- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784267018831
作品紹介・あらすじ
新たな需要は店の中ではなく、常に外にある。自分たちのあり方を問い直し、照準(フォーカス)を絞り込めば新しい価値を提供できる。その突破口を開くキーワード「キュレーション」という新発想。
感想・レビュー・書評
-
<本の紹介>
世の中は過剰なサービスに溢れている。過剰でとらえきれない状態から、選択し、絞り込み、結びつけ、編集し、新しい価値を生み出す。より多くから、よりシンプルへ。多機能高性能から、絞り込まれた“好機能”“賢機能”へ。マルチから、スマートへ。FREE、SHAREに続く新たな時代のキーワード!「キュレーション」こそ成功へのカギとなる!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
キュレーションのプロセスとして、
1,既存の作品の意味を問い直す
2.コンテンツを選択し、絞り込み、結び付ける
3.新しい意味や価値を顧客に提供する
価値の共創、顧客は価値を提供される対象であると同時に、自身も価値を生み出す当事者になるという物語性に共感を抱く
教養ある人間とは自分の生き方を常に問いかけている人である -
キュレーションとは情報などを収集し、再構築し、新たな価値を与えること。(と私は解釈した)
本書ではiPad、キリンフリーなどキュレーション力によって成功した具体例を挙げながら、「なぜ21世紀のビジネスにキュレーション力が必要なのか」を分かりやすく説明しています。
この力は絶対、これからの書店と図書館には欠かせないと思う。ブックディレクターの幅さんや、編集者の松岡正剛さんが注目を集めるのはそれ故では? -
キュレーションて何かって言うのを理解するのにはとっても良かった。編集と何が違うの?と思ってたけど、新しい意味を与えると言うことなんですね。大切なのはユーザーの立場になること。仕事してると、ついそこはおいてかれがちになるけど、誰のためのサイトかというのは、絶対忘れたらダメ
-
ユニクロは服とは情報であると位置づけて、既存の製造小売業の意味を問い直し、「情報発信製造小売業」へと進化しようとしている
キュレーションとは単なるモノづくりではなく、コトづくりに他ならない
cf. キリン・フリー アルコールゼロのビールテイスト飲料ではモノ的な価値の域を出ない。それが、開発チームの思いや信念を介して、「お酒と人との関係を変える」というコト的な価値へと昇華した
ジョブズが新製品発表会で行うのは、自分たちが売るモノの説明ではなく、アップルがユーザーに提供する新しいコトのプレゼン
再定義に必要なのは、モノそのものを見るのではなく、新しい関係性や文脈の中で意味や価値をとらえるコトづくりの発想
20世紀はモノを通じた一方的な価値の提供の時代だった
↓
キュレーションを通じた新しいコトづくり
↓
21世紀はコトを育む双方向的な価値の共創の時代になる
コトとはモノと個々のユーザーとの関係性の中で生まれる文脈であり、物語であり、体験であり、その物語や体験に共鳴するとき、人はそのモノに手を伸ばす。キュレーションの本質は単なるモノづくりではなく、コトづくりにある
自分の仕事をキュレートするには、「遊」の精神で今いるところから離れてみる
①既存の意味の問い直し(再定義のプロセス)
②要素の選択・絞り込み・結びつけ(新しい編集のプロセス)
③新しい意味・文脈・価値の生成(創発のプロセス)
食べるラー油=食べる+ラー油
もしドラ=女子高校マネージャー+ドラッカーのマネジメント
SWEET=ファッション雑誌+付録
キットメール=キットカット+応援メッセージ+郵便 -
★★★今、日本のキュレーターと言ったら池上彰さんだろう。溢れる情報から必要な情報だけをわかりやす~く伝える力の持ち主!キュレーション・モノではApple iPad。ノートPCからキーボードやDVDを取り去り、液晶の解像度や操作性、アプリの保護には徹底してこだわった。安かろう悪かろうのNet Bookと違い爆発的ヒット。ビジネスならコンビニも百貨店を喰ったキュレーション。既存の枠を超え、要素を結びつけ直し、新しい価値を生成することが出来たものだけが生き残るんだ。これからは。。。
-
キュレーションというキーワードでくくっているけど、思考法、発想法、企画法を言っている。これまでの商品開発での成功事例の分析に、後付けで流行りの「キュレーション」に結びつけている感じ。
そういう意味で、他の多くは「今こんな時代だからキュレーションが大切」という論点であるのに対して、「じゃ、昔のヒット商品もキュレーションから生まれてるってこと?」という疑問が残る書き方。
明らかに佐々木俊尚氏の言っているキュレーション(マスに対してのビオトープ的なもの)とは異なる。モノからコトへという考えは共通だけど、共有や承認のところの考え方が違う。と思う。
勝見明氏の定義は一貫して、1既存の意味の問い直し(再定義)→2要素の選択・絞り込み・結び付け(新しい編集のプロセス)→3新しい意味・文脈・価値の生成(創発のプロセス)という流れ。こちらの方が一般的な捉え方としては正しいのかもしれない。というか、私の都合には合っている。 -
商品開発やマーケティングなどで使われるアイディア(組み合わせたり、取り除いたり、使い方変えてみたり、、)を無理やり「キュレーション」という流行り言葉に結びつけているように見える。たくさん例が出てくるので「こういうアイディアもあるか」と参考になるところもあるが。。。