火の鳥 (大型創作絵本 37)

  • 岩崎書店 (1982年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (32ページ) / ISBN・EAN: 9784265909377

感想・レビュー・書評

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  • 5歳10か月

    8歳2か月

  • 斎藤作品は、なんというか伝統的な道徳観が色濃いですよね。
    現代には、濃ゆすぎるくらいの自己犠牲心。

    ヤングケアラーが、村の敵をひとりで倒しに行くだって…??(一応、あとから大人たちも駆けつけるけど)
    子どもは、大人に頼っていいし、守られて当然だし、ひとりで解決しようとせず周りに助けを求めてくれ!

    そのせいか、わたし、斎藤作品は連続して読むとお腹いっぱいになっちゃいます。

  • ケカチっていう 綺麗なやつがあってそれがあると火の鳥が飛んでくるっていう噂があってそれ本当に飛んでくるのがわかんないけど飛んできたら頼む 面白そうだと思った。


    2024/04/08 小1

  • 2023.8.3
    意外とエンタメな火の鳥と少女のバトルだった。

  • 鉱山の始まりのお話だったんですね

  • 女の子は強い⁉️

  • 秋田、鹿角、尾去沢の里
    女の子あさ、妹そで
    火の鳥が3年連続来て、作物が育たない
    あさはお母さんの形見のかんざしを持って火の鳥を大事しに行く
    火の鳥の目にかんざしを刺して、崖から落ちる
    火の鳥の炎が飛び散って尾去沢鉱山に

  • 色鮮やかな切り絵の世界。感動。
    物語は、村に飢饉をもたらす巨大で恐ろしい火の鳥を、少女・あさが母の形見のかんざしを手に立ち向かうというもの。襲い来る災厄を諦めてしまう大人たちに対し、退治しにいこうとするのが12歳の少女というのが、なんとも健気で、なんとも勇ましい。
    でも、一番好きなのは、物語のはじまり。あさが妹のそでに夜中におしっこをさせるというエピソードから始まる。その日常、あさが母を知らない妹を、どれほど愛しているか、母のいない生活を支えているか(その大変さを知っているからこそ、火の鳥を倒さねば、と思うのだろう)。その真面目な性格が語られ、物語の始まりから、あさが好きになれて、あさが山に向かう時には、心配とともに、ドキドキする。
    これが秋田の尾去沢銀山の始まり(火の鳥の身体から宝石が出てきた)、というのが面白い。

  • 3年ごとに現れる火の鳥は、必ず村に飢饉をもたらす。
    それを知った娘の「あさ」は、母の形見の赤いサンゴ玉のついた玉櫛を持って、火の鳥討伐に向かう。

    なかなかのアクションで、面白かった。

  • 絵が素敵。
    あさのやさしさと強さ・賢さが村を救った。
    素朴で強くて優しい人物が多く描かれるので、斉藤隆介さんのお話は大好きだ。

  • 斎藤×滝平コンビの絵本はよみたいと思っていて、図書館で目があった
    本当は『花さき山』を借りようと思っていたのだけれど、私はかんざしを買ったばかりの日で、表紙の少女もかんざしを手にしているので、こちらを先に借りた

    秋田の尾去沢銀山のはじまりの話

    なるほど手にしたかんざしが活躍する
    いつも通りのすてきな絵で、ほんとうにセンスがいいし、星の擬態/擬音語「チリカラ チリカラ」や方言が心地いい
    12歳のあさが3歳の妹であるそでを思う気持ちに、じわっとする
    火の鳥のことは謎なのだけれど、理不尽で不思議なことは、こういう系統の話には多い
    でも、火の鳥は権力者ともよめるな、とたった今思った
    男の子は、女の子が主人公の話にはあまり興味を示さないときいたことがあるのだけれど、これは勇敢な女の子が敵と戦う話なので、男の子にも良いのではないだろうか

  • 十二の「あさ」は、どんなに眠くても必ず夜中に一度起きて三つの妹の「そで」に小便をさせた。
    そうしないと、「そで」はそそうをする。
    アバは「そで」を生む時お産が重くて死んだ。
    「あさ」は「そで」があわれでならない。

    いつものように、「そで」に小便をさせていた夜、見上げた夜空に火の鳥が飛んだ。
    火の鳥が飛ぶ年は、必ずキキンが来る。それも今年で三年目。
    もう、村に食べるものはない。

    『火の鳥は、たいじさねばなんない』

    「あさ」は、アバの形見のかんざしをにぎって、火の鳥が居る大森山の頂へ向かい、山道をひとりでぐんぐんのぼっていった――。

    秋田の尾去沢鉱山の始まりの物語。
    あさの「おらも今年は十二だ。もう子どもではない。死んでもいい、おらがたいじにいくべえ」という決意がすごい。母親の形見のかんざしだけを持って火の鳥に立ち向かう姿に強く引き込まれる作品。

  • 火の鳥を退治するためにむかう「あさ」
    かっこいい のひとことにつきる
    火の鳥との戦いのシーンがとても迫力があって、聞いてる息子(小学1年)も真剣だった
    さすが斎藤隆介、さすが滝平二郎
    すばらしい!!!

  •  秋田のくに、尾去沢のさと。12歳のあさは、夜中に大森山のてっぺんから七色にかがやく火の玉が西から東へとぶのを見た。火の鳥だ。火の鳥がとぶ年は、キキンがくる。村の衆のように、ただいのるばかりではどうにもならない。あさは、死んだ母の形見のかんざしを手に、一人、大森山へ。

  • 手塚治虫さんが書いたものとは違う、本当の愛と死を描いた、完全なるスケールのドラマです。

  • 2012.6.17.sun

    【経路】
    図書館。

    【感想】
    災いをもたらす火の鳥を12のあさが退治に行く話し方。
    復讐にカンザシを用いるのは「ふき」みたい。「女の身を守ってくれるもの」という当時の考えがあったのね。
    おとこよりも直感で思いきりよく動けるおんなは強いなと思った。

    【内容メモ】
    ・秋田
    ・あさ 12歳
    ・妹 そで
    ・火の鳥 金銀 宝石 災い
    ・退治 大森山
    ・火 カンザシ 目 手をうち誘導
    ・尾去沢鉱山

  • まだ小さい娘が、村のために命をかける物語。
    火の鳥と戦うシーンは、子どもたちも息をのんで見入ります。
    斎藤隆介の「社会に役立つ」「自己犠牲」というテーマがしっかりこめられてる一冊。

  • 大人顔負けのあさの勇気に感動の物語。滝平二郎さんの画はやっぱりいい!

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著者プロフィール

1917年、東京都に生まれる。明治大学文芸科卒業。1968年、短編童話集『ベロ出しチョンマ』で小学館文学賞、1971年『ちょうちん屋のままッ子』でサンケイ児童出版文化賞、1978年『天の赤馬』で日本児童文学者協会賞を受賞。ほかに『職人衆昔ばなし』『立ってみなさい』『ゆき』などの作品があり、滝平二郎氏と組んだ絵本、『八郎』『花さき山』『モチモチの木』などもよく知られている。1985年、没。

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