- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784260004077
作品紹介・あらすじ
デキる医師はどうして正しい診断が下せるのか?研修医の誰もが抱く素朴な疑問に答えます。名医の思考過程を「カード」と「3つの軸」で解き明かす。こんな診断学「誰も教えてくれなかった」。
感想・レビュー・書評
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多くの方が、診断学のテキストとして、薦める本書。しかし、すでに絶版となっており、Amazonのマーケットプレースで、倍近くのお金を払って手に入れました。
この本は、レジデント向けというより、レジデントや学生に臨床推論を教える指導者向けの本だと思います。私も、年間を通して、学生に臨床推論を教えていますが、なかなか自分では言葉にまとめ上げられなかった臨床推論での頭の使い方を明文化している名著だと思います。
ただ、この本は、あくまでも、臨床推論を教えるための方法論を解説しているだけで、実際に臨床推論を教えるためには、様々な症候、場面に応じた「カード」を作っていなければいけません。だから、指導者も、この本の方法論に基づいて、「カード」を研究医・学生と作っていく必要があります。本書が、カード作りに役立つ書籍としておすすめしているのが、以下の書籍。
「10分間診断マニュアル 第2版 -症状と徴候-時間に追われる日々の診療のために-」
「Saint-Frances Guide to Outpatient Medicine (Saint-Frances Guide Series)」
「Primary Care Medicine: Office Evaluation and Management of the Adult Patient (Primary Care Medicine ( Goroll ))」
「診察エッセンシャルズ―症状をみる危険なサインをよむ」
「セイントとフランシスの内科診療ガイド 第2版」
「研修医当直御法度―ピットフォールとエッセンシャルズ」
「研修医当直御法度症例帖」
「救急総合診療Basic20問―最初の1時間にすること・考えること (総合診療ブックス)」
「ERの哲人―救急研修マニュアル」
カード作りには熱心で優秀な指導者が必要です。
いずれにしても、医学書院は、ちゃんと、増刷して、この本を普及すべきと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
WB141 に配架
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WB141
clinical problemから鑑別診断を挙げることを「カードを引く」と筆者は表現する。数が多いと鑑別するのが大変であるし、少なすぎると診断漏れが生じる。いかに診療の効率upを図るかのstrategyがまとまった名著。
最小限の検査で診断し有効な治療を開始するために本書のstrategyを早くから理解して実践していきたい。初期研修がはじまって少ししてから読むのがよいか。
第1章 clinical problemを立てる
第2章 鑑別診断の立て方
第3章 診断の3つの軸:頻度・時間・アウトカム
第4章 鑑別診断の吟味(仮説演繹法);検査前確率、尤度比、ROC曲線
第5章 診断推論アプローチのいろいろ;仮説演繹法、徹底検討法、アルゴリズム法、パターン認識
全体的にやや抽象的で難しいかもしれない。対照的に「考える技術」も診断学の本であるが、具体的に症例がこれでもかと細かく分析されており本書と対にして読むと理解が深まると思われる。
・各診断アプローチに有効な他の資料
仮説演繹法;「ジェネラリストのための内科診断リファレンス」、uptodate、
徹底検討法;「コリンズのVINDICATE鑑別診断法」、
アルゴリズム法;「主要症候からの鑑別診断」、uptodate、
パターン認識;「ダヴィンチのカルテ」、「みるトレ」シリーズ、 -
(河田)臨床推論に興味をもったら、まず読むことをオススメします。薄いのですぐ読めるけど、深いです。
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なんとなーく、普段思ってる思考過程を整理して言葉にしてくれたことは、やっぱわかってないと書けないしすごいと思います。
医療用語への変換や、より少ない鑑別診断にするIndexへの変換は訓練してないとできないんだろうな。
ふだん出会う症例を、条件を変えてみて、「この検査結果だったら?」と思考訓練してみるってのは、たしかに勉強になるかも。 -
配架:2階閲覧室 WB141 / 2008
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臨床推論の能力を向上させる方法について。再読する。
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試験や実習を挟んで、ノロノロと読了。
仮説演繹法による診断アプローチがわかりやすく解説されている。検査前確率(有病率)を正しく認識し、どのような検査をどのように用いれば検査後確率を上げ下げ(確定・除外診断)することになるかをちゃんと考えようと言うこと。
要するに論理的に考えなさいと言うことなんだけど、実際のところ医学部の勉強は「徹底的に検討する」か、「パターン認識で即答する」かのトレーニングになりがち。
こう言う診断学の講義は確かになかったけど、読んでみれば、意識してかどうかは知らないがどの教授もが、断片的には言ってることだと気づいた。 -
患者の言葉から診断仮説をどう作るか。
仮説演繹法の長所と短所
実用性
検証可能性
伝達可能性
違和感を大事にする
知識を運用する考え方
努力しなければ。。。