小説 近藤勇

著者 :
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本棚登録 : 17
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784267016905

作品紹介・あらすじ

新撰組に賭けた夢。著者渾身の書下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • 流山で官軍に捕まった近藤勇が、己のなしてきたことを振り返る物語。
    タイトルは「小説」だけれど、半分は筆者の歴史的考察、及び新選組局長の状況と心情に対する解釈でしょうか。当時の社会情勢、新撰組の立ち位置はなるほど、分かりやすいかも。

  • 2008/04/24:読了

  • 過去読んだ新選組作品で近藤さんは「人は良いし、腕は立つけど頭が弱いくせに政治を知ったようなつもりで空回りし残念な結果に終わるお山の大将」みたいな感じで描かれているので、どんな人だろうと近藤さんがタイトルになっている本を読んでみました。
    話はいきなり近藤さんが新政府側に捕まるところから始まり、過去の出来事を軽く回想する感じ。
    「戦のシーン等は他の作品に譲る」という表現で端折られていたり。小説っていうわりには箇条書きで状況説明などがあって、コレを急に読んだら「??」ってなるかも。
    あくまで他の新選組関係の本を読んだ上での補助的読み物であるようです。

    こちらの近藤さんは、純粋な武家出身ではない・三流道場の師範であることのコンプレックスを持ち、鬱積した気持ちを跳ね除けるように京都へと進んだものの、幕府からは都合のいい人斬り集団であったり、むしろ邪魔な存在として邪険にて扱われることへの絶望を感じ、昔はよかったなんて思いながら死ぬ。
    自分の置かれている状況があまり良くないものだと理解しつつ、しかし自分にはそれをどうにかする度量は無いと気が付いているだけまだマシなくらいか。
    土方さんは現状で自分が出来ることだけをやればイイ。人斬り集団で何が悪いと、迷いを持ってはいないようだけれど、近藤さんは人が良いだけに自分に従う若者達をどこへ導けば良いのか、このままで終わって良いのか迷うことでさらに道を見失ってしまった感じ。
    なんか、一応最終的には観念して死に臨むのだけれど、スッキリしない。
    ただなんかかわいそうな感じしかしなかったなぁ。
    私自身がトップに立ったり、部下を率いたりする人間じゃないのでその思考に同調しきれなかったのかもしれないけれど、会社での立場や抗争に疲れたおじさんを見ている感じがした。

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著者プロフィール

1927年東京生まれ。東京都庁にて広報室長、企画調整局長、政策室長等を歴任後、79年に退職。以後は執筆活動に専念し、歴史を題材に、組織と人間の問題を浮かび上がらせる手法で、数々の話題作を手がけている。第43回芥川賞候補。99年には勲三等瑞宝章を受章。

「2018年 『歴史の生かし方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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