いるのいないの (怪談えほん)

  • 岩崎書店 (2012年1月27日発売)
3.99
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感想 : 413
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  • 本 ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265079537

感想・レビュー・書評

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  • おばあさんの家に暮らすことになった僕。古い家の高ーい梁の所に白い顔の少年が。おばあさんに言っても、そうかそうかって感じ。顔はいつの間にか不気味な男の顔になっていて、じいっと見ている。ああ怖い。

  • 「いるの?」と考え出したら、私は「いる」と思ってる。
    考えなければ「いない」。知らない。見えない。

    町田尚子さんの絵は、子どもから見た恐怖心をよく醸し出している。
    そこに、ヒャッと突然……怖いわ〜(꒪⌑꒪.)‎!!!

    主人公のおばあさんの家は、私の父の農家の実家にそっくり!
    田舎の家は日中電気を付けない。明るいのか暗いのかよく分からない。そしてひっそり静か。
    子供の頃、お盆に泊まりに行くと、私たちにはいつも離れの暗い部屋があてがわれる。
    その壁の高い所に、ご先祖たちの遺影がずらーっと並び、じーっとこっちを見ているのだ。
    恐怖で布団を被って寝た。
    気になるから見ちゃう。見ると怖い。…まるでこの主人公と同じ。
    親たち大人はこんな私たちを相手にしないけれど、笑いもしない(;゚д゚)ェ…
    会った事のないご先祖様方、怖がってごめんなさい。皆さんの遺影、怖いのよぉ…(^_^;)

    (愚痴)
    従姉のFちゃん(父の妹の娘)はいつも母屋の広い部屋で休める。しかも蚊帳の中。
    ズルいわーー|·̭ •̆๐)w

    作:京極夏彦
    絵:町田尚子
    編:東 雅夫

    • なおなおさん
      あおいさん、お気づきになりましたか。
      ありがとうございます。楽しんでおります。
      これからプロフィールに、アイコンバージョン名を書き入れようと...
      あおいさん、お気づきになりましたか。
      ありがとうございます。楽しんでおります。
      これからプロフィールに、アイコンバージョン名を書き入れようと思います。良かったら見てくださいね(^_-)-☆
      2024/06/21
    • aoi-soraさん
      梅雨入りバージョンですね
      確認いたしました。⁠◕⁠‿⁠◕⁠。
      梅雨入りバージョンですね
      確認いたしました。⁠◕⁠‿⁠◕⁠。
      2024/06/21
    • なおなおさん
      ありがとうございます。
      物足りなくて紫陽花も添えてみました^^;
      ありがとうございます。
      物足りなくて紫陽花も添えてみました^^;
      2024/06/21
  • まず、タイトルがいいですよね。

    『いるの いないの』

    私に聞かれてもって、感じなんだけど(^^;)
    そんなの誰にも分からない気がするし、世の中には理解の範疇を超えた事も起こる気がするし、絶対は無いし・・といった、これは人間の漠然とした不安感と想像力がもたらす、一種の心理戦でもあるような気がしてくるのである(と書いて逃げる)。


    本書は「東雅夫」さんによる、「怪談えほん」シリーズの三作目となり(2012年)、作者の「京極夏彦」さんと、猫絵師「町田尚子」さんのコンビは、四年後に「ざしきわらし(えほん遠野物語)」でも手を組んでいるほどの相性の良さで、おそらく本書で手応えを感じて、再度そうなったのではと思われる気もする。

    その根拠としては、京極さんの、必要最小限しか書かない無駄のない文章の隙間から、嫌でも勝手に脳内補完(あるいは妄想か)してしまう、何とでも捉えられそうな怖さと、町田さんの、壁の中に何か潜んでいそうな、ベッタリと描かれたアクリルガッシュの質感の怖さに加え、高さを充分に活かした視点の多様さが、またそれに輪をかけており、特に斜め視点の多さには、より不安感を煽られるようで怖い。


    そんなわけで、改めて表紙を見ると、少年の視線がもう意味ありげな上に、右手でTシャツの裾を掴む仕種が、また絶妙に不安感を表しているではないか。そして、彼を囲むようにして眺めている猫たちを見て、猫と怪談って何故こんなに相性抜群なのかと思ってしまうが、おそらく、ここでの猫は、その多様な魅力の中の一つであろう、ミステリアスで神秘的な雰囲気が、殊の外、醸し出されているのではないかと推察される。

    それから、タイトル文字のフォントの、「はね」や「はらい」のふにゃふにゃと先が伸びきった、どこか不穏な感じも気になってしまい、その青白い色からして、「い」は人魂のようにも見えてきそうで怖く、更に、表と繫がった裏表紙の絵には、横顔のため表情が一切見えないおばあさんに加えて、何か読み手をじっと見つめている猫も障子の陰に!
    その表情が何か意味ありげで怖いんですけど。

    そして、捲った見返しは、一面、閉じられた障子の絵となっていて、これはまた、粋な計らいを・・・この障子を開けた先は、トワイライトゾーンという一種の暗示か。どうか、無事に帰って来られますように。


    物語は、おばあさんの家で暮らすことになった少年が、その家の玄関でおばあさんに迎えられるところから始まるが、この時点で、見通しの利かない闇に満たされた廊下と、下駄箱が少し開いた隙間から覗く黒猫に、その上に置かれてある日本人形の存在と、既にお膳立ては万全といったところか。

    そして、ちゃぶ台のある畳の部屋に案内された少年は、真っ先に、梁の渡っている、どこまでも高い上の方が気になって仕方ないようで、まずは少年を横から見た少し引いた視点で、部屋の高さを実感させて、次は、少年が上を見た視点で、その梁と僅かに開いた小さな窓だけを描いているが、それでも暗いことへの心細さを表しており、最後はその反対に、梁の上から少年を見下ろしている視点へと変わるが、これがまた、誰かの視点のようで怖い上に、猫が二匹ばかり、少年と同じ方向を見上げているのが、また意味深であると共に、それとも猫が見ているのは私?

    その後も度々、少年は梁の上の暗がりを見ていたようで、あくる日、ついに小さな窓の横に怒った男の顔を見てしまうが、ここでの表現の上手さとして、少年をフォーカスした視点で、それ自体を描いていないことにあり、まだそれが真実なのかどうか分からないということ以上に、どんな顔なんだろうと、またも要らぬ想像を引き起こしてしまうことで、それは、あんぐりと口を開けっ放しにした、能面のような無表情さで茫然自失と化した少年からも覗えて、人は怖いものを見たとき、普段の感情や表情もそいつに奪われるのかもしれないのではといった、妄想も掻き立てられそうで、少年のその後の気持ちと同様、『こわい』のひと言に尽きる。

    それから、家を逃げ出した少年の外の風景での、色褪せた鳥居や(扉絵で小さく見えてた時から密かに気になってた)、庭の柵にぶら下がった赤いゴム手袋もなんか意味ありげで怖く、この本編と関係ない部分での手の込み入った表現もそうだし、少年主観の視点が全く無い、誰かが覗いているような視点も、ここに来て、ますます気になってきて、これはさすがに何かありそうか?

    そして、ついにしびれを切らした少年は、思い切っておばあさんに聞いてみたが、おばあさんは上を見ないで、「みたのかい。じゃあ いるんだね」と答える、その「じゃあ」って何だよと思ったが、その後、おばあさんはや・さ・し・く笑って、

    「うえを みなければ こわくないよ」

    「みなければ いなくなるの?」

    「さあ みないから
    いるか いないか わからないよ」

    この、いるかいないかは全く問題としない、おばあさんの思考法が、ある意味、いちばん怖いと思ったが、ここに来て、おばあさんの表情の見える絵が全く無かったことに気付き、何か嫌な予感に駆られたが、その後、夜に少年が歯磨きをしている絵に、そっと壁に這うヤモリを見つけて、どこか安心感が湧き(家守だけに)、これは気のせいだなと思っていたら、また猫が一匹、洗濯物の籠から半分体を出して、読み手の私をじっと見つめており、極め付けは、その次のページの、おばあさんに抱かれた猫の、まるで全て分かっているぞと言わんばかりの、その読み手に向けたガン見が、そことは正反対の、廊下の突き当たりのドアを開けようとしている少年の行く末を暗示しているようで・・この先は、是非ご自身の目で確かめてみて下さい。とりあえず、私はなんとか生還できたようです。

    • たださん
      なおなおさん
      こちらもコメントありがとうございます(^^)

      フィクションと思うまでにはいかない、絶妙な小道具は、京極さんのアイデアなのか町...
      なおなおさん
      こちらもコメントありがとうございます(^^)

      フィクションと思うまでにはいかない、絶妙な小道具は、京極さんのアイデアなのか町田さんなのか分かりませんが、この絵本の場合、あらぬものを想像させるやり方が上手いですよね。

      私の祖父母の実家は、本書と似たような天井の高さでしたが、間取りが狭かったため、そこまでの迫力は無かったですし、子どもの頃の私が単純だったのかもしれませんが、単に珍しいところで寝られる嬉しさの方が強くて、「何かいるかも?」みたいな発想が無かったんですよね。

      それから、なおなおさんのご実家のお話で、笑いもしなかったとありましたが、もしかしたら、ご先祖様である可能性もあったのではありませんかね。
      日本人は亡くなった後も、お盆という形で大切に迎え入れる習慣がありますし、そうした意味合いも含めて「いるの いないの」という問いは難しいですが、そこの雰囲気が色々と想像させられるというのは、おそらくあるのかと思いまして、本書はまさにその典型ですよね。
      2024/06/22
    • なおなおさん
      たださん、お返事をありがとうございます。
      そうなのですよね…お盆なのでご先祖様を迎えに行っているし、送りにも行きました。
      田舎でのお盆を毎年...
      たださん、お返事をありがとうございます。
      そうなのですよね…お盆なのでご先祖様を迎えに行っているし、送りにも行きました。
      田舎でのお盆を毎年繰り返すと、幼いながらにも、日本の風習だとか考え方が分かってきて、今思うと良い体験をさせてもらいました。
      今なら怖くありません……と、きっぱりとは言えません(;_;)一人だけで泊まれない^^;
      2024/06/22
    • たださん
      なおなおさん、お返事ありがとうございます(^^)

      昔からの印象もあるのでしょうね。
      でも、それだけの思いを未だに抱かせる、その家がどんな雰...
      なおなおさん、お返事ありがとうございます(^^)

      昔からの印象もあるのでしょうね。
      でも、それだけの思いを未だに抱かせる、その家がどんな雰囲気なのか、本書の家に負けず劣らずな感じで気になります。
      2024/06/23
  • 京極夏彦さんの怪談えほんシリーズ。

    男の子が、おばあさんの古い家でしばらく暮らすことになったのだが、天井の暗がりにだれかがいるような気がして…というお話。町田尚子さんの絵がいい具合に恐怖を感じさせる。

    この絵本を読むのは何度目だろう。忘れた頃に娘が読みたいと言う。思いきり怖がりながら楽しむ娘の姿はもう見られないけど、こういうのが好きなのは変わらないよね。

    4歳の息子が「これ読んで~」と持ってきたので、読み聞かせたが、終わるとそそくさと棚に戻しに。あぁ、そうだ、そういう子だった。本気で怖いとき、決して「怖い」とは言わないんだったね。子どもには、こういうシンプルなのが一番怖いのかもしれないなぁ。

    • 土瓶さん
      京極さんのか~。
      読みたいな……。
      京極さんのか~。
      読みたいな……。
      2024/06/06
    • ひろさん
      乙女シリーズをいけた どんちゃんならきっと借りられるはず!
      (*^∇^*d)
      乙女シリーズをいけた どんちゃんならきっと借りられるはず!
      (*^∇^*d)
      2024/06/07
    • 土瓶さん
      ((ノェ`*)っ))タシタシ
      ((ノェ`*)っ))タシタシ
      2024/06/07
  • おばあさんの家ってどうしてこんなにこわいのだろう。

    天井がとても高いからなのか。
    はりという太い木がわたっているからなのか。
    気になって何度もぼくは見上げる。
    はりよりずっと上に小さなまどがある。
    はりのくらがりを見ていたら
    おとこのこの顔があった。
    じっと下を見ていた。
    おばあちゃん いるよ。
    みたのかい。じゃあ いるんだね。
    おばあちゃんは、見ないから いるかいないかわからないという。
    見たら こわい
    見なければ いい


    見たくないけど見たくなる気持ちは、わかる。
    子どもの頃は、やっぱりおばあちゃんの家はこうだった。
    だれかが見てるようで
    見なければいいのに 見てしまう。


    絵もこわい。
    上にいる だれかの顔 こわい。

    • なおなおさん
      湖永さん、よく分かります。
      どうしておばあちゃんちは怖いのでしょう。うちの場合父方の田舎の家の離れ。そこに飾られたご先祖たちの遺影…夜はそこ...
      湖永さん、よく分かります。
      どうしておばあちゃんちは怖いのでしょう。うちの場合父方の田舎の家の離れ。そこに飾られたご先祖たちの遺影…夜はそこで寝るんです。ご先祖たちが見守ってくれているんだろうけど、もう布団を被って汗かきながら寝ていました^^;
      2023/06/03
    • 湖永さん
      なおなおさん こんにちは

      遺影ありますねぇー
      和室の仏間から見下ろしてますね
      じっと見られてるような感じ…わかります

      なおなおさん こんにちは

      遺影ありますねぇー
      和室の仏間から見下ろしてますね
      じっと見られてるような感じ…わかります

      2023/06/03
  • 久し振りのえろほ……、もとい、絵本でございます。

    いや、でかっ!!Σ(゚Д゚)

    取り寄せてみてビックリ!!
    乙女の~の二倍くらいあるやんけ~!!!

    舐めてたわ。
    絵本舐めてた。

    京極さんということでなんか捻りあるかな~と期待してたんだけど、なんもなかった(笑)
    どストレートですな~。
    子供が見たら怖いかもだけど。
    う~ん。絵本はやっぱり合わんかな。


    それにしても田舎のばあちゃん家。猫多すぎだろ。
    最後にまとまっていたから数えたら14匹もいるわ。
    放し飼いとはいえばあちゃんひとりではたいへんだよ。

    • ひろさん
      どんちゃん、絵本って大きいよね!
      って、驚くとこ、そこー?!笑
      猫、そんなにいたのかぁ~。ほんと、おばあちゃん大変だね!
      って、そこー?!笑
      どんちゃん、絵本って大きいよね!
      って、驚くとこ、そこー?!笑
      猫、そんなにいたのかぁ~。ほんと、おばあちゃん大変だね!
      って、そこー?!笑
      2025/03/21
    • 土瓶さん
      ゆーき本さん。
      図書館にあるのいいな~。
      すぐ読めるね。

      1Qさん。
      えっ!?
      エロ本って舐めちゃダメなの?
      甘味と酸味が混...
      ゆーき本さん。
      図書館にあるのいいな~。
      すぐ読めるね。

      1Qさん。
      えっ!?
      エロ本って舐めちゃダメなの?
      甘味と酸味が混じっていて少しの苦味も(キモッ)(笑)

      雪見酒さん。
      エロい絵本を希望します。
      書いてください^^

      マキさん。
      た、たしかに。
      絵本は短編。掌編?
      逆に超長編の上中下巻の大作絵本とかあったらおもろいかもー。

      ひろちゃん。
      ノリツッコミうまっ!
      そこそこーっ。あそこーっ!!(笑)
      2025/03/21
    • 1Q84O1さん
      この際、舐めまくってください!
      (キモっw)
      この際、舐めまくってください!
      (キモっw)
      2025/03/22
  • 「いる」気配、わかるなあ。暗がりや木目や影が「何か」に見えること、きっと皆経験あるよね~と思いながら読んでいたら……ほんまもんがおるやないか! あまりの存在感に笑ってしまった。恐怖と笑いは紙一重。

    この絵本の家、この世とあの世の境目になってそうな雰囲気がある。お婆さんだってなんだか妙だ。禅問答みたいなはぐらかし方し続けて。猫も多すぎる。この家で暮らして、お婆さんの作るご飯食べて、猫の鳴き声聞いてるうちに、いつの間にか影が薄くなっていたりして……?
    というか、この話って多分プロローグで、きっとここから長い物語が始まるんだよね。男の子、無事でいてくれ。


    私も祖母の家が怖かった。でもこんなに立派な家じゃなくて、漫画『じゃりン子チエ』のチエちゃんの家にそっくりの小さくて粗末な家だった。急すぎる階段、年中暗い2階、激しすぎる家鳴りなど色々怖かったが、私が一番不思議だったのは、1階に1部屋、2階に2部屋しかない小さな家に家族 8人で住んでいたという事実だ。しかも、ただでさえ狭い一階スペースの半分は土間で、そこで祖父母は金物屋をしていたそうだ。残り半分の和室は、小さなちゃぶ台と箪笥と仏壇で、もうぎゅうぎゅうだった。2階の1部屋も、店の商品や子供たちの学用品などで物置と化してしたらしい。「どないして皆でご飯食べてたん?」「皆どこで寝とったん?」と祖母に聞いても、おじおばに聞いても、誰も一度もちゃんと答えてくれなかった。その後、祖母の家は阪神・淡路大震災で全壊した。祖母もその数年後に他界し、私の小さな疑問は解明されないままだ。

    • ゆたこちさん
      なおなおさん♪

      お婆ちゃん、意味深な存在感ですよねぇ。最後の方に伏し目がちな顔の一部がチラッと見えるページがあるけど、お婆ちゃんが抱っこし...
      なおなおさん♪

      お婆ちゃん、意味深な存在感ですよねぇ。最後の方に伏し目がちな顔の一部がチラッと見えるページがあるけど、お婆ちゃんが抱っこしてる猫ちゃんの表情こそがお婆ちゃんの真の表情だったりして……なーんて勘繰っちゃいました(^-^ゞ
      お婆ちゃんだけじゃなく、男の子の顔もツルッとしていて人格や気質みたいなものが今一つ感じられないし、家全体に生気がないのも嫌な感じで気になります。
      面白い本、教えて頂きました(*´∀人)ありがとうございます♪
      2024/06/30
    • kuma0504さん
      阪神大震災で全壊‥‥
      大変でしたね。
      地震はいろんな貴重な民俗遺産も壊すのかも。
      ただ、子どもが小さかった頃はひとつ布団に2人寝るのは当たり...
      阪神大震災で全壊‥‥
      大変でしたね。
      地震はいろんな貴重な民俗遺産も壊すのかも。
      ただ、子どもが小さかった頃はひとつ布団に2人寝るのは当たり前だったろうし、ちゃぶ台は畳めるから場所取らないし、なんとかなったんじゃないでしょうか?
      2024/07/03
    • ゆたこちさん
      神戸の震災では、暮らしも記録も貴重なものもたくさん壊れ、燃えたのではないかと思います。祖母の家のあった古くてごちゃごちゃした通りは震災後には...
      神戸の震災では、暮らしも記録も貴重なものもたくさん壊れ、燃えたのではないかと思います。祖母の家のあった古くてごちゃごちゃした通りは震災後にはすっかり広々とキレイになって、寂しく感じました。

      5人で寝ても寝返りがしにくい家だったので、パズルみたいに寝てたのか?なんて幼い頃は思っていました。今考えれば、大きくなった子供から家を出ていったでしょうし、ちゃぶ台畳んだり、店スペースも使ったり、意外となんとでもなっていたのかもしれませんね(^^)
      2024/07/03
  • 色々な方の書評を読むと「怖い」「怖い」と書いてあるので、おおいに期待して「さあ!怖がるぞ!」と読んでみたのだが・・・不発だった。
    どこをどう怖がれば良いのか、もしや自分が鈍感なのかと何度も読み返したが、あまり変わらない。

    ただ、絵がとても良く、「気配」で感じさせる日本独特の盛り上げ方が巧い。
    丁寧に描かれた田舎の古い家屋と、細かな所帯道具の数々。
    古い日本家屋だけが持つ、空間の暗がり。
    そこに、異次元が広がっていても不思議ではないと感じさせる。
    主人公の男の子が、なぜおばあさんの家で暮らすことになったのか、その背景が一切明かされないところ。
    そしてそのおばあさんは、何故か決して正面を向かない。
    大勢いる猫たちの目が、部屋の暗さのせいか妙に光っているし。

    江戸時代のような家で生まれ育ったせいか、怖さよりも懐かしさの方が先行してしまう(笑)。
    そうそう、そう言えば柱や天井の木の節目が、色々なものの姿に見えたりしたっけ。
    想像することで膨れ上がる怖さというものを、小さな頃にたっぷり味わってしまったからか、後年は生身の人間ほど怖いものはないと思うようになったのだ。
    それにこの本、京極さんは怖がらせることだけを目的にしているため、「オチ」のその先が見えてこない。
    で、それからどうなったの?という私のように「怖さに擦れた」タイプには、物足りないこと夥しい。
    ということで、どなたか私を怖がらせてください。

  • とても雰囲気のある絵と話しにページをめくる度にゾクっときた。
    絵の構成も良く、視点を上から見たり、下から見たり、引いた絵の次には、アップがきたりと、映像のような画面構成で、薄暗い部屋の怖い雰囲気が随所に出ていた。
    また、おばあさんの家にいる沢山の猫たちの内1匹は、必ず読者と視線が合うようになっていて、そういった細かい部分の怖さの演出も面白い構成だと思った。
    話はまさしく、いつもの京極さんの話しという感じで、曖昧さの中にある怖さが、読んでいる内にジワジワっときた。

  • おばあちゃんの田舎の古い家で暮らすことになった少年が、高い天井の暗闇のなかで、怒った顔の男の顔がじっと下を覗き込んでいるのに気づきます。少年はおばあちゃんに「天井のはりのところに誰かいるよ!あれは誰?」おばあちゃんは首をかしげ「さあ 知らないよ。上を見なければ 怖くないよ」「いるか いないか わからないよ」・・・おばあちゃんの家には、猫がうよううよ(14匹?)、大きなイモリが壁を這う、言い知れぬ不気味さのただよう 怪談えほんです。 猫を抱いたおばあちゃんが、いちばん不気味かな。

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著者プロフィール

京極 夏彦
小説家、意匠家。一般社団法人日本推理作家協会監事。主な著書に『百鬼夜行』シリーズ(講談社)、『巷説百物語』シリーズ、『談』シリーズ(KADOKAWA)、『書楼弔堂』シリーズ(集英社)など。

「2024年 『怪異から妖怪へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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