ドルフィン・エクスプレス (わくわく読み物コレクション)

著者 :
  • 岩崎書店
4.13
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本棚登録 : 117
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265060511

作品紹介・あらすじ

ドルフィン・エクスプレスは海の特急貨物便。スピードが売りのものの商売だ。ある日、配達をたのまれた小さな包みの送り主は、あの伝説のヨットレーサー黒ねこサンゴロウだった!そしてそのふしぎな包みの中身とは…。

感想・レビュー・書評

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  • テール、かっこいい!
    スピード感がいいよね^^
    サンゴロウがここにも出てくるなんて・・・!うれしー^^
    あの卵からネオ・・・ラプトス?(間違ええたら教えて)が生まれるなんて、すごい!しかも、テールの鼓動で・・・!
    !が多いけど、!をついつい大量発生させちゃうくらい、面白い!ぜひ、みなさんもどうぞ!(何度も読んでみてね)

  • 1994年から1996年にかけて出版された黒ねこサンゴロウシリーズから
    8年を経て登場したドルフィン・エクスプレスシリーズは、全5冊。

    物語の舞台は、黒ねこサンゴロウが活躍していた島々と重なる。

    主人公は、海の特急貨物便である、ドルフィン・エクスプレスの配達員のテールだ。

    テールは、うみねこ族ではない。

    自分には運転できないうみねこ船には憧れがある。

    そして、伝説のヨットレーサー・黒ねこサンゴロウにも。

    テールは、今に生きるねこだ。

      船のスピードメーターの針が、
      きゅううっと赤いゾーンへおしあげられていくにつれて、
      いろんなものがうしろにふっとんでいく。

      よぶんなものが、どんどんふっきれていく。

      なにもみえない。

      なにもかんがえない。

      まえのことも、これからさきのことも。

      いまは「いま」しかない。

      目にもとまらないはやさでながれおちるストップウォッチの数字。

      フル回転するエンジンの熱。

      うごいていること、とまらずにうごいていることが「いま」なんだ。

    テールの船の操縦は、つまりは生き方自体が、サンゴロウとは大きく異なる。

    もっと若い。そして、まっすぐな若さゆえの魅力がある。

    生い立ちに独特のものがあるのは、サンゴロウと似ている。

    父親は真珠島からきた流れ者だったというが、テールは顔を知らない。

    母親はテールが生まれてすぐに死んでしまった。

    彼はノアの町外れにある施設で育ったが、
    脱走新記録を更新し、追い出されたのだった。

      なにをもってるか、でなく、なにをもってないか、
      ということから、おれはスタートした、といってもいい。

    テールは、月ねこ族のようなふわふわとした白い毛並みと水色の目ではなく、
    枯れ草色で、首すじの毛だけが、たてがみのように長いねこだ。

    ブルーグレイの目は父親譲りだという。

      必要なものはじぶんの手でつかみとってやる。

      すくなくとも、いま、じぶんが、じぶんだ、と自信をもっていえる生き方をしたい。

    こういう人生観を持つテールは、こんな運転をする。

      スピードにうっとりしながら、「いま」のぎりぎりをためす。

      ほかになにもいらない、とおもえるまで。

    テールが、区域外の三重丸(最高にていねいに扱い、必ず本人に手渡しの荷物。)として
    担当した荷物は、なぜかかたくなに本人が受け取らない。

    送り主は、黒ねこサンゴロウだった!

    サンゴロウに対する憧れの気持ちは、前シリーズの読者ならたいていはもっている。

    私は、黒ねこサンゴロウシリーズからのタイムラグがほとんどない状態で、
    本シリーズを読み始めているが、出版と同じくして出会っている読者は、
    思いがけない再会を本当に喜んだのだという。

    私もサンゴロウの登場にかなり興奮しているのだから、
    8年ぶりの再会を果たした幸せは計り知れない。

    そんな読者のサンゴロウに対する憧れの気持ちと
    テールのサンゴロウへの憧れの気持ちはぴったりと重なる。

    テールはヨットレーサーとしてサンゴロウにチャレンジしたいと思っていたのに、
    それが叶わなかったのだから。

    テールは規則を破り、荷物は渡したことにして、直接うみねこ島まで行き、
    サンゴロウに荷物を返しに行くことにするのだが・・・。

    その荷物の中身は?

    なぜ受け取り主は受け取りを拒否したのか?

    そして、その荷物をずっと持ち歩いていたテールの心臓の鼓動が激しくなった理由とは?

    サンゴロウが語るその荷物の正体とは?

    もうヨットレースに出なくなったのに愛用のヨットを手放せないテールと
    伝説のヨットレーサーのままいつしかレースに出なくなったサンゴロウ。

    テールがヨットを手放せないのは、こんな理由だ。

      おれのもの、といえるのは、
      おれ自身、それと古倉庫でねむっているホワイト・テール号……
      二度とのることのない、あいつだけなんだ。

    生き方も船の乗り方も異なるふたりの語らいは、印象的だ。

    施設時代の幼馴染のジョナとの再会もテールにとって大きな出来事だった。

      「うん。でもね、レースじゃなく……
      いつか、だあれもいない海でさ、あたしをのせてくれないかな、なんて、
      ずうっと遠くまではしっていきたいな、なあんて。夢だったんだ」

    と思いっきり告白じゃねえか!という言葉を聞いているのに、甘い展開にはならず。

    この再会とこの言葉をきっかけに一大決心をするテール。

      なにかが必要なんだ。

      なにか、もっとべつのものが。

      借り物じゃなく、ニセモノでもなく、ちゃんとつかえるもの。

      自信をもって、はっきりと、じぶんのだといえるもの。

    テールの内省は、葛藤しながらも、とてもまっすぐだ。

    サンゴロウへの向かっていき方も、まぶしいくらいに素直だった。

    これからこのテールの物語には何が待っているのだろう。

    そんな期待を持たせてくれるシリーズ第1巻である。

  • サンゴロウ、安定のカッコよさ。

  • サンゴロウが出ると聞いて。

    夢破れたねこが前に進む話。

  • お話にスピード感があって、とても読みやすく面白かったです。テール君は一生懸命でサンゴロウはどこか謎めいていて、それぞれに格好よかった。海の竜、ネロ・ラプトスも謎めいていていいなぁ。続きが読みたくなるシリーズです。

  • 竹下文子&鈴木まもるコンビの「黒ねこサンゴロウ」シリーズの兄弟版(のような)シリーズ。配送業者の歯車として日々あくせく働くテールくんがサンゴロウより身近で微笑ましい。なのにカッコイイ。

  • この本に出てきた怪獣、ネロ・ラプトルがとても大きくてとてもかわいい。

  • 小3の娘のために図書館で借り出してきました。
    鈴木まもるさんの絵も素敵です。
    子供向けですが、奥も深い。続きが読みたくなるシリーズでした。

  • 三日月島の配達員・テールが主人公。
    テールもかっこよいけれど、やっぱりサンゴロウ!
    相変わらず渋くてかっこよいです。

  • 前作とあわせて読み続けたいです。テール君がサンゴロウと違ったかっこよさです。

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著者プロフィール

1957年、福岡県生まれ。作家。おもな作品に『ちいさなおはなしやさんのおはなし』(小峰書店)、「クッキーのおうさま」シリーズ(あかね書房)、「おてつだいねこ」シリーズ(金の星社)など。画家の鈴木まもるさんとの共作絵本に、『せんろはつづく』『おすしのせかいりょこう』『すすめ! きゅうじょたい』(金の星社)、『ちいさいいすのはなし』『りんごのおじさん』(ハッピーオウル社)、『ならんでるならんでる』『でんしゃがきた』(偕成社)などがある。『月売りの話』で「日本童話会賞」、『星とトランペット』で「野間児童文芸推奨作品賞」、「黒ねこサンゴロウ」シリーズで「路傍の石幼少年文学賞」を受賞。

「2016年 『すすめ! うみの きゅうじょたい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

竹下文子の作品

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