名画の中の恋人たち

  • 池田書店
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本棚登録 : 123
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784262145082

作品紹介・あらすじ

絵画に興味がある人も、ない人も、「人の恋愛」に興味があるなら誰もが読みたくなる、天才画家たちの恋愛事情読本。
お気に入りの風景、目の前に置いてある美しい器、歴史の名場面など、絵画のテーマはいくつもありますが、そのなかで、古今東西の画家たちが最大の関心事としてきたテーマが「恋愛」です。
たとえば、クリムトは生涯にわたって女性像を描き続け、そのモデルと関係をもって、少なくとも14人もの子どもをもうけました。
ピカソも恋多き画家で、つき合う女性が変わるごとに絵画の作風も変わりました。一時は“四角関係”という困った状況に陥りますが、その泥沼のなかで大作『ゲルニカ』を完成させています。
ダ・ヴィンチも恋に身を焦がした画家のひとり。男色家のダ・ヴィンチはサライという美少年を寵愛し、彼をモデルに蠱惑的な『洗礼者ヨハネ』という宗教画を描きました。あの『モナ・リザ』も、実はサライがモデルではないかといわれているのです。
本書では、そんな26編の物語をたくさんの写真とともに紹介しています。
小説や映画も顔負けの恋愛劇を心ゆくまで堪能してください。

感想・レビュー・書評

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  • 恋人というところに目を付けたのが成功。画家たちが、自分の恋人や妻をモデルにした絵画を取り上げて、それが描かれた辺りの事情を詳しく解説している。考えてみれば、女性を描いた絵画がなけりゃあ始まらないよね。神話の世界であろうと、現実の世界であろうと、美と言えば女性かな。結局はもともと絵画の鑑賞者は男性ということか。
    それにしても、モデルにした女性と次々と関係を持つというとんでもないやつが、なんと多いことよ。なかには、妻一筋というボナールのような画家もいないわけではないが、そういう方が少ないんだよね、やれやれ。

    • goya626さん
      絵は凄いでよね。近くの美術館が何点か持っているので、何度もピカソの絵は見るのですが、確かに凄い、ため息が出ます。若いころの絵も凄い。人間性は...
      絵は凄いでよね。近くの美術館が何点か持っているので、何度もピカソの絵は見るのですが、確かに凄い、ため息が出ます。若いころの絵も凄い。人間性はというと疑問ですが、自分の芸術がすべてだったんでしょうね。
      2021/02/21
    • りまのさん
      凄いエゴイストだと思います。
      凄いエゴイストだと思います。
      2021/02/21
    • goya626さん
      エゴイストじゃないと、真面目な芸術家は病んじゃうかもしれないですね。
      エゴイストじゃないと、真面目な芸術家は病んじゃうかもしれないですね。
      2021/02/21
  • 7chokolateさんの本棚から、興味深く思いました。

  • 書店にて。
    大好きなクリムトやダ・ヴィンチの絵の中の恋人達。
    特にクリムトの筆休めとして女性を抱く、には驚きました。
    生涯独身ながらも子供は沢山いたようですね。
    最愛の人とはプラトニックだと言われているそう。
    あまりに尊敬の念が強いと対象から外れてしまうんでしょうか。

  • 愛妻、恋人、不倫相手…男女問わず、画家たちが作品を描きながら育んできた愛や恋に焦点を当て、絵画を分析するのが本書。
    愛の画家クリムトやピカソは有名な話ではあったが、他の画家たちもなかなかな方がいることが知れた。恋人や愛の表現は絵画の一大ジャンルでもある。本人に影響を与える外的要因として一番近いと言っても過言ではないからこそ、作品に表れてくるのだろう。

  • 絵画の主要なモチーフとして恋愛がある。違う言い方すれば女性(男性)像とも言えるかもしれない。ジャンルとしては肖像画とも言える。 
    作者は名画の来歴を追いながら恋愛というモチーフの観点からの解説を読み易く書いている。扱う恋愛は多様な恋愛である。言い換えればジェンダーレスという事かもしれない。著名な画家は客観的、或いは(あまり使いたくない言葉だが)常識?からみれば破綻した人生を送っているものが多い、社会的にも、貧富という意味でも。後世の人々が素晴らしい、心揺り動かされる絵画というのがそういった画家から生まれているのも事実だと思う。クリムトの名作に「ダナエ」という絵がある。モデルとなったのはエミーリエという女性だが、「17歳のエミーリエ」という作品のモデルでもある。両作を比較とする何も聞かなければ年齢は異なるが同じモデルとは全く思えない。しかし、クリムトには彼女に対する様々な思いがあった事を絵は語っていると思う。絵を鑑賞するということは決して大袈裟なことでなく、ただ楽しい、興味深いという事を改めて感じられる事ができたように思う。
    後書きに作者は「愛することが生きることであり、生きることが絵を描くことに直結している」と書いているが、まさに人の本能から生まれるものなのだろうと思う。

  • わかり易い
    感覚的で親近感が持てる
    オススメ

  • 面白かった。
    こういう切り口から絵画を知るのが大好きです
    画家たちの背景を知ると絵画がもっと楽しくなる。他の作品ももっともっと知りたい。

  • いろんな形の恋愛があるんだなと

  • めちゃくちゃ興味深かった、、

    どの画家も女性関係の多さに呆れるけど、同時に
    その情熱に惹かれる
    早く美術館行きたいな

  • 名画が描かれた裏には数々の愛の形が存在した。西洋美術の名画と恋愛をテーマにした一冊。

    画家たちの恋愛にまつわるスキャンダラスな内容が多め(名画家たちは恋も多く不義理な恋愛をしてた人たちが多かったのね…)で、恋人や恋愛をテーマにした作品がフューチャーされたものかと思っていたため、なんだか想像と違ったかな、と言うのが率直な感想。
    だけど、せっかくなので画家の恋愛事情も豆知識としてメモっておく。

    ・クリムト
    運命の女性、エミーリエ。
    「接吻」(表紙)のモデルとなった女性でもある。金色の装飾を用いるようになったきっかけは、彼女が何気なくカンバスに金箔を置いたことから、という。

    ・女流画家マリーローランサン
    同い年のココシャネルに同性ながらライバル意識と恋愛感情を抱いていた。

    ・ラファエロ
    「小椅子の聖母」を始め、多くの聖母を描いたことから聖母の画家と言われる。美男子でモテモテだった。

    ・ピカソ
    妻がいながら愛人マリー、写真家ドラと恋模様を繰り広げた。

    ・ルノワール
    裸婦画で有名なルノワール。絵の中には豊満な女性が多く、それは妻となるアリーヌがモデルと言われている。
    ルノワールはぽっちゃり系が好きだった。

    ・ボナール
    色彩の魔術師と言われるナビ派のボナール。有名画家の中では稀にみる愛妻家。愛の生活から「浴女」をテーマにした傑作が何作も生まれた。

    「大切な人」の存在は、作品にも大きな影響を与えるんだろうな。
    モネも早くに亡くした、カミーユ夫人をモデルに絵を描いた。風景画で知られるモネの中では、人物画は珍しく感じる人も多いはず。

    そして、この一冊を読んで、ボナールの好感度が私の中で上がった。

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著者プロフィール

1956年、東京生まれ。立教大学経済学部卒業。永井画廊代表取締役。主に近現代美術を扱う。国立西洋美術館をはじめ公立・私立美術館への納品実績も多く、軽井沢千住博美術館では企画段階から関わっている。現在は「公募―日本の絵画―」を主宰し、無名画家や若手画家の発掘、発信にも努める。また、テレビ東京「開運!なんでも鑑定団」やNHKBSプレミアム「シリーズ巨匠たちの肖像:フランス19世紀末の天才画家たち ゴッホとゴーギャン、セザンヌ、ルソー」などのテレビ出演、講演会多数。著書に『知識ゼロからの名画入門』(幻冬舎)、監修書に『世界でいちばん素敵な西洋美術の教室』(三才ブックス)がある。

「2019年 『名画の中の恋人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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