ソメコとオニ (岩崎創作絵本 11)

  • 岩崎書店 (1987年1月1日発売)
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  • 本 ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265911110

感想・レビュー・書評

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  • 5歳の子どものもつ「遊びたい!!」というパワーの巨大さを思い知る…!!
    子どもは誰しもソメコなのだ、ウンウン。
    そしてそんな子どもと毎日一緒にいる人の大変さもまた、実感してほしいのだ、ウンウン。

    〜~〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    5歳のソメコは一生懸命に遊んだり生きたりしていた。
    ところがオトナたちはソメコに「あっちさ行け。ひとりで遊べ、いい子だから」という。
    そんなソメコの前に、少しこわい顔をしたおじさんが来て、おままごとの相手をしてくれた。
    ソメコはとても喜んだ。
    そしてソメコはおじさんに連れられて…

    〜~〜~〜~〜~〜~〜~〜~〜~〜~~~~~~〜〜

    小3の娘が国語で「モチモチの木」を習ってきました。
    そのつながりで教科書に載っていた「ソメコとオニ」を読みたい!!と言い出したので、図書館で借りてみました。
    わたしは斎藤隆介さんと滝平二郎さんコンビの絵本は、何冊か読んでいましたが、「ソメコとオニ」は初読みだったので、とても楽しみでした。

    こわい顔をした、でもソメコと遊んでくれたおじさんが、次のページをめくると「こうしてソメコは、オニにさらわれて、オニの岩屋まできてしまった。」(10ページ)と書かれています。
    9ページまでは「オニ」などという単語は一切なく、文章ではこわいかおをしたおじさん、という情報しかありません。
    しかし9ページのおじさんの姿は、オニと人の中間のような外見をしているので、10ページでいきなり「オニ」というコトバが出てきても、納得して次に進むことがてきるのです。
    これぞまさに「絵本」の醍醐味!!
    この、絵と文が相互に作用しあっているところが、すごく好きです。
    というかこのむしろソメコをさらったのが「おじさん」じゃなくて「オニ」でよかった、とさえ思ってしまったのでした。(いつの世も、本当に恐ろしいのは人間ですから…)

    〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    ソメコに限らず子どもたちは、一生懸命に遊んで生きています。
    しかし仕事のあるオトナたちは、その遊びに付き合いきることができません。
    そんなときに、遊びに付き合ってくれるオニがきてくれたのですから、ソメコにとっては願ったり叶ったりです。
    しかしその遊びにつきあわされているオニの姿は、まさに子育て中の方なら毎日経験しているのではないでしょうか。
    こんな状況で、育児だけでなく家事も仕事もしている自分またはパートナーの方は、もんのすごいことをこなしているのだということを、この物語を通じて実感していただけたらな…とおもいます。

  • なんともユーモラスな表情の鬼とやんちゃそうなソメコ。本当は恐ろしくて怖いはずの鬼が、天真爛漫なソメコに振り回されてしまいます。さてさて困った鬼がとった手段とは?思わずクスッと笑ってしまいます。6歳くらいから

  • どうくつの中でかくれんぼをして道にまよったりしたと思うけど、オニはあのあとソメコを見つけられたのかが気になった。

  • そめこのわがままに振り回される鬼の話。
    娘が本読んで爆笑してた。

  • こわいものしらずのソメコと、たくらみに失敗しソメコにふりまわされてしまうオニの対比がおもしろい。最後はオニがちょっと気の毒になってしまう。

  • 鬼のお手紙の中身が笑えました。

  • 可愛らしい昔話。なんだかんだ優しい鬼が笑える。

  • ユーモラス。

  • 小学生の時に教科書に載っていて、あの頃から好きだったお話。
    久しぶりに読んでみて、改めてとても面白いお話だなと思った一冊。
    手紙を書くのに机の上では書けず、かくれんぼをしながら書いているところも、鬼なのにと、そのギャップにクスッと笑えてとても好き◎

  •  大人たちはみんないそがしくて、誰もソメコの相手なんてしてくれない。ところが、ある日、ソメコのままごとにつきあってくれるおじさんがあらわれ…。
     岩屋に連れ帰ったソメコに振り回され、困り果ててしまうオニの様子がおもしろい。

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著者プロフィール

1917年、東京都に生まれる。明治大学文芸科卒業。1968年、短編童話集『ベロ出しチョンマ』で小学館文学賞、1971年『ちょうちん屋のままッ子』でサンケイ児童出版文化賞、1978年『天の赤馬』で日本児童文学者協会賞を受賞。ほかに『職人衆昔ばなし』『立ってみなさい』『ゆき』などの作品があり、滝平二郎氏と組んだ絵本、『八郎』『花さき山』『モチモチの木』などもよく知られている。1985年、没。

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