発達障害当事者研究―ゆっくりていねいにつながりたい (シリーズ ケアをひらく)

  • 医学書院
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本棚登録 : 285
レビュー : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784260007252

作品紹介・あらすじ

「過剰」の苦しみは心ではなく身体に来る!外部からは「感覚過敏」「こだわりが強い」としか見えない世界の豊かさを、アスペルガー症候群当事者が、脳性まひの共著者とフリーズしながら探る画期的研究。

感想・レビュー・書評

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  • アスペルガーの当事者である綾屋さんが、自分の内面を学問的に分析しようと試みたものである。
    体の内側の声や、他者と自己の像のあいまいさなど、当事者であれば、「このパニックの感覚は分かる」という思いを抱くであろうが、そうでない人にとっては、少し読みづらいかもしれない。
    確かに、私たちは腹が減っても、何を食べようかという選択肢で迷ってしまい、何もできないままになってしまうことがある。
    脳性麻痺の熊谷さんのトイレの感覚の話もあり、「どういう感覚なのか」ということに内面側に目を向けることができるかもしれない。
    本書が、障碍者の内面やコミュニケーションの中における働きの中身を知り、定型発達者との掛け橋にできるようになればいいと思う材料である。

  • すごく読みやすく、すごく分かりやすく、面白い!
    買い物で選びきれずに頭がグルグルしたりとか、人の言葉を聞いていても時々意味が頭に入ってこなくなる感じとか、すごい分かる。しかし、これが四六時中続く障害というのは大変だろうなと実感。

  • 今年の論文で使用

  •  当事者が記す発達障害の世界。
     
     パニックや感覚の過敏や鈍麻など、発達障害の自分の中で何が起きているのかを分かりやすく説明している。単純に刺激が少なければいいというものではないことがよく伝わってくる。 
     全ての人がこうというわけではないだろうが、目の前の発達障害の人に起きていることを理解するのにこの本に書かれていることは助にけになると思う。

  • 発達障害とは何か?
    本書は、綾屋さんが自身の感覚を丁寧に分解して研究し尽くした一冊。
    月並みな感想だが、こんなにしんどい日々を送っていらっしゃることに驚嘆。
    医学用語や教育、福祉の場で使われる「発達障害」「自閉」とは異なる、まさにリアルな体験としての不自由。
    こんなに聡明な方が、不自由さを抱えているために不当な評価をされてきたのだと思うと、辛くなる。

    綾屋さんは手話を学び、使用することで、他者とのコミュニケーションに良い変化が生まれた。
    手話と発達障害者との親和性は以前も目にしたことがあって、ますます興味が沸いた。
    しかし一筋縄ではいかなそうな予感‥。
    そりゃそうだ、一つの言語だもんね。

    共著の熊谷さんから見た、綾屋さんが描かれているところも良かった。
    やはり聡明な方なのだろうな、と想像。

    当事者の方に読んでもらいたい。
    自身の障害を研究することのメリットを、きっと感じられるのではないか。
    じゃあ、支援者としての私ができることとは?
    まずは「ケアをひらく」シリーズを読み進めることなのかなと。

  • よくこんなに自分のことを言語化してくれたなぁ、と思う。
    とてもわかりやすかったです。
    こういう症状があったらこの障害だ、とかいうカテゴライズより、こういうお話が聞きたいし読みたい。

  • 私の調子が悪かった時には何か普段と違う事が起こっていたんだと素直に理解できた

  • 絵本の「からだのみなさん」を思い出した。

    したい性がせねば性になってしまうと危険だし、したい性が出てくるのを待ってばかりもいられないので「します性」を採用している、とか、パターン化して登録すると安心する反面、うまくいかないとパニックとか
    よくこんなに分析したなぁ。。
    困難さや、困難な内容、理由がよくわかった。
    あの子もそうなのかも、とか浮かんだ子もいたりして。
    視野が広がった気がする。

  • 独特の表現すぎて、あまり共感(理解)ができず、途中から流し読みになってしまった。

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著者プロフィール

自閉スペクトラム当事者。発達障害者が参加・運営する当事者研究会「おとえもじて」主催。東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程。
精神障害や発達障害など、外側からは見えにくい症状を内側から記述し、仲間と共に自らのメカニズムを探っていく「当事者研究」を行っている。2011 年より定期的な当事者研究会を開催中。発達障害者にとって居心地の良いコミュニケーションスタイルは何かを模索している。
著書『発達障害当事者研究―ゆっくりていねいにつながりたい』(熊谷晋一郎氏との共著、医学書院、2008)、『つながりの作法 --同じでもなく違うでもなく』(共著、日本放送出版協会、2010)、『増補 前略、離婚を決めました』(イーストプレス、2012)など。

「2018年 『ソーシャル・マジョリティ研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

綾屋紗月の作品

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