さよならをいえるまで

  • 岩崎書店 (2010年6月16日発売)
4.00
  • (22)
  • (25)
  • (13)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 257
感想 : 31
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (32ページ) / ISBN・EAN: 9784265068241

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 子犬のときからハリ-が可愛がっているジャンピーは、いつでも何をするのも一緒でした。ところが、ある日突然、お父さんから、ジャンピーは事故があって、もう会えないと告げられます。 ハリーは、どうしても受け入れることができません。やがて、夜の闇の中にジャンピ-の姿が現れて・・・。悲しい気持ちに寄り添うやさしい愛の物語。『この本をかくして』のマーガレット・ワイルド作&フレヤ・ブラックウッド絵のコンビによる感動絵本。

  • 8分。ハリーと子犬のジャンピーはいつも一緒。大好きなジャンピーが交通事故にあい、ハリーがその死を受け入れていくまでのお話。スケッチ風の水彩画は淡いが構図が良く、遠目が効く。父子家庭。

  • ハリーは突然の事故で大切な友人である犬のジャンピーを喪ってしまいます。

    あまりにも急なことで、その現実を受け入れられないままのハリーはジャンピーの幻!?を見てしまいます。

    かそれでも時間をかけて自分の気持ちと折り合いをつけていくハリーの姿に勇気をもらえます。

    またハリーの目の前に現れたジャンピーも息子の言うことを否定しない父親も素晴らしいです。


    最近、少し考えさせられることがありました。

    あれから何年も経つのに未だに溢れ出てくる想い。

    不完全燃焼のままで、なんだか苦しい。

    だけど、そう思っているのは私だけで時間は過ぎ去っていき、その時間だけ成長しているんですよね。

    私もハリーみたいに自分の気持ちに折り合いをつけて、しっかりと前を向いて歩こきます。


    そういえば本作では母親は出てきません。

    もしかしたらジャンピーは…と考えてしまいました。

  • 何度読んでも泣いてしまいます。
    いまの自分に必要な作品だと思ったので。
    静かに、大切な人(犬)の死を受け入れてゆくのは、切ないけれど、必要な時間なんですよね。

  • 『ずっーとずっとだいすきだよ』を思い出しながら、読んでました。

    『ずっーと~』と違うのは、老いではなく、ある日突然、事故で大好きな犬のジャンピーが死んでしまうこと。
    ジャンピー死を受け入れられない男の子。その夜、ジャンピーが庭に現れて…。次の日も、次の日も…。
    日ごとにだんだん薄くなるジャンピーの姿が、男の子の中でス少しずつ気持ちの整理し、ジャンピーの死を受け入れることができていく様子をほのめかしています。
    さみしいけれど、受け入れる。そんなことを教えてくれる1冊です。

  • ペットを飼ってる家のお子さんにはぜひ読んでほしい。
    そしたら、いつかペットが死んでしまった時、そのペットが幽霊になって出てこなくても、きっと「さよなら」が言える強い子になるから。

  • “愛してその人を得ることは最上である…
    愛してその人を失うことはその次によい”

    というウィリアム・M・サッカレーの言葉と、

    “犬は愛だと思う”

    という糸井重里氏の言葉を思い出す。

    最愛の友、ジャンピーの死を受け入れ乗り越え、ハリーはまたひとつ成長したに違いない。

  • 大事なパートナーとの死とその受容.
    受容には少し時間がかかるけど、少年は自分なりのやり方で受容できました.
    死と受容をやわらかく、あたたかく描いた絵本.
    子どもも「死」について考えやすいと思います.

  • 大好きだった犬のジャンピーが交通事故で死んでしまいます。
    その死を受け止めなければならないハリー。
    悲しいけれど、死を受け止めることを教えてくれる一冊。

  • カバーの折り返し部分の文章だけで、もう涙が出てくる準備ばっちり。

    犬が死んでしまって、でもそれを認めないでいると、夜にその犬が現れて一緒に遊ぶ。
    次の日も来たけれど、なんだか元気がない。
    最後には霞のようになってしまう。
    そこで、初めてやっとさよならが出来た。

    いつまでも未練があったら、やっぱり魂が取り残されてしまうのかな。
    そう思うと、さよならはさみしいけれど、ちゃんとしないといけないよね…。

  • 手に取りさっと読んだときは心はうごかなかったのに・・・
    声に出してゆっくりと読むごとに涙がどっと溢れてしまいました。
    人は別れの悲しさを必ずいくつか越えなければなりません。
    その悲しさは、失ったその時だけでなく、時をおって感じながら、
    また、大事な人と過ごした時のかけがえのない思い出を心で感じながら受け入れてゆくのかもしれません。
    心にある数々の悲しみにそっと触ってくれる本。
    そして、子供にとっても悲しみと言う感情を自然と生まれさせてくれる本だと思います。
    悲しみと言う感情は、とても大切な心です。
    自ら心の痛みを感じることのできる人は、相手の心の痛みもわかれる人・・・それが“おもいやりの心”につながるのだと思います。

  • ハリーとジャンピーの絆、見守るお父さんの温かな眼差し。涙腺がゆるみ、最後のページは文字がぼやけてかすんでしまいました。すてきな絵本です。

  • 図書館本。次女に借りた本を長女も読む。愛犬を亡くして、喪失感のなかにいるところへ、愛犬が現れて…。

  • 現実に起こりうること。
    悲しい現実にさらされる前に、絵本でリハーサルができるのはいいことなのかも。
    落ち着いた雰囲気の絵が、話にあっている。

  • 前半のアニメーションを見ているかのような、鉛筆のタッチを残す独特の絵からは犬と少年の楽しい様子が伝わってきます。

    その分、後半に感情のえぐられた。
    こんな悲しい絵本、必要あるのかと思うほど。
    犬を失う悲しさの経験がある人間は読まない方がいい。

  • 読んでる私も受け止められなくて。突然の別れすぎて経緯も分からないし…でも、変にファンタジーや奇跡のないところがいい。

  • 借りた本:県立図書館
    (2023年11月28日)

    普通の絵本のようでいろいろと考えさせられる。
    ペットロスに陥る少年と、それを見守る父親。
    子ども達に読み聞かせながら自分も泣いてしまいました…
    絵も深みがあり素敵です。

  • 急にハリーのもとからいなくなってしまったジャンピー。
    心の整理がつかないハリーのもとにジャンビーが‥

  • 少年の犬に対する愛情が溢れる絵本です。

    ペットロスに陥った少年への父親の対応も素晴らしい。でも、泣けます。

  • マーカ゛レット ワイルト (著), フレヤ フ゛ラックウット゛ (イラスト), 石崎 洋司 (翻訳)

全30件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

東京都生まれ。慶応大学経済学部卒業。
『世界の果ての魔女学校』で野間児童文芸賞、日本児童文芸家協会賞受賞。
主な著書に、「黒魔女さんが通る!!」シリーズ(講談社青い鳥文庫)、
『杉原千畝 命のビザ』『福沢諭吉 「自由」を創る』(講談社火の鳥伝記文庫)、
翻訳の仕事に『クロックワークスリー マコーリー公園の秘密と三つの宝物』(講談社)、
「講談えほん」シリーズ(講談社)、「少年弁護士セオの事件簿」シリーズ(岩崎書店)などがある。

「2023年 『黒魔女さんと最後の戦い 6年1組 黒魔女さんが通る!!(20)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

石崎洋司の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×