ぼく (闇は光の母)

  • 岩崎書店 (2022年1月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (32ページ) / ISBN・EAN: 9784265089536

作品紹介・あらすじ

「ぼくはしんだ じぶんでしんだ」90歳を迎える詩人・谷川俊太郎が「自死」を想い、言葉をつむいだ絵本。新進気鋭のイラストレーター・合田里美が美しい日常風景で彩る。
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死をめぐる絵本「闇は光の母」シリーズ、
谷川俊太郎さんによる推薦文

死を重々しく考えたくない、かと言って軽々しく考えたくもない、というのが私の立場です。死をめぐる哲学的な言葉、死をめぐる宗教的な言葉、果ては死をめぐる商業的な言葉までが氾濫している現代日本の中で、死をめぐる文と絵による絵本はどんな形でなら成立するのか、この野心的な企画はそれ自体で、より深く 死を見つめることで、より良く生きる道を探る試みです。

谷川俊太郎

感想・レビュー・書評

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  • 翠さんのレビューで気になり手にした絵本です。

    どのページも優しく美しい絵です。

    それでも「じぶんでしんだ」
        「ひとりでしんだ」は衝撃的です。

    本人にしかわからない気持ち。

    生と死は表裏一体。

    個人的には、絵本を手にする子供たちには、まだ早い内容ではないかと思いました。

    何度読み返しても、感想が書けない絵本でした。

    • きたごやたろうさん
      「いいね」ありがとうございます。

      父さんが旅立ってまもなく一年。
      そろそろ読めるかなぁ。
      「いいね」ありがとうございます。

      父さんが旅立ってまもなく一年。
      そろそろ読めるかなぁ。
      2025/03/24
  • 自分は死んだら「無」派ですが、もしも意識が残ったら、と思うと少し怖くなりましたね。いつか訪れるものですが、それを自分で選ぶのか、選ばさせられるのか。尊厳死の法制化問題も含め、考えさせられました。誰も体験できないってのが、問題なのかな。

  • 何度読んでもどう感想を書いていいのか分からなかった。
    でも…このレビューを見てくれた人に、この本を読んだ人に伝えたくて。間に合うかな?
    今日(2024/12/14)Eテレ23時〜谷川俊太郎さんの「ぼくはしんだ ひとりでしんだ」という番組が放送されます。
    私は録画予約しました。
    いつも寝ている時間だし、観たら眠れなくなりそうだから。
    観たらこのレビューも評価も変わるかもしれない。
    でも…私は生きていてほしい。
    自殺も自殺未遂もしないでほしい。
    誰も救われない。

    どこにどう残そうか迷ったけどこの続きに残しておくことにした。
    観た。
    観た。
    うん。
    結局…やっぱりこの絵本は「分からない」でいいんだと思った。
    「分か」っちゃダメなんだろうと思った。
    夫の自殺未遂に至った心理は理解した。
    けど、その時の心の有り様なんて一生分かりたくなんてないと思ってる。
    冷たいなーって思うでしょ?
    いいんだよ。
    そこを分かろうと努力すると、鬱になるよ?
    知らない、分からないのままでいいんだよ。
    こっちまで引っ張られて巻き添えになる必要なんてない。
    じゃあ私はそんな清廉潔白な人間なのかって?
    私はこの「ぼく」よりももっと小さな時に死のうと思ったことがあるのよ。
    あの時うっかり足を滑らせてなくて良かったなって、今生きていて良かったなって心から思ってるの。
    だから自死した人の心理なんて一般人が分かろうとしなくていいんだよ。
    でもさ、それでもこの絵本のある意義はあると思う。
    分からないから考えるし、生きるってことを考える。
    谷川俊太郎さんの詩も合田里美さんの絵も何故「ぼく」が自死を選んだのかこの絵本はその理由がちっとも分からないから必要以上に引っ張られることもない。
    なんなんだろうね?うん。
    なんなんだろう

    • 翠さん
      ミユキさん、こんにちは(^^)
      番組ご覧になられたんですね!
      私は明日かなぁ。
      やっぱりそうなんですね。
      段々そこまで込み込みで考えて作られ...
      ミユキさん、こんにちは(^^)
      番組ご覧になられたんですね!
      私は明日かなぁ。
      やっぱりそうなんですね。
      段々そこまで込み込みで考えて作られた本なのかなと思い始めています。
      2024/12/15
    • ひゃっほうさん
      番組のことは知りませんでしたが、翠さんのレビューを読んでこの絵本のことが少し分かったような気がします。ありがとうございます。
      番組のことは知りませんでしたが、翠さんのレビューを読んでこの絵本のことが少し分かったような気がします。ありがとうございます。
      2024/12/17
    • 翠さん
      ひゃっほうさん、おはようございます(^^)
      私も番組のことは当日知りました(^^;
      この絵本は谷川俊太郎さんが絵に対しても画家さんと沢山のや...
      ひゃっほうさん、おはようございます(^^)
      私も番組のことは当日知りました(^^;
      この絵本は谷川俊太郎さんが絵に対しても画家さんと沢山のやり取りをして出来上がったとても深い想いのこもった絵本でした。
      幾たびにも渡る書き直しの絵が番組内で何度も出てきて、一枚一枚の絵の持つ何か分からないものに泣きたくなるような、泣いてはいけないような、そんな複雑な気持ちで観ていました。
      いつかまた放送することがあった時には是非♪
      2024/12/17
  • 読み終えたばかりの「その世とこの世」で紹介されており深く考えずに図書館予約、2分ほどで読み終えました。
    が、言葉を失う絵本でした。
    決してひどい、出来の悪い絵本ではありません。ですが星の数で安易に仕分けしてはならない重みがありました。
    子どもがタイトルだけ見て「読んで」と言いましたが、断りました。未就学児にはまだまだ早い。

    小学校6年生の男の子が自死を選んだ、という内容です。
    私はすっかり人の親となっていますので、これを読むと真っ先に何故なんだ、他の選択肢はなかったのかという思いに駆られます。
    しかし歯を食いしばって繰り返し読んでみると、多感な年齢の時期には死を選ぶほどではなくとも「なにも ほしくなくなって なぜか ここに いたくなくな」る気持ちになることはあり得るなぁと、すっかり忘れていた当時の気持ちを谷川さんはこうも的確に描けるものかと変に納得したのでした。

    とはいえ、特に子どもがこのような選択をすることは何があっても避けなければならないわけで、巻末の「編集部より」でそういった大人たちの思いが追記されています。

    他の方のレビューを拝見すると、子ども向けなのか大人向けなのかというご意見も見られます。確かに、絵本の部分だけを読むとかえって逆効果な気もします。

    生きることに意味を見いだせなくなった人やそのご家族・友人は子どもであれ大人であれ、手に取って巻末までしっかりと読んでほしいなと思います。

    誰が、どのタイミングで読むべき絵本なのか。
    非常に難しい作品です。

  • 岩崎書店の「闇は光の母」と題するシリーズは、死について考える絵本シリーズである。
    全5冊の第3弾にあたる本作では、子供の自死について取り上げる。
    この創作過程をテレビ・ドキュメンタリーで紹介しており、実際、完成作はどのようなものか、興味をひかれた。

    日本での子供の自死は徐々に増えており、令和2年度には400人を超えているのだという。その理由としては、家庭の不和やいじめといった、ある意味「わかりやすい」ものあるが、実は大半の例で「不明」。どうしてその子が死んでしまったのか、「わからない」というのだ。

    谷川俊太郎の詩に合田里美が絵を添える。いや、それは「添える」という穏やかなものではなかったのかもしれない。詩と絵が「対峙する」、あるいは、詩が投げるものを絵が受け止め、さらに投げ返し、といった方が近いのかもしれない。

    主人公の「ぼく」は死ぬ。自分で死ぬ。
    どうしてかはわからない。
    友だちも好きだったのに。
    おにぎりもおいしかったのに。
    おかあさんも(多分犬の)ジョイもいるのに。
    宇宙が大きすぎて。
    時間が終わらなくて。
    何もほしくなくなって。

    読んでいて、私もわからない。
    はたして谷川の描く「ぼく」と、実際に死を選んだ子供たちの想いが重なるのか。
    子供たちは何を思って心を決め、最後の瞬間に何を考えるのか。
    合田の絵はあたたかくてやさしくて、同時にどこかぞっとするほどさびしい。でもそれは、見る人次第なのかもしれない。

    最後に編集部からの言葉が添えられる。
    この絵本を読んで、自分のなかに「ぼく」のような気持ちがある、とかんじる人はいるでしょうか。
    まず最初に、このようにつたえさせてください。
    「死なないでください」

    何だかその言葉に胸を突かれる。誰かにその言葉が届くといい。届くといいけれど。

  • プロフィール | 合田里美 | イラストレーションファイルWeb | illustration File Web
    https://i.fileweb.jp/goudasatomi/profile/

    ぼく - 株式会社岩崎書店 このサイトは、子どもの本の岩崎書店のサイトです。
    https://www.iwasakishoten.co.jp/book/b596583.html

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ぼくは しんだ じぶんで しんだ 谷川俊太郎と死の絵本」 - ETV特集 - NHK
      https://www.nhk.jp/p/etv2...
      「ぼくは しんだ じぶんで しんだ 谷川俊太郎と死の絵本」 - ETV特集 - NHK
      https://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/7J3N7LZXVV/
      2022/02/13
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      3/13 谷川俊太郎×合田里美×筒井大介トークイベント、オンラインにて開催 - 株式会社岩崎書店 このサイトは、子どもの本の岩崎書店のサイト...
      3/13 谷川俊太郎×合田里美×筒井大介トークイベント、オンラインにて開催 - 株式会社岩崎書店 このサイトは、子どもの本の岩崎書店のサイトです。
      https://www.iwasakishoten.co.jp/news/n45541.html
      2022/02/24
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      自死は「追い込まれた末の死」…「ぼく」が生きるためにできることとは | ヨミドクター(読売新聞)
      https://yomidr.yomiu...
      自死は「追い込まれた末の死」…「ぼく」が生きるためにできることとは | ヨミドクター(読売新聞)
      https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20220613-OYTET50001/
      2022/07/05
  • 「ぼく」とは自死を選んだ小学生の男の子だ。Eテレの特集を興味深く観て、合田里美さんの絵、とくに色彩の美しさに心惹かれて、手元に置きたいと入手した。先月の23日に☆5つで本棚登録をしたきり感想を書かずにいたのは、私にとってはあくまでも美しくどこか救われるようなこの絵本が読む人(とくに子ども)によっては、とても危険なのではないかと怖くなったからだ。たとえば「こわくなかった いたくなかった」という言葉。死の淵に立つ小さな背中を押してしまう、あるいは、甘美な風に運ばれるように向こう側に優しくいざなってしまう、そんな力が作用してしまったら。私自身、うっすら希死念慮を抱えて生きているけれど、それでもいい大人で、経験と想像力から踏みとどまらざるをえないことがわかっている。でも、この少年のように「なにもわからず」死にたさを抱える子どもの場合はどうだろう? 
    死ぬとわかっていても愛する家族を置いて宇宙に旅立たずにはいられない宇宙飛行士を描いたレイ・ブラッドベリの「宇宙船乗組員」、恍惚とした表情を浮かべて宿願が果たせたように死者の世界へ吸い込まれていった『回路』の小雪が思い浮かんだ。
    愛するわが子を自死で失った遺族には救いになるかもしれないと思う。あの子はいたくなかったのだから、家族や友達の愛を知っていたのだから。
    わたしが死にたがりだから、斜に構えた感想しか持てないのだろうか。気になって検索したら「たくさんの子どもに読んでほしい」という声も複数あった。もちろん、生きることの大切さを学べる子どももいるだろう。でもひとりでも背中を押されてしまう子がいたら…。
    巻末には「編集部より」という文章があり、「死なないで」というメッセージと各種ホットラインの連絡先も案内されている。だが、この文章を凌駕する魅力が、魔力が、美しさがこの絵本にはあると思うのだ、あくまで読む人によってではあるが。この本を読んで、命の大切さを感じ取れた人の話を聞きたい。取り越し苦労だよと安心したい。

  • 谷川俊太郎さん作、合田里美さん絵の絵本「ぼく」がやっと図書館から来た。
    読了はあっという間。
    ショックで2回ほど泣いた。
    なぜ、こんな可愛い小さな子どもが「じぶんで しんだ」「ひとりで しんだ」のか。
    子どもの自死は後をたたないとか。
    その痛みや理不尽さを、痛いほど感じさせられる。

    ブクログの感想を見たら「子どもには早い」「どう受け止めればいいかわからない」などの声があり、星の数が少なめ。
    でも私には深く響いたなあ。
    いじめかな。発達障害かな。親の虐待かな。
    小さな子どもがじぶんでしんでしまう理由はいくらでもあり得ると思う。
    いいか悪いかは本人にしかわからない。

  • 自身も小学生の頃から、虐待とか貧困とかあったわけでもないのに死にたいと思っていたので、ぼくの心は少しわかる気がする。
    作り手の一生懸命な気持ちをドキュメンタリーで見たのでとても言いづらいのですが、この本は、死にたいと思っている人に、すーっと一線を超えてしまうきっかけを与えてしまうような気がします。
    心が元気な人には良いのかもしれませんが…

    現に、大人になった今でも、私自身、本を読んでその危うさを感じました。

  • 谷川俊太郎さんとブレイディ・みかこさんの著作『その世とこの世』で本作が紹介されていたので読んでみた。

    双子男子には見せるつもりがなかったのだが、本作をうっかり見てしまった8歳男子は「怖い」と言った。
    「死なないで」ということを伝えたい絵本なのだと、本を読んでいないほうの8歳男子に伝えたところ「たしかにねぇ」と言っていた。

    1人の母としては子どもに「この世を去る」という選択肢を選んでほしくないと心から願う。
    「この世を去ってもそばにいる」というのは、魂の観点では真理なのかもしれないし、それによって救われる部分もあるけれど。
    でも、自死以外の「逃げる選択肢」があってほしいと、心から願う。

    編集部の意図は「死なないで」だが、谷川さんの本作は、もう自死しかないと追い詰められた人の「最後の選択肢」で「最後の避難先」を許容しているようにも読めた。

    でも、私はやっぱり気づまりする。

    どうか世界が、誰にとっても安心安全で過ごせる豊かなものでありますように。

  • Eテレで特集していたのを観て購入。
    絵が美しく、谷川さんのことばと合っていて、何度でも読みたい。

  • テレビで紹介されていた絵本。美しく繊細な絵と、率直だけれど深い言葉に胸を打つ。以前見た、悲しくて寂しい吸い込まれるような蒼空の夢を思い出した。

  • この世に生を受け、ランドセルを背負うまで成長し、友達もできて、青空の下で遊び、おいしいおにぎりを食べ、冷たい麦茶を飲んだ。トップに上り詰めてお金持ちになることを夢見た。なのに、何も欲しくなくなって、ここにいたくなくなって、「ぼく」は去った。果てしない宇宙も、終わらない時間も、知ることもなく、「ぼく」はいなくなった。怖くなかったろう、痛くなかったろう、今もまだどこかにいるのだろう、そう思いたい。…「ぼく」は何を感じ、何を考えていたのだろう。想いを巡らし、せめて次の「ぼく」が出てこないことを願う。

  • 何度もじっくり読み返したが 腑に落ちない。
    自殺した子供が本当にそのように感じただろうか?
    また、あとがきでも自殺を考えそうな時、読んでみて考えてほしいとあるが、この本を読んで理解できるだろうか?
    自殺に追いやった側が読んで、行動を変えるだろうか?
    『こわくなかった いたくなかった』の裏側に隠された『こわかった いたかった』を読み取れるのは幸せな大人だけではないだろうか。

  • ぼくは死んだ

    このシリーズの他の本も読んでみたくなる。

  • Eテレの番組を見て、どうしても欲しくなり購入。

    詩の一言一言で、色々な感情が渦巻く。
    ぼくとして。親として。

    いたくもこわくもない死。涙が出る。
    けれど、ぼくは生き続けるのだとも思う。

    何度も読み返して、言葉を噛みしめている。

  • ブレイディ・みかこと谷川俊太郎の往復書簡『あの世とその世』で紹介されていた谷川俊太郎の絵本。自死してしまった少年の「ぼく」が青みがかった空気を纏って自分にゆかりのある場所を訪れ、自分の気持ちを訥々と語っている。特に理由が無くても死を選んでしまう人がいるということにショックを受けつつも、この本が「ぼく」のようなぼんやりとした不安を抱えた人たちに届くといいなと感じた。

  • 自死をテーマにした作品
    ふと死を選んでしまった
    恨みつらみなどは昇華してしまったのか、生前の好きだったことなど淡々と連ねていく
    この作品が胸のうちにひろがることは疑似の死を体験したことになる気がする
    闇は光の母というタイトルの通りに、絵本を閉じたときにまた生きることを考えて欲しいと思う

  • 小学生でみずから死を選ぶというのは、どういうことなのだろう。この世に好きなものがあり、生きていることを味わっていて、まだ知らないことしたいこともたくさんあるのに、(そういうことを自分でもわかっていながら)それでも踏みとどまれず、何がその背中をおすのだろう、そんなことを改めてしずかに考えてしまう作品。
    なにかの調査で子どもの自死の半分は理由や原因がわからないという統計もある。死神に魅入られた、あるいは魔が差したとしかいいようのない死もあるのだろう。そんな不可思議な死のひとつを見た気がした。

    読み終えてしばらくして、この絵本の制作過程のドキュメンタリー(ETV特集「ぼくは しんだ じぶんで しんだ 谷川俊太郎と死の絵本」)を見た。その2年にわたる共同作業を見ることで、わたしが絵本からうけた印象は詩人のおもいと近いところにあったと感じられてうれしかった。テキストの限界に、絵だからこそ伝えられるものが寄り添って、それぞれの完成度を高めあって足し算以上のよい作品になったのも、詩人と画家と編集者が誠実に共同作業を重ねた賜物だと思う。

  • 【自死】の絵本に衝撃を受けた。
    誰にでも突然起こりうる可能性を秘めている。
    とおもった最後のフレーズ。

    『うちゅうは おおきすぎる
    じかんは おわらない
    なにも わからず ぼくは しんだ』

    『なにも ほしくなくなって
    なぜか ここに いたくなくなって
    ぼくは しんだ
    じぶんで しんだ』

    ここまでに至ったのは
    【ぼく】は頑張り過ぎちゃったのかな…
    自死や未遂はあってはならない事。
    当人程分かっているはず。
    しかし…至ってしまった状況には
    その場所に立っているのが限界なのだ。
    苦悩の果てに出た、出なかった答え。

    【ぼく】は子供かもしれない大人かもしれない
    いつ自分が【ぼく】になるかもしれない。
    ソコに行きつかない為の本だと思う。

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著者プロフィール

1931年東京生まれ。詩人。1952年、21歳のときに詩集『二十億光年の孤独』を刊行。以来、子どもの本、作詞、シナリオ、翻訳など幅広く活躍。主な著書に、『谷川俊太郎詩集』『みみをすます』『ことばあそびうた』「あかちゃんから絵本」シリーズ、訳書に『スイミー』等がある。

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