金栗四三 消えたオリンピック走者

  • 潮出版社 (2017年12月5日発売)
3.57
  • (1)
  • (2)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 45
感想 : 4
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784267021176

作品紹介・あらすじ

2019 年大河ドラマ「いだてん」で中村勘九郎さんが演じることで注目を集める金栗四三。近代オリンピックのドラマやその後の人生を余すことなく一冊に!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • T先生寄贈
    登録番号18336
    782.3(サ)

  • 日本人で初めてオリンピックに参加したマラソン選手金栗四三の人生を、丁寧に敬愛を持って書き上げている本。
    筆者が当時のオリンピック開催地であるストックホルムに足を運び、現地の方と会話し、当時の状況を整理し、伝えてくれている。
    日本が初めて参加する五輪。長期間の移動や準備不足、決して恵まれた状況とは言えない中で、国のために最善を尽くした金栗。気候やコンディションの問題もあり結果は無念の途中棄権。当時の氏の心境を思うとやりきれない気持ちになる。
    そんな中でも途中棄権の際にお世話になった現地家族との生涯にわたる交流と、その金栗の人柄に魅了された現地の方々の話を聞くと救われた気持ちになる。
    オリンピックでは残念な結果に終わったが、その経験から日本ランニング界の発展のために尽くした金栗。箱根駅伝の創設者でもある。
    五輪開催に至る経緯、当時の世界や日本の状況についても知ることができ、知的好奇心も大いに満たされた。
    読み終わったら現在日本で開催されているマラソン大会の見方が変わるだろう。金栗の存在があったからこそ、今のすべての大会があるのだと思う。

  • 大河ドラマは視聴率が低いそうですが、テーマとしては極めて興味深いので、こちらの本を読んでみました。金栗さん、本当に魅力的な方ですね。根性があって、優しくて、リーダーシップがあって。
    彼が作った箱根駅伝、福岡国際マラソンへの関心が一層高まりました。

  • 2019年の大河ドラマ「いだてん」の主人公というので図書館で借りてきた本。余談だが熊本県玉名市にラーメン食べに行った時にも金栗四三のPRが壁にかけてあった。スウェーデンでのオリンピックのマラソン代表、大会中に暑さで倒れてしまうが優しいスウェーデン人に助けられるエピソードもある。他にもたくさんマラソン関連を企画尽力。中でも箱根駅伝や福岡国際マラソンは有名だ。玉名の学校に走って通学していた幼少時代、勉強も良くできた子だったようだ。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

さやま・かずお
1936年、和歌山県生まれ。ノンフィクション作家。
慶應義塾大学文学部英米文学科卒業。
会社員、和歌山県立田辺高等学校などの公立高校の
英語教師をへて「田辺イングリシュアカデミー」を開く。
アメリカ野球学会(SABR)、スポーツ文学会(SLA) に所属。
第3回潮ノンフィクション賞、1984年度和歌山県文化奨励賞、
2018年度和歌山県文化功労賞、
第4回ミズノスポーツライター賞、ジョセフ・アストマン賞、
アメリカ野球学会のトウィード・ウエッブ賞などを受賞。
初代アメリカ野球学会会長のクリフォード・カクラインとは親友。
著訳書に
『伝説の史上最速投手  サチェル・ペイジ自伝〈上・下〉』
(翻訳、サチェル・ペイジ 著、草思社、1995年)、
『史上最高の投手はだれか〈完全版〉潮文庫』
(潮出版社、2017年)、
『大リーグを超えた草野球  サッチとジョシュの往くところ』
(彩流社、2008年)、
『野球はなぜ人を夢中にさせるのか
  奇妙なゲームのルーツを訪ねて』(河出書房新社、2000年)、
『黒人野球のヒーローたち  「ニグロ・リーグ」の興亡
 中公新書』(中央公論社、1994年)他多数あり。

「2019年 『2000勝投手はこうして誕生した』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐山和夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×