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- Amazon.co.jp ・本 (177ページ)
- / ISBN・EAN: 9784265051076
感想・レビュー・書評
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きょう読み始めて先ほど読了。初版は1985年と、ちょっと古い作品。
連作短篇のような、でも時間軸と杏子視点でしっかりつながっているという意味ではひとつの物語のような感じ。それでも連作だと思ってしまうのは、きっと話の収束が明快な解決には結びつかないからだろうなと思う。杏子の抱えるうす暗さは、母の家出とかかわりつつもそれとは関係なくて、でもやっぱり思わぬところでふと顔をのぞかせる。そのいい表し難い物事との距離感を最後まで手放さない感じが、個人的に好き。杏子がほかの子の気持ちを推し量るとき、あまりにあっさり「言い当てて」しまうのがちょっと興ざめだったりはするのだけど、それでも。
「晴れた朝それとも雨の夜」と同じ作者さんというのが、わかるようで、わかりたくない。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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