- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784267017995
作品紹介・あらすじ
「脳」は「悩」を救えるか!?人生を二倍楽しく生きるココロとアタマの活用法。
感想・レビュー・書評
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大好きなお二人の対談。ためになることが満載でした!!
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河合隼雄先生と、茂木健一郎さんの対談は、スラスラ読めるて、とてもわかりやすく楽しい。
河合隼雄先生の書かれた本では、難しいと感じる部分でも、対談だからこそ、ストンと落ちる部分がある。
シンクロニシティ(ユング)、ただいること。が、腑に落ちた。
心理学を勉強し始めて10年近いが、河合隼雄先生がご存命の時に学びたかったなーと切に思えてくる。
第1回 心と脳の不思議
ユングは人間の何を見ようとしたか/学生時代の箱庭体験/安易に「言語化」することの怖さ/夢の意味を自分で考えてみる/心の盲点が夢に現れる/「気づき」の感覚を忘れた科学/「関係性」とは心のつながり/「愛は盲目」は脳科学的に正しい/「中心統合」の欧米、「中空均衡」の日本/「三年に一人、本物が出ればいい」/無用な決まりごとが多すぎる/「診断を下す」ことが患者を苦しめる/「私」とは「関係の総和」/変化という「可能性」に注目する/脳科学では心の一部分しか見えない/近代科学が排除してきたもの/ひとつの事例は普遍に通ずる/話を聞くだけで疲れてしまう人/人は極限で同じ心の動きをする
第2回 箱庭と夢と無意識
箱庭のなかの「生」と「死」/「わからない」ことを大事にする/ニワトリが牛耳る不思議な世界/箱庭をして帰って行ったゴリラ/世界全体を見ている「誰か」/そのアイテムを選ばせる「無意識」/東洋人の箱庭のには自然が多い/無意識につかみ出すとっかかり/「シンクロ」はどうして起こるか/非因果的連関をおもしろがる/因果のしがらみを解きほぐす/箱庭で体験するシンクロニシティ/世の中を縦糸と横糸で見てみる/関係性でのみ成り立つ確実性/科学主義との果てしない戦い/箱庭をしているときの脳活動/科学と「人生」との乖離/身の上話に夢中になる運転手/「運命の人」も文脈のせい?
第3回 「魂」を救う対話
脳治療の倫理的課題/脳科学に限界はあるか/夢の中で「意味」がつながるとき/自己矛盾を解決するための装置/言語に依存しすぎの現代人/相手の苦しみを正面から受け止める/「中心をはずさずに」/相づちの達人/相手の「魂」だけを見つめる/治療が必要かどうかの見きわめ/「偶然」というものを大事にする/何年も経って意味がわかる夢/全体に、平等に注意力を向ける/数学から心理学の世界へ/脳科学の「科学的真実」への疑問/現代人の不安の根本原因/「関係性」を扱う科学は生まれるか/答えを与えるより、悩みを共有する/「わかった気になる」落とし穴 -
・シンクロニシティ= 意味ある偶然の一致。
・箱庭療法
・関係の総和が「私」。(華厳経の考え方)
・「分からない」ということ。
<blockquote>「わからない。わからないのが大事なんです。だから、それが「可能性」なんです。だからこれを続けると、その可能性が活躍したりするんですよ。
可能性がもう出てきてる。自分でもわからない可能性があって、そのへんが活躍しだす」</blockquote>
・全体で見る。顔でも服でもなく、魂を見て話す。
ディティールに囚われない。 -
河合隼雄先生のなんていうか、あまりにも人間的な面白さが対談のおかげで会話になっているのでよく伝わってきた。
だいたいにおいて、河合先生は偉ぶらず、ユーモアがある方というイメージ。関西弁が面白い。私の好きな人たちは、皆さん河合先生のことが好きなので、もっと知りたい。
シンクロニティの話から、河合先生が因果関係についてさらっと述べたことが印象的
_非因果的ということはものすごく大事。それが、どうしてもみんな因果的にものを言いすぎる。_
それから、これはお2人とも同意されていた、
_答えをすぐ求めすぎるというのは現代の深刻な病_
ええなぁ。
箱庭療法にものすごく興味をもってしまった。次は河合先生の箱庭についての本を読んでみよう。 -
久しぶりに良い本読んだー!
夢解釈、無意識の選択、傾聴、関係性、真ん中にいること…etc。もう勉強になりすぎて付箋でいっぱい。
人間は、その刹那の微妙なやり取りで響き合う生き物。人間を救うのは、やっぱり人間なんだなと思った。 -
”心脳問題のハードプロブレム”に取り組む茂木先生の悩みを河合先生が聴く…という話ではないですが、
それに近い内容です。
科学ってのは、無駄を削って単純化して、因果関係で考えますが、
こころを見る時にはその無駄な部分や、因果関係の分からない無意識の働きが重要だったりしますよね。
「因果関係でがんじがらめになった現代の思考パターンを解きほぐしたい」という河合先生の言葉が印象的です。
シンクロニシティだとか、理由はよく分からんけど気になるもの、
いつもと違う方向にこころを開けば、世界がもっと広がる気がしました。 -
対談というか茂木さんが河合先生に気を遣いながらインタビューしているような…そんな印象
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臨床心理学者と脳科学者との対話。こころと科学との乖離、関係性、無意識について。脳科学の話題は、あまり出てこなかった。13.12.29