怪談えほん (10) はこ (怪談えほん10)

著者 :
制作 : 東 雅夫 
  • 岩崎書店
3.36
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本棚登録 : 458
感想 : 80
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265079605

作品紹介・あらすじ

このはこ、なんだっけ? あかない はこ。ふると、コソコソ おとがする。「はこ」と「女の子」をめぐる 静かな恐怖の物語。あなたを恐怖の世界へとじこめる。

感想・レビュー・書評

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  • いろんな箱が出てきて、ひょっと開き、ひょっと中に骨がある。つぎつぎとメダカ、ハムスター、犬がいなくなる。つぎはお母さん!?不安が募る感じが凄い。さすが小野不由美。

  • Σ(゚д゚;)
    小野不由美ーーーーッ

    知らなかった( ̄▽ ̄;)

    小野不由美さんの絵本...

    小さいお子様には...


    このはこ、なんだっけ?
    あかない はこ。
    ふると、”コソコソ” おとがする。

    「はこ」と「女の子」をめぐる、静かな恐怖の物語。あなたを恐怖の世界へとじこめる。

    内容(「BOOK」データベースより)

    このはこ、なんだっけ?あかないはこ。ふると、コソコソおとがする。小野不由美とnakabanがあなたを恐怖の世界へとじこめる。

    著者について

    【小野不由美・作】
    1960年、大分県生まれ。学生時代は「京都大学推理小説研究会」に在籍する。
    1988年、作家デビュー。「悪霊」シリーズで人気を得、「十二国記」シリーズで幅広い読者層を獲得。
    『東亰異聞』、『屍鬼』、『黒祠の島』は、それぞれ伝奇、ホラー、ミステリとして高い評価を受けている。
    「悪霊」シリーズを「ゴーストハント」として大幅リライトし、2010~11年刊行。
    2013年、『残穢』で山本周五郎賞を受賞。著書に『くらのかみ』、『鬼談百景』『営繕かるかや怪異譚』など。

    【nakaban・絵】
    画家。広島県在住。旅と記憶を主題として絵を描く。
    絵画作品を中心に 様々な印刷物の挿絵、絵本、映像作品等を発表し幅広く活動している。
    音楽家のトウヤマタケオとランテルナムジカを結成し、音楽と幻燈で全国を旅する。
    2013年には新潮社とんぼの本のロゴマークを制作。
    主な作品にアニメーション『DerMeteor』(noble)、絵本『ないた赤おに』(浜田広介作/ 集英社)『よるのむこう」(白泉社)
    『うみべのいす』(内田驎太郎作/佼成出版)など。

    【東 雅夫・編】
    1958年、神奈川県生まれ。アンソロジスト、文芸評論家。
    1982年『幻想文学』を創刊し、2003年まで編集長を務める。現在は怪談専門誌『幽』編集長。
    著書『遠野物語と怪談の時代』で、第64回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)を受賞。
    編纂書に『文豪怪談傑作選』『てのひら怪談』『稲生モノノケ大全』などがある。「怪談えほん」シリーズの企画・監修をつとめる。

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

    小野/不由美
    1960年、大分県生まれ。大谷大学卒。学生時代は「京都大学推理小説研究会」に在籍する。1988年、作家デビュー。2013年、『残穢』で山本周五郎賞を受賞

    nakaban
    1974年生まれ。画家。絵画作品を中心に様々な印刷物の挿絵、絵本、映像作品等を発表し幅広く活動している。音楽家のトウヤマタケオとランテルナムジカを結成

    東/雅夫
    1958年、神奈川県生まれ。アンソロジスト、文芸評論家。1982年『幻想文学』を創刊し、2003年まで編集長を務める。現在は怪談専門誌『幽』編集顧問。著書『遠野物語と怪談の時代』で、第64回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 2015年発表。


    少女がふと見つけた開かない小さな箱。
    ふると、コソコソと音がする。

    雨の降る日、箱が開いていた。
    だけど中身はからっぽ。
    中身はどこにいったのかな?

    メダカのためのえさの箱。
    ふると、カラカラと音がする。
    からっぽだったはずなのに。

    風の吹く日、箱が開いていた。
    中にはほこりしか入っていない。
    中身はどこにいったのかな?


    逃げたハムスターをさがしていたら、
    タンスの引き出しが開かない。
    ノックすると、カサコソ音がする。

    曇りの日、開かない引き出しが開いていた。
    中には小さな骨のかけら。

    そして犬がいなくなり、
    少女はまたもや箱のしわざかと探し回る。


    やがて、開かないクローゼットを見つけた少女がノックすると、
    中からベチャベチャ音がする。

    誕生日、なぜか開いていたクローゼットで少女が見たものとは…。




    いやぁ~、コレは怖い!
    『なんか怖い』っていう、
    恐怖心の根元がどこにあるのかが分からない構成だからこそ、
    読む者の不安を煽るし、想像力が働く。

    それも、嫌でも、悪い方へ悪い方へと想像力が働くので、
    見終わったあとも、
    じわじわ恐怖がこみ上げてくるあの嫌な感じ。


    箱が開くとき、何かが消える。
    そして箱はだんだんと大きくなっていく。

    次は誰がいなくなるのかという少女の不安。
    開かなくなる箱や引き出しの不思議。

    不安感を煽る、
    黒、群青、紫、赤のえんぴつ(クレヨン)で描かれたイラストが
    トラウマになるほど不気味だ。

    中でも、真っ暗な教室の中、ひとりぼっちで机に座り、
    ロウソクに火が灯ったバースデーケーキを
    呆然と見つめる少女の絵の怖いこと怖いこと!
    絵から醸し出される圧倒的な孤独には震えが走った。


    次は母親が消えるんじゃないかと怖くなり、
    必死で家へ帰る少女の絵の切迫感もスゴい。

    息を切らし帰ってきた四角い箱のような家で
    少女は何を見るのか?

    衝撃のラストシーンにも
    ゾワゾワーっと鳥肌が立った。



    子供の頃、いつか自分は捨てられるんじゃないか、
    眠ったら、それっきり死んじゃうじゃないか、
    ひとりぼっちになってしまうのではないかと、
    常にビクビクしていた。

    子供なら誰しもが一度は考えたことのある
    そんなわけの分からない不安を
    見事に思い出させてくれた絵本。
    (余談だが、僕がいちばん怖かった箱で思い出すのは、ブラピ主演、デヴィッド・フィンチャー監督の『セブン』のラストに出てくるアレと、ヴィンチェンゾ・ナタリ監督の密室サスペンスの傑作『CUBE』の謎の立方体部屋だ)

  • 〝この箱、何だったけ?開かない箱。 振ると”コソコソ”と音がする...雨の降る日、箱が開いてた。空っぽの箱。中味は何処へいったのかな?...風の吹く日、箱が開いていた。中には埃しか入っていない。中味は何処へいったのかな?...曇りの日、開かない抽斗が開いていた。中には小さな骨の欠片...犬がいなくなった。今度はどの箱が閉まったの?...誕生日、クロ-ゼットが開いていた。また誰かいなくなるの?お母さん消えたりしないかな・・・〟<小野不由美>作、<nakaban>絵による、不気味な恐怖が充満する物語。

  • 小さい頃に読んだら意味が分からないか、意味を知って眠れなくなるのかどっちかだろう

    気付く境界線の年齢はどこか

  • 【あらすじ】
    このはこ、なんだっけ? あかない はこ。ふると、コソコソ おとがする。「はこ」と「女の子」をめぐる 静かな恐怖の物語。あなたを恐怖の世界へとじこめる。

    ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

    迫りくる恐怖と妙な閉塞感を感じる絵本です。今までいろいろなものを箱にしまったのは誰なのか。

  • 恐怖は想像力の賜物らしい。
    何かを入れたり隠したり。

  • 箱が怖くなる

  • 文字だけでも想像するととても怖い

  • 最後はやっぱり…だけど、不気味さが際立つ。
    カサコソ、開かずの箱の中。空いた時には…。

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著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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