京極夏彦の妖怪えほん (5) ことりぞ (京極夏彦の妖怪えほん5)

著者 :
制作 : 東 雅夫 
  • 岩崎書店
3.62
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本棚登録 : 272
感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265079759

作品紹介・あらすじ

「妖」の巻。日本の妖怪の原点を描く!
仏壇のある部屋、古いお堂、家と家との細いすきま…。あやしい気配がたちのぼる。

「なにかいますか?」「なにもいません」

京極夏彦と山科理絵がいざなう妖怪の原風景。

感想・レビュー・書評

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  • 山科さんについての解説に「心象的で物語性を帯びた古風な表現」とあるが、絵はまさしくそう。じわじわと心に迫ってくる。怖いけど見たいという感じ。お面をかぶっている女の子が不気味。村のあちこちに行ってもだあれもいない。お面が取れた下にある顔は?

  • 夕暮れに外で一人で遊んでいる子はね……『ことりぞ』 – 絵本の森
    https://iaph-philo.org/2017/09/11/%E5%A4%95%E6%9A%AE%E3%82%8C%E3%81%AB%E5%A4%96%E3%81%A7%E4%B8%80%E4%BA%BA%E3%81%A7%E9%81%8A%E3%82%93%E3%81%A7%E3%81%84%E3%82%8B%E5%AD%90%E3%81%AF%E3%81%AD%E3%80%8E%E3%81%93%E3%81%A8/

    ことりぞ - 株式会社岩崎書店 このサイトは、子どもの本の岩崎書店のサイトです。
    https://www.iwasakishoten.co.jp/book/b193482.html

  • おばあちゃんの家の仏壇のある部屋、神社の横の古いお堂、お墓の奥のいっぱいあるお地蔵さん、古くて壊れた誰かの家、家と家の細い隙間、人のいない夕暮れ・・なにかいそうで怖い、いたら怖い・・「いないから怖くない」「怖くなる前に帰りなさい!」「食べちゃう前に早くお帰り!」・・・出雲地方に伝わる〝子取りぞ〟にまつわる<京極夏彦の妖怪えほん>シリ-ズからの一冊です。

  • ことりぞ、という妖怪は初めて聞いたので調べてみたら「子取りぞ」なんですね。
    小鳥だと思ってた。

    夕方遅くまで遊んでいる子どもをさらって油を搾る妖怪。
    子どもって人気がなくて危ない場所に何故か惹かれるところがあるよね。
    何故女の子はお面を付けてつけてるのか。
    お面を取られた時、お面の顔が女の子の顔になってるのは魂を抜かれたのか。

  • おめんをつけた女の子と黒猫。不気味に静まりかえった美しく怪しい世界。原初的なものへの畏怖の念がわき上がる。
    「ことりぞ」とは、夕方暗くなるまで外で遊んでいる子どもをさらう妖怪のことだそうだ。

  • 京極夏彦氏の絵本ということで、とても読みたくて購入。

    怖いもの好きの自分としては、こういう雰囲気が大好き。
    絵師さんの画も恐怖を倍増させており、この世界に浸ることができた。
    子供向けなので、お話自体は短かった。
    『いるの いないの』もとても気になるところ。→息子の学校の図書室にあったとのことなので、
    ぜひ借りてきてもらいたい!

  • 美しい絵本だと思います。
    図書館で10年近く昔に見たはずのこの本を覚えていて「えっと、ティーンズコーナーにあった妖怪とか不気味な感じの絵本で、京極夏彦かもしれない」と説明したところ、司書さんが4人がかりで色々引っ張り出してくれて、この本と再会出来ました。
    涼しい風が吹いてるようなゾッとする絵なんですけど、どこか可愛らしいし、日本の子どもが出会う目に見えないものって、こういうものだよね〜と感じました。大人が読んでも痺れる絵本だと思います。

  • これしか借りない1年生がいるので、どんだけおもしろい本なんだ?と読んでみました。

    これは…こわい…。
    文章は少なく抽象的ですが、そこが不気味。
    「神社」「夕暮れ」「ひとりきり」
    大人は、このキーワードだけでゾッとしませんか…。わたしは、ゾッとしました。

    『いるのいないの』とは違う怖さです。
    え、1年生、意味わかって読んでいるのかしら?
    ちなみに、2年生の支援級の子と3年生の通級の子とわたしの3人で読んだときは、3人で図書館の書架の暗がりにヒィヒィ怯えました。
    (もしかして、子どもたちはわたしの怖がる雰囲気に影響されただけ??)

  • 妖怪えほんシリーズ。
    今回のテーマはことりぞ。
    不思議な世界に迷い込んだような、そうでもないような。

    『あずきとぎ』http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4265079733と同じくしっかりした絵だけど、現実よりは幻想寄り。
    枯れた色も不思議空間もこれはこれでいいんだけど、不自然な折り鶴やヤンキー的な怖さのおきつねさまや着物リメイク風の服など、細部の違和感に萎える。
    お面も表情がないからこそ不気味なのに、同じ顔で表情があるならお面の意味あんのかな。

    このシリーズはおはなしより雰囲気だから、絵が趣味に合うかどうかで印象が左右される。
    『あずきとぎ』のあとに読んでしまったこともあって、少々劣るかな。

  • 絵も文も美しい。
    文字数は非常に少ないのに、序破急が効いていて、しっかりオチもついていてお見事。
    購入して所有したい。

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著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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