大人の発達障害ってそういうことだったのか その後

  • 医学書院
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本棚登録 : 55
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784260036160

作品紹介・あらすじ

好評書『大人の発達障害ってそういうことだったのか』の続編企画。今回も一般精神科医と児童精神科医が、大人の発達障害(自閉スペクトラム症・ADHD・)をテーマに忌憚のない意見をぶつけ合った。過剰診断や過少診断、安易な薬物投与、支援を巡る混乱など、疾患概念が浸透してきたからこそ浮き彫りになってきた新たな問題点についても深く斬り込んだ。

感想・レビュー・書評

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  • ADHDとASDはDSM5で同一疾患として分類されているが、臨床としては分けて考えた方が現実的な対応策を練りやすいこと、診断が社会的要請によって変化することなど、発達障害を"社会のなかで捉えていく”という視点で他に類をみない良書と思う。

  • 医局で先輩方の話を聞き耳立てて聞いているような感覚に浸れる書籍。対談形式なので読みやすい。

  • N700

  • 前書から引き続いての対談。
    より詳しく、より具体的でした。

    「リアル REAL」が使いやすそう!と思いました。
    reliable 信頼
    empathic 障害特性を理解し、悩みを共感する
    anticipatory 予想外のことはしない
    logical 論理的に。感情的な対応や場当たり的な対応はしない

  • <図書館の所在、貸出状況はこちらから確認できます>
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=334641

  •  きちんとした職業についている大人が「発達障害で投薬受けている」という話にときどき遭遇します。あるいは、電車のステッカー広告では社会保険労務士事務所が「障害者の復職支援、障害年金の相談うけたまわります」という広告を出し、その中に、「発達障害で障害年金○○○万円」なんて書かれています。発達障害ブーム?いったいどういうことなんでしょうか。というわけで、医学書院からの刊行なので一般書ではないかもしれませんがそんなに高価でもなく難解でもありません。むしろ精神科医の本音がみえてくるような。
     この本、大学の精神科教授(宮岡先生)とよこはま発達クリニックの院長(内山先生)の対談で構成されています。「おとなの発達障害とはどういうものなのか」語りつくしてくれると思ったのですが・・・結果、よくわかりません・・・。というのも、この本の根底に、本書の中で何度も発言されていることば「診断基準がいくらでも恣意的に解釈できるので大人の発達障害は精神科医の間での診断が一致しない」という恐ろしい事実があるからです。この方面の権威である二人がそう発言しているということから感じるのは、結局精神科ってそういうとこだったのね、という思いです。
     そのあいまいな診断を根拠にして、ストラテラ、コンサータ、インチュニブといった薬剤が使われています。なんとなく覚せい剤類縁の薬ですよね?さらには、あいまいな診断を根拠にして会社を休む、障害年金をもらうなどいわゆる疾病利得が発生し、患者はその利得の中に浸っていくことになります。さらにさらに、そのあいまいな診断を根拠に、子どもであればデイケア、大人であればリワークをやりますよ、という介護系事業者が補助金という利益をもとめて大量に参入してきているらしいです。
     内科や外科や病理と同じようにグレーゾーンがあるのはわかりますがグレーなりに合理的に処理されているような気がします。ところが、精神科ではそのグレーの切り分け具合で、医療者も患者も業者も薬剤メーカーも利得を得ているわけです。そりゃあ発達障害と診断される大人が増えるはずです。さらには、タイトルに「発達障害」と入れると売れるというわけで一般書でも発達障害本ブームです(出版バイアスと著者らは呼んでいます)。
     また、最近の現象として定年して家に居続けるようになり夫と向き合うことが多くなった妻がなにも自分ではできない夫に「あなた発達障害じゃないの、病院行ってみたら」なんて言うらしいです。あるいは、親と暮らすことでなりたっていた中高年の発達障害者が親の死後とほうにくれるなど。
     この本、このように周辺のネタはけっこう面白いのですが、結局結論は「いい医師を選んでください」ですって。うーん、そりゃそうなんですが、それが見分けられれば、というか、どんな医師がいい医師なのか教えてください!なんだか逆説的になってしまいますが、この本の後に読んだ一般向けの新書「『発達障害』と言いたがる人たち」のほうが発達障害激増現象をうまく捉えていると思いました。「発達障害」、はっきりしないままそれを取り巻く社会はふりまわされる、よくあることではありますが・・・。

  • 2階書架 : WM203.5/MIY/2 : 3410162400

  • 前著の発行から5年。前著も興味深く読ませていただいたが、5年の経過で発達障害を取り巻く環境も変わったことを印象付けられた。帯にもあるが、診断が過剰となっているのか、過少となっているのか、著者は「不適切診断」が増えていると喝破する。当たり前のことであるが、診断が社会に与える影響も考慮した上で行わなければ、精神科への信頼が揺らぐ。英米国では臨床心理士が診断も行い、治療にも関与しているが、日本では心理士が診断は行わないという問題もある。法律も変わり、色々な分野から、発達障害に関わる人たちが増えているが、それをコーディネートする人がおらず、かえって混乱している部分もあるとのこと。その上でも精神科医の役割が更に大きくなることが実感された。

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