介護するからだ (シリーズ ケアをひらく)

著者 :
  • 医学書院
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感想 : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784260028028

作品紹介・あらすじ

目利きで知られる人間行動学者が、ベテランワーカーの「神対応」をビデオで分析してみると……そこにあったのは“かしこい身体”だった! ケアの現場が、ありえないほど複雑な相互作用の場であることが分かる「驚き」と「発見」の書。なぜ真似で関係が動き出すのか、延長ジェスチャーとは何か、ズレと転用のテクニックはどう使われるのか、そしてマニュアルがなぜ現場で役に立たないのか――。暗黙知を言語化するとこうなります。

感想・レビュー・書評

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  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50015258

  • 介護において、介護者・被介護者のからだが相互に影響して、動作が行われていく様が分かりやすく記載してあった。よく「ボディメカニクスに沿った(体に)無理のない介助を」と教科書にあるけれど、本書のような行動観察の記載もあるといいな。ベテラン職員が言語化できない阿吽の呼吸(とされるもの)が、何であるのか分かる。

  • <図書館の所在、貸出状況はこちらから確認できます>
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=330105

  • p.33の「促音便(ごっくんの「っ」)、撥音便(ごくんの「ん」)」は、促音、撥音でよからう。

  • 『介護するからだ』
    著者:細馬宏通
    イラスト:いざわ直子
    ブックデザイン:加藤愛子(オフィスキントン)
    判型 A5
    頁 288
    発行 2016年06月
    定価 2,160円 (本体2,000円+税8%)
    ISBN978-4-260-02802-8

    あの人はなぜ「できる」のか? 目利きで知られる人間行動学者が、ベテランワーカーの「神対応」をビデオで分析してみると……そこにあったのは“かしこい身体”だった! ケアの現場が、ありえないほど複雑な相互作用の場であることが分かる「驚き」と「発見」の書。なぜ真似で関係が動き出すのか、延長ジェスチャーとは何か、ズレと転用のテクニックはどう使われるのか、そしてマニュアルがなぜ現場で役に立たないのか——。暗黙知を言語化するとこうなる。
    http://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=89492


    ・サポートページ
    http://12kai.com/kaigo/


    【目次】
    はじめに [003-005]
    目次 [007-011]

    1 動きをつくる動き 
     真似で関係が動き出す
     視界の介護?
     並んでだったらできる
     声と動作はシンクロする
     裏切りの動きに乗せられて
     得意技で時間を動かす
     「よいしょ」の謎
     差異の感覚が声をつくる

    2 かしこい身体に気づく 
     しぐさは忘れない
     「聞く」という表現
     タイミングで会話する
     ずれているからうまくいく
     三角の仕立て職人
     不思議な拍手
     ことばにされないルール

    3 カンファレンスという劇場 
     日誌が閉じられるとき
     ジェスチャーは終わらない
     空中に書く共同ノート
     オノマトペが呼び招く
     場所が記憶を持っている
     そこに居るのは誰?

    4 環境に埋め込まれた記憶 
     洗濯物は難しい
     「家らしさ」はどこから来るか
     立派なおくどさん
     フードコートの晩餐会

    5 音楽が動きをひらく 
     語りと歌のあいだ
     三橋美智也、畏るべし
     真似から即興へ
     ルール自体を即興する
     その先のヘイ・ジュード

    6 持続と変奏――彼らのやり方 
     スリッパという曲芸 
     ポテトとポッキー 
     畑を耕すように描く人 
     形に「時間」が潜んでいる 
     「にっき」を書く人、「日記」にする人 

    7 心ない心理学へ 
     ナマの相互行為を見る方法 
     テレビとのたたかい 
     人に「心」はあるか 
     「メディアの等式」と介護ロボット 
     「心の理論」と身構え 

    終章 なぜあの人は「できる」のか 
     1 スリップ(間違い)にヒントがある 242
     2 スリップを開いてつながるために 248
     3 まずは注意の獲得、そして「粘り強さ」 253
     4 一ではないところからやり直す――会田さんのベッド介助 257
     5 拒否の手前で動き直す――滝井さんの食事介助 264
     6 身体で示し合う――藤田さんの延長ジェスチャー 269
     7 「開き続けている身体」を発見し、再調整する 272

    あとがき [277-279]

  • N049

  • ・意図を超えた微調整によって様々なことが成り立っている。
    ・その調整はそして相互的である。
    意図にだけしばられていると、その微調整や相互性を無視することにつながり。ディスコミュニケーションを生む。そこを無視してこころの問題や精神性と結び付けられると時にそれは悲劇を生むかもしれない。
    ぼくら単なる物質でもあることをもっと考慮にいれたほうがよいかもしれない。

  • 介護は介護する側の一方的な行為と思われがちだが、実際には、介護する側とされる側の双方が、体をそれぞれのやり方で動かすことで、達成される総合行為なのである。
    擬音語、擬態語の特徴:ごくん、ごっくん ぽんぽん、ぽーんぽーん、促音、撥音、長音を挟むことで動作の様子に合わせて、自在に伸び縮みさせられるし、少し弾ませられる。
    「よいしょ」の謎 一人のときの「よいしょ」は人によっていろいろなパターンがあるけど、複数で何かをするときの「よいしょ」はタイミングを取る「しょ」になっている。
    ずれているから、うまくいく
    一ではないところからやり直す。

  • 介護の現場を介護する人でもされる人でもなく、第三者から観察することによってその身体使いやコミュニケーションの方法が見えてくる。

    心理学や社会行動学など小難しい内容になりそうなものを現場の雰囲気をリアルに伝えることで非常にわかりやすい内容になっています。

    人間が持つ一つ一つの行動や人とのコミュニケーションの意味について深く考えさせられる本です。

    非常に勉強になりました。

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著者プロフィール

早稲田大学文学学術院教授、滋賀県立大学人間文化学部名誉教授。専門は人間行動学。相互行為場面における声と身体の時間構造の分析を行う一方、さまざまなジャンルの作品批評も行っている。主著に『二つの「この世界の片隅に」』『絵はがきの時代』『浅草十二階』(青土社)、『介護するからだ』(医学書院)、『ミッキーはなぜ口笛を吹くのか』(新潮社)、『うたのしくみ』(ぴあ)、『今日の「あまちゃん」から』(河出書房新社)他多数。編著に『ELAN入門』(ひつじ書房)。

「2020年 『漂流の演劇 維新派のパースペクティブ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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