うぶめ (京極夏彦の妖怪えほん)

著者 :
制作 : 東 雅夫 
  • 岩崎書店
3.18
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本棚登録 : 205
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265079711

作品紹介・あらすじ

京極夏彦の妖怪えほん「悲」の巻。子を産めなかった母の妖怪。
弟か妹が生まれてくるのを楽しみにしていた。だけど、弟も妹も生まれてこなかった。そして、おかあさんも……。京極夏彦と井上洋介、奇跡の共演。母の悲しみが妖怪となる!

感想・レビュー・書評

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  • 妊娠していたお母さんが返ってこない。涙を流すお父さん。お母さんの悲しみがうぶめになる。ああ怖い。井上洋介の絵もいい。

  • 「お母さんは 死んじゃったの?」お父さんは 下を向いた 「赤ちゃんは 生れてこなかったの?」 お父さんの目から涙がこぼれた ・・・ 悲しくて、淋しくて、どうしようもないほど 切な過ぎる〝うぶめ(産女・姑獲鳥)〟の<妖怪えほん>です。

  • 弟か妹が生まれてくると思っていたのに生まれてこなくて、おかあさんまで死んでしまいました。悲しい話でした。

  • イラストが個性的。混沌とした感覚。

  • 激しいタッチの絵から悲しみがじんわり伝わります。

  • 怪談えほん「いるのいないの」で強烈なインパクトをくださった京極さんが得意な妖怪をテーマにシリーズとして立ち上げた妖怪えほんシリーズの1冊目。弟か妹が生まれてくるのを楽しみにしていた主人公。ところが弟も妹も生まれてきませんでした。お母さんも戻ってきません…そして彼は夜、泣き声を聴くのです…母親という立場では読むのがとても辛いです。でも彼に対応するお父さんが切なくも素晴らしかった。挿絵の雰囲気にも圧倒されました。シリーズには楽しい話もあるようですので是非手に取ってみたいです。高学年~一般向けとのこと。

  • 読了

  • 「うぶめ」は京極夏彦のデビュー作の妖怪でもありますからね。

  • 726

  • 井上洋介さんの絵がダメ。
    心理学的に見たらヤバそうな絵が心に不安感や嫌悪感を与えて「うぶめ」という出産で亡くなった女性の怨念の化身にインパクトを与えているんだろうけれど…。

    京極夏彦さんのストーリーもお産で亡くなった女性の哀しみや苦しみを残された家族が「きれいごと」を塗りたくって、想い出を美化しようとしている部分を(わざと?)描いていて、残った人間はそうするしかないんだろうけれど、なんだかな~って気持ちになりました。

    この本を読んで将来「うぶめって何?」って話になったとき、赤ちゃんを抱いた血まみれの女性の姿が頭に浮かんで、知識ネタとして披露できるようにはなるかもしれないけれど…。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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