オープンダイアローグとは何か

著者 :
制作 : 斎藤環 
  • 医学書院
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本棚登録 : 329
レビュー : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784260024037

作品紹介・あらすじ

依頼があったら「24時間以内」に精神科の「専門家チーム」が出向く。そこで患者・家族・関係者をまじえて、状態が改善するまで、ただ「対話」をする――フィンランド発のシンプルきわまりないこの手法に、なぜ世界が注目するのか? 第一人者セイックラ氏の論文と、斎藤環氏の熱情溢れる懇切丁寧な解説が融合。生き生きとした事例、具体的なノウハウ、噛み砕いた理論紹介で、オープンダイアローグの全貌がわかる!

感想・レビュー・書評

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  • 課長の勧めで読んだ。いままでずっと小説読んでたから、それはそれは読みにくい。仕事上、精神障害者と関わること多いし、実際にいま幻聴に支配されて生きてる人とか変わってて、支援に悩んでる。2週に1回のペースで訪問は継続してやってるけど、いまだに幻聴についてとか深い話はしたことない。聞いてみてもいいのかな〜なんて思ったり。この本をきっかけにマンネリ化した支援を少し変化させていきたいとか思ったり。やっぱ事例があると、すらすらーってよめるし勝手に学びを得られるし読みやすいなと思う。

  • フィンランド発の精神療法、オープンダイアローグの解説書です。前半は訳者による概説、後半はオープンダイアローグを実践している医師らによる論文の翻訳という構成になっています。

    急性期の統合失調症が「対話」をすることで治る?それもクスリなしで?これだけ聞くと、なんだかインチキ科学の一派のようにも思われます。精神科の薬物療法は一部から極めて評判が悪く、クスリなんかやめちまえ、という言説も一定の支持を得ています。斎藤先生もとうとう「そっち側」に行っちゃったのか?

    いろいろな疑念が交錯する中、ページを繰ってみました。読み終わった今も半信半疑ではありますが、少なくともインチキ科学といって片づけられるようなものではないことは分かりました。アンチ薬物に偏っているわけでも、思いつきから出てきたものでもありません。かっちりした理論的背景があり、試行錯誤の上で導き出された手法のようです。

    特に印象深く感じたのは、「対話」における3つの指標、(1)優位性、(2)指示的か象徴的か、(3)モノローグ的かダイアローグ的か、に従って「対話」の成否を分析していく箇所です(P.134~)。これは統合失調症に限らず、一般的なカウンセリングにおいても有効な指標のように思いました。

    先生はひきこもりや家庭内暴力にも"間違いなくよい影響をもたらすであろうことが予測できる"(P.74~)と書かれており、まずはそういった事例への適用を考えておられるようです。今後の「実践」の成果に注目したいところです。

    (20160228)

  • オープンダイアローグの理論的な柱はいくつかありますが、もっとも重要な位置を占めるのはグレゴリー・ベイトソンのダブルバインド理論です。さらにはベイトソンの影響下で家族療法を発展させたイタリア・ミラノ派の手法も援用されています。ただし、オープンダイアローグの技法は、患者や家族を問題をかかえた存在として対象化しつつ、診療室を中心として行われてきた家族療法の手法的限界を乗り越えるために開発されたという出自があります。

  • 他の訳書と比べると読みやすい。
    何度か読み返さないとわかりにくい部分もあるが、オープンダイアローグを丁寧に記述している。

  • かなり興味深い治療法だが,日本で保険適応ということになればかなり難しいのだろう.医療という観点だけでなく,人間関係に置き換えても,何か役に立つようなコミュニュケーション方だと思った.

  • 2018/09/30

  • 2階書架 : WM203/SAI : 3410162193

  • 素晴らしい内容でした。
    ナラティブ・セラピーからの影響に言及しつつも、生成されたナラティブがミーティング参加者全員の共同制作物である点で異なるとしている。
    オープンダイアローグでは、対話(ミーティング)を通じて、いまだ語られることのなかった物語(精神病的な発話等)に共有可能な言語表現をもたらすことを目指す。

    「対話はまさに症状を代償し、それを書き換える力を持つのです」(p.175)

    「おしゃべりをしてたらなんだか気分が晴れた」っていうのもこういうことなのでしょうか。

  • 精神医療で使用されている先進的な国があることがわかった。

  • ・関係的存在としての人間
    ・対話そのものに意味がある
    ・仮定を用いて対話をつなぐ
    ・コミュニケーションには焦点化せず、新しい言葉を共有するための空間を作り出すことを目指す

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著者プロフィール

1961年岩手県生まれ。医学博士。筑波大学医学医療系社会精神保健学教授。専門は思春期・青年期の精神病理学、病跡学など。

「2016年 『ひとはなぜ戦争をするのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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