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Amazon.co.jp ・本 (180ページ) / ISBN・EAN: 9784265051366
作品紹介・あらすじ
『源氏物語』の作差である紫式部はどんな人なのか?
『紫式部日記』や『紫式部集』を参考に、娘の視点から描きます。
平安時代の雰囲気もわかりやすく解説しています。
感想・レビュー・書評
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2023.11.12 千代田区図書館で読む。
語り部は紫式部(最初は藤式部)の娘の越後弁(のちの大弐三位)。和泉式部の娘小式部も出てくる。この二人もまた、中宮彰子に仕える。
紫式部が彰子への女房としてスカウトしたのは、藤原道長本人ではなく彰子の母の源倫子。宇多天皇のひ孫にあたる。
紫式部日記は、彰子懐妊を機に書かれる。出産は実家である藤原道長の土御門邸で行われる。敦成親王(のちの後一条天皇)誕生のお祝いの宴で、酔った藤原公任が「この辺りに若紫は居られませんか」と藤式部にちょっかいを出したことが噂として広まり、このことがきっかけで、藤式部は紫式部と呼ばれるようになったとか。
源氏物語がフィクションとすれば、紫式部日記はノンフィクション。当時のゴシップ満載の娯楽記事と言える。
また、一条天皇危篤に際し、後継問題が生じる。一条天皇の長子は定子の産んだ敦康親王。定子亡きあと代わりに彰子が育て、我が子も同然。自分の産んだ敦成親王をさしおいても敦康親王を推したい彰子。しかし敦康親王には後ろ盾がない。悩む一条天皇。結果的に彰子実子の敦成親王が三条天皇の皇太子になる。
彰子のもとをひきはらった紫式部は晩年紫式部集をまとめる。そのおかげで、夫・藤原宣孝との馴れ初めなども和歌を通じて知ることができる。詳細をみるコメント0件をすべて表示
著者プロフィール
令丈ヒロ子の作品
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