- Amazon.co.jp ・本 (132ページ)
- / ISBN・EAN: 9784260021067
作品紹介・あらすじ
「週刊医学界新聞」の人気連載を書籍化。「基本の型」の部で、SOAP形式や問題リストなどのカルテ記載法のエッセンスを習得(⇒医師らしい思考過程も身につく)。「応用の型」の部で、外来・救急などセッティング別のカルテ記載法を習得(⇒応用の利く診療スタイルも身につく)。「型ができていない者が芝居をすると型なしになる。型がしっかりした奴がオリジナリティを押し出せば型破りになれる」(by 立川談志)。
感想・レビュー・書評
-
カルテの基本的な書き方の型をシチュエーションごとに学べる本。まずは型にそってカルテ記載を繰り返し、型破りを目指す。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
カルテの書き方の初歩の初歩がわかりやすく記載してあった。
右も左もわからないうちはこの本を参考にカルテを記載していってまず間違いないだろう。 -
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB18425408 -
「医学界新聞」連載 オープンアクセス
https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/series/149 -
現実的には基本のページのところ、できていたら問題ないと思うし、応用編はかけたらとてもいいのだろうけどそんなの書いてる上の先生見たことない
-
型を身につけるためには地味な稽古を繰り返すことが重要
プレゼンのポイント
Opening statement
最初にディスカッションポイント提示
SOはPertinentな情報しか話さない(質疑応答で答える余裕を残すと心理的に楽)
鑑別診断をダラダラ話さない。(3つで充分)
良いカルテのポイント
By problem:problemごとに分解して記載
SOAP:患者からの情報SO、担当医としての判断A、具体的な介入方法P
Chronological:とくにSは時系列を意識して(患者におきた順番)Pに関しても。
Pertinent:重要な情報をしっかり記載、重要でないことをだらだら書かない
Real time:書くのに時間かけた立派なカルテよりすぐにかかれた簡潔なカルテの方が臨床では価値が高い
S
全体像が1発でつかめる1文と、
【主訴、受診理由、現病歴、既往歴、内服薬、家族歴、生活歴】
現病歴:経過、主要症状の詳細、System review、かきかえ
既往歴:併存症、治療内容。ーはない、も記載(心血管疾患、手術歴・輸血歴、アレルギー歴)
過去から現在に至るまで、
患者や家族、前医などから間接的に得られた情報
O
【身体所見、検査所見】
身体所見:中肉中背、明瞭な会話はできるか不安そうでシャツは汗で湿っている等も
現時点で、
医師自身や同僚が入手した情報。判断せず直接書く
A
【問題リスト、初期評価】
考察に入る前に病態のBrief sammary(このプロブレムの全体像を簡潔に)
鑑別疾患を
Definite·····◎◎(∵ー:SOに書いてあるので簡潔に):確定診断、理由
Unlikery·····:否定的
診断未確定なら最低3つ考える
重み付けも行う
S/O(可能性高い)R/O(可能性低いが危険なため除外したい)臓器系、病態
例:S/O循環器系、S/O感染症、R/O呼吸器系、R/O薬剤性
以上を踏まえて当面の方針をかく
方針と計画は別物。方向性をかく。Pは具体的な実行計画。
枠で描ききれないこともA欄にかく。
#:シャープじゃない!ナンバーっていう。Fn+3ででる。番号を振らないのもルール違反
仮プロブレムでもアルファベットで登録しておけば問題ない。全体を把握出来たら統合しつつ正式プロブレムに昇格すると綺麗に重要度順に並べやすい
問題リスト:複数のプロブレムなら最初にまとめて記載する欄を用意
例:【問題リスト】
#1. 胸部絞扼感→ACS, #2. ショック
#1.ACS
ーー
プロブレム名:その時点で最も深化させた名前(キーワードの抜き出し→鑑別疾患を考えやすい症状→診断に有用な形容詞(急性、多発等)→確定診断→というふうに具体化していく。退院時にすべてのプロブレム名が厳密な病名になっているのが目標)
意見なので主語は自分、現在形
ーと考える
P
【初期評価(Aに含まれる。大枠をつかめる)、初期計画】
具体的に。患者ごとのTo Doリストになる。
Tx)治療プラン
Dx)検査プラン
Ex)教育プラン
薬剤、医療器具は商品名で、容量・用法・単位も明記
5w1H
ダメカルテとは
個人的メモのレベル(集めた情報の羅列、思いついたことリスト)
自分の考えが主体的に記載されていない
毎日記載ない、毎日でも内容が浅く変化がない
Sにセリフだけ、診断や判断の参考になる情報がほとんどない
-
確かに、ご指摘の通り、”型”が必要な分野だと思います。多職種へ伝えるための、客観的な書き方を学ぶことができます。総頁128の内、30ページが基本で残り約100頁は応用。あとP25を読んで、#をシャープだと思っていた間違いに気づきました。
それから
P15のS・Oの各項目の解説
P21のAの各項目の解説
P29のPの各項目の解説
が、言葉の意味から、書く内容まで
具体的な解説で分かりやすかったです。 -
今まで読んだカルテの書き方の本ではイチオシです。
様々なシチュエーションごとに最適な書き方が具体的に提案されており、確かにそうすると書きやすいと納得させられました。 -
カルテの書き方はやはり書く事でしか身に付かない。
ただ、このような体系だった書籍を一回、読むと読まないでは意識が変わる