使いみちのない風景 (ロマン・ブック・コレクション)

著者 :
制作 : 稲越 功一 
  • 朝日出版社
3.27
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本棚登録 : 48
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (107ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255940427

作品紹介・あらすじ

「村上春樹のエッセイ+稲越功一の写真」が奏でる美しいハーモニー。

感想・レビュー・書評

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  • 「ぼくはどちらかといえば‥」という表現や、「‥と思う」で終わる末尾が多い文章が、ことさら強い主張を前面に出さない春樹さんらしい、やさしげな雰囲気をかもしだしているエッセイです。稲越功一さんの写真が1ページごとに挿入されていますが文章とは関連はなく、どこか異国の一風景を切り取ったその空気感が、静かな品を与えています。ただ残念なのは、腕のいい写真家の稲越氏ならもっと春樹さんの心象に近付けたアングルのPhotoもあったのでは‥と思いました‥。

  • 私も何度か引っ越しをして
    旅行もして
    様々な風景にであったけれど
    それらの風景はどんどん記憶に埋没して、風化して、遠ざかっているように感じるなあ。
    それでも、それらは、私としっかり結びついているんだろうなあ。
    なあんて、思った。

  • 「定着すべき場所を求めて放浪している」。村上さんの旅行観(それは旅行観ではなく、住み移り感でもあるのですが)や考えを垣間見ることができる本です。「使い道のない風景」は僕の旅の中や日常の中にもたくさん形作られているけれども、確かに確かに、使い道はないですね(いずれ出てくるかもしれませんが)。

    そして、そこから旅の意味を見つけようとする村上さんの方法論は鮮やかです。

  • まあ、コレクターズアイテムみたいなもんなんですけど。あたし的には風景写真て結構好きなんですが、この本の風景写真はちょっと綺麗にまとまっていて絵はがき的な気がしてしまって。静物写真の方が陰影があって物語が感じられて惹かれます。絵画を写している室内の写真もいいな。特に写真に対してコラボレーションしてるというわけでもない村上春樹の文は、もうこれは村上ワールドしちゃってて、何もいうことはありません。

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市・芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年5月9日、対談集『本当の翻訳の話をしよう』を刊行。5月10日、両親と過ごした幼少期と父親の戦争体験、そして自身が親の語りをどう受け止めかたを記したエッセイ「猫を棄てる」を『文藝春秋』に寄稿し、話題となる。

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