もう、ひとりにさせない

著者 :
  • いのちのことば社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784264029229

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  • ホームレスの人々の支援に20数年以上関わってこられた奥田牧師。

    その支援を行うなかで、その出逢いと、出逢いを通して奥田牧師が教えられ、感じたことが書かれているのですが、読みながら、「私はどうか」と神様から問われているような気がしました。

    また、聖書の箇所をいくつか引用し、そこからメッセージを書かれているのですが、教えられることばかりでした。聖書を読む姿勢についても教えられました。

    本当に素晴らしい本で、多くの人に読んで欲しいです。

  • 著者の活動は、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で紹介されるなど、数多くのマスコミで取り上げられているので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれない。

    この『もう、ひとりにさせない-わが父の家にはすみか多し』を読むと、奥田氏がどれだけ「ハウス」と「ホーム」のない人々のために献身的に活動を続けてきたか、その厳しさと苦しさと喜びを知ることができる。

    「ホームレス」は単に路上生活者を意味しているのではなく、絆を失っている人々のことであり、彼は「ホームレス」と寄り添うことで絆を取り戻そうとしているのである。人は「ハウス」だけでは生きられないのだ。

    彼がどうして牧師になったのか、どうしてホームレス支援を始めたのか、共感できる話が多い。私の長年の疑問も少し解けたような気がしている。

    彼の長い活動で経験したことをわずかではあるが共有することができる。
    ここ数年読んだ本のなかで、私を号泣させたのはこの本だけである。

    著者は、子育てについても語っている。
    「自己責任」が強く問われる中、子育てについても「親の自己責任」「身内の責任」とみなされることが多く、第三者が入り込めない雰囲気がある。子育てには社会との絆が必要なのだと改めて考えさせられた。

  • 私たちも8年前からホームレスのサポート活動を行っています。そんな活動の繋がりの中で、奥田さんと出会いました。お話をお伺いしてみると、なんと同窓。関西学院の出身ということで、以来折に触れて連絡を取り合っています。「最も小さいものにしたのは、私にしたのである」という聖書の言葉通りに行動し、この国のありようを変革していこうとする仲間としていつも尊敬しています。本書では、これまで聞いたお話・初めてふれたお話どれもとても印象的でした。特に、逆説的な言い回しですが、「イエスはあほや」というお話が大好きです。「他人は救ったのに、自分は救えなかった」主イエスに倣おうと、私たち岡山YMCAも肝に銘じています。
    この国の、貧困やホームレス、そしてこのたびの震災復興支援について考えるうえでも、重要な一冊です。

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著者プロフィール

1963年、滋賀県生まれ。1990年東八幡キリスト教会牧師赴任。学生時代から「ホームレス支援」支援に携わり、現在、北九州市において生活困窮者への伴走支援を行っているNPO法人 抱樸理事長。東日本大震災被災者支援「共生地域創造財団」理事長なども兼任。
著書:『「逃げおくれた」伴走者』(本の種出版)、『ユダよ「帰れ」』(新教出版社)など多数。受賞歴:糸賀一雄記念賞、賀川豊彦賞ほか。

「2022年 『すべては神様が創られた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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