この本をかくして

  • 岩崎書店
3.89
  • (11)
  • (20)
  • (14)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 137
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265850563

作品紹介・あらすじ

ばくだんが図書館にあたって、まちはもえてしまった。のこった本をつつみながらピーターのおとうさんはいった。だいじなことなんだ、ぼくらがどこからきたか…戦争がすべてをうばっていくなか、だいじなものをかくしながら、どうやってひきつぐのか。その知恵と生命力に満ちた、一冊の本が、ここにある。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • [江東区図書館]

    図書館でふと目に付いた本。ただでさえ他人の顔と名前を覚えるのが苦手な私は、題名の次に「マーガレット・ワイズ・ブラウン」と勘違いした著者名に目をやり、「戦争で図書館をやられてしまうから避難させる系の本かな」ととりあえず借りて来た。

    その手の本としては、「バスラの図書館員―イラクで本当にあった話」が有名だが、あれは実話を元としている上に、行った本の救出作業の規模が半端ない、圧倒感を与えられる。それに比べてこの本は、表紙絵のつつましさが物語るように、「図書館を守る」といった大それた計画などではない。ただただある避難民が自分の大切に思う書籍を、亡くなった後はその息子が、不自由で大変な脱出避難生活の中でも身の回りのものより優先して大事に所有し、平和になった後年また図書館に備えたというもの。

    手に取ったときには読み聞かせで使えるかなと思ったけれど、これは高学年でも避難上での大変さ、このたった1冊の本に込められた民族や平和への願い、こだわりというのは読み取れないかもしれない。一読して読み聞かせには使いづらいなと思ったけれど、この本は内容以上に挿絵がきれいで独特だ。恐らく描いた絵を切り抜いて他の背景画に重ねて置き、その"影"を一緒に写し込むことでまるで立体切り絵のような立体感と静かな中にも一際目を惹くインパクトを与えている。どうしても使うというなら、話の内容(深さ)にこだわらず、低学年に対して"絵"本として魅せるほうが使えるかも。

  • 本は宝物。

  • 戦争がモチーフですが、深くはあるけど重くない。内容も良いんですが、思い切って割愛します。
    絵が良かったんです。切り絵なんです。エリック・カールのコラージュというような感じではなく、ペープサートでもないしパネルシアターでもないし、こういうのなんて言うの?
    そして『本の子』という絵本と何かの縁がありそうなのも良かった。
    『本の子』が出版されたのが2017年6月24日、『この本をかくして』が出版されたのが同年同月30日。ほぼ同時でした。私もほぼ同時に読みましたら、『本の子』に出てくる赤い本が、『この本をかくして』で隠された赤い本なんじゃないかという錯覚に陥りました。本の世界の不思議な繋がりを体験しました。

  • 原題THE TREASURE BOX

    どこか不明
    戦争で図書館が爆弾を受け、街ごと燃えた

    ピーターの父は赤い本を鉄の箱に入れて、街を出た。
    「ぽくらにつながる、むかしの人たちの話がここにかいてある。おばあさんのおばあさんのこと、おじいさんのおじいさわのことまでわかるんだ。ほわくらがとこからきたか、それは金や銀より、もちろん宝石よりもだいじだ」

    途中、父親は亡くなり、ピーターは箱を受け継ぐ
    自分のかばんを持たずに。

    そして山越えの前に、もう限界だと箱を木の根元に埋める

    新しい国で、新しい言葉を覚えて大人になったピーターは、ある日あの木を訪ねる

    木のブランコにいた女の子とともに掘り返し、自分の生まれた街(焼けた街)持って帰り何度も読んだ
    街の図書館に預けた

  • ピーターの街の図書館は、爆弾が落とされ、図書館も、すべての本もこっぱみじんになってしまいました。
    しかしただ1冊だけ、ピーターのお父さんが図書館から借りていた本だけは残りました。
    お父さんは、ピーターにその本を宝物として、ピーターに預けます。
    ピーターはお父さんや村の人たちと一緒に街から追い出されてしまい、
    安全な場所を目指しますが…

    本というものの役割、大切さ、そして本を受け継ぐことの大切さ。本を守るということ。
    本はたやすく人の手で破壊されてしまう。
    それでも、本を守ろうとする人がいて、そういった人たちがいたからこそ今の本がある。
    そんな風に思わせてくれる絵本です。

  • 絵も物語も心にしみるような絵本。本は人の力で時代をこえていくんだなあ

  • 淡い色調の絵ながら、切り絵にもなっていて、立体がつくる影が効果的。
    戦争と本という内容ながら、わかりやすく、逆に、終わりはちょっと物足りないぐらい。
    でも、静かに、訴えかけてくるものがある。

  • ピーター、お父さん、戦争

    一体どんな本だっだんだろう。
    民族の歴史の本?

  • 戦争で図書館が焼けてしまった。父さんが借りていた1冊の本を残して。町から追い出される時、父さんはその本を鉄の箱に入れて大切に持っていった。父さんが歩けなくなるとこんどは僕が…。1冊の本がたどった遠く長い旅を描く本。なぜ人は本を読み、本を大切に思うのか、そのことが心に響く物語。

  • 絵が素敵です。

全21件中 1 - 10件を表示

マーガレット・ワイルドの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ヨシタケ シンス...
ヨシタケシンス...
tupera t...
三浦 しをん
いまい あやの
ヨシタケ シンス...
エラ・フランシス...
ヨシタケ シンス...
ジル・ボム
ユージーン トリ...
ヨシタケシンスケ
ショーン・タン
イザベル・シムレ...
トミー=アンゲラ...
ポール フライシ...
デヴィッド・カリ
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする
×