銀河鉄道の夜 (☆新版☆ 宮沢賢治童話全集 11)

  • 岩崎書店 (1979年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784265924110

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  • 初読みの「グスコーブドリの伝記」を含む11巻。

    感傷性を排除した簡潔な文章で綴られた
    宮沢賢治の心のうちをも思わせる、優しさと孤独と慈しみ。

    自分の苦労を厭わず、人のために働き、学び、
    その一生を捧げたブドリ。

    たくさんの悲しみを知るブドリは
    人々に自らと同じ悲しみに触れさせないことを望み
    自らを賭して人々の平和な暮らしを救う。

    心躍るような山での素朴で穏やかな幸せな暮らしと
    叙情的で美しい風景。飢饉、旱魃に喘ぎ、
    大切な人が次々に消えていく悲しみ。

    ブドリが優しい心根であることはもちろんだけれども
    悲しみを知る者としてブドリ自身、もう誰一人
    大切な人を失いたくなかったがゆえの選択ではなかったかと、
    妹を失った宮沢賢治自らの悲しみの叫びにも聞こえた。

    美しく綴られた物語たちが、読者の透き通った
    本当の食べ物になることを願った宮沢賢治。
    3篇に込められた悲しみと静かな祈り。
    孤独な時ほど柔らかでありたい。

  • 文全体が散文詩のようで美しい。未完作品で整えきれなかった分評価は4にさせて頂く。
    生きることが難しいと感じている母想いのジョバンニ。唯一の救いは友人のカムパネルラの存在。そこにも葛藤がある中で星見の夜を迎える。愛する友と銀河鉄道に乗ることになったジョバンニは数々の夢のような情景に触れ、友人への愛と異性への恋慕の間で煩悶する。結末は王道。美しく推敲された完全版に出逢いたかったと思わせる秀作です。

  • ややもすると、猫が主人公のアニメ映画の印象にひっぱられがちだが、改めて文章で読むと心がしぃんと静かになる素敵な話だな、と再確認。
    乗り合いの乗客も、物静かな死者だったり、サギ取りの男だったり、バラエティ豊かだが、掛け合いひとつひとつが幻想的で美しい。

    同本収録の「グリコーブドリ伝記」も好き。
    自身の体験から、周囲を慮って残るブドリの高潔さ、そして文末の"たくさんのブドリやネリが救われました"のくだりもぐっと来る。

  • 小学生時代に国語の教科書に載っていた『やまなし』を読んで初めて宮沢賢治を知りました。
    それからすっかり宮沢賢治のファンだったのですが、いつの間にやらあまり読まなくなっていたなと思い、読みなおしてみました。

    読みなおしてみると小学生時代とはまた一味違った印象を覚えます。
    読むたびに違った思いを抱け、飽きずにまた読みたいと思えるのですからやはり宮沢賢治はすごいですよね。

    私はきっとこの先も何度となくこの作品を読みなおすのだろうなと思えました。

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著者プロフィール

1896年岩手県花巻生まれ。盛岡高等農林学校(現岩手大学農学部)卒業。1921年から花巻農学校で教諭を務める。1926年に退職し、羅須地人協会を設立、農業技術指導などを行なうが、1928年に過労で倒れ、以後は療養生活を続けながら執筆活動を行なう。1933年9月21日没。享年37。生前に刊行された単著は、詩集『春と修羅』(1924)、童話集『注文の多い料理店』(1924)のみであったが、1934~35年には文圃堂から全3巻の全集が、1939~44年には十字屋書店から全6巻+別巻1の全集が刊行された。戦後も筑摩書房から数次にわたって全集が刊行されている。

「2025年 『宮沢賢治きのこ文学集成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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