ぼくは朝日

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  • 潮出版社 (2018年11月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (216ページ) / ISBN・EAN: 9784267021596

作品紹介・あらすじ

小学4年生の朝日を中心に、マイペースな父、母代わりのしっかり者の姉、愛猫のくろちゃん、そして家族を取り巻く個性豊かな人々。
ともに笑い、泣き、怒りながら家族の絆は強くなっていく。

アットホームな家族の予想外の結末!あなたの目頭はきっと熱くなる。

感想・レビュー・書評

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  • 時代は昭和、世帯の半分はまだテレビを持っておらず、北海道では水洗トイレとはなんぞや、となっていた時代。
    自分の誕生と同時に母親を亡くした朝日は、怒ると怖い10歳違いの姉の夕日と、気のいい父親と三人で道内に暮らしている。

    スマホどころか携帯電話もなく、携帯ゲーム機もなく、趣味といえばリコーダーを吹き、子猫を飼いたいと切望する10歳の少年のまなざしは無垢で清々しく、描かれる昭和の世界は生き生きとしている。

    ひとのことを思いやり、10歳なりに家族を大切にし、ときに調子に乗るけれども心根はまっすぐで、「大人の時間」に参加できない自分に歯噛みしながらも、精一杯で、朝日、いいなあ、と思う。こんな弟がいたら、かわいいだろう。

    彼のしゃべる方言というか、「なんも、なんも」とか、「いかったな(良かったな)」というのがまたかわいい。

    なんということのない話なのだけれど、いい話だった。

  • +++
    小学4年生の朝日を中心に、マイペースな父、母代わりのしっかり者の姉、愛猫のくろちゃん、そして家族を取り巻く個性豊かな人々。
    ともに笑い、泣き、怒りながら家族の絆は強くなっていく。
    アットホームな家族の予想外の結末!あなたの目頭はきっと熱くなる。
    +++

    昭和の北海道の雰囲気が伝わってきて、なんだか懐かしい心地にさせられる。10歳の朝日は母を知らない。朝日を生んで亡くなったからだ。10歳違いの姉の夕日が母親代わりに家事を担って、一家は暮らしてきた。学校の友だちとの関わり、おばあちゃんの家へ行く愉しみ、「子猫あげます」の貼り紙を見てからの顛末。姉の胸の裡、朝日の心の動き。さまざまな事々が起こりながら、家族の日々は過ぎていく。なんとも言えず、鼻の奥がツンとする一冊である。

  • 平場の月の映画を見て、朝倉かすみさんの本を読んでみようと思った。
    昭和の世界観で、中学生の目線ってこんな感じだろうなあと思いながら読んだ。

  • 中学受験でも採用されたというだけあって読みやすい。
    それでいて心情が込められていてなおかつユーモアがあふれているので楽しく読めた。
    日本が高度成長期になる頃の話だがあの頃の日本は決して豊かではないけど夢があってよかったなとしみじみ思う。

  • お母さんがいない中で猫

  • 昭和の時代に小樽で暮らす小学四年の男の子・朝日のお話。家族は歳の離れたお姉ちゃんとお父さん。お母さんは朝日を産んだ時に亡くなっている。クラスメイトや近所の大人、お父さんの友達、時々会いにいくおばあちゃんなどとの日常や心の動きが朝日の目線で語られる。子どもから見た大人たちはこんな風なんだと思わせる説得力。優しくて純粋で繊細でクールな目線がまっすぐ届く。朝日いい子だな。子どもは素敵に大きくなる。

  • 小学校4年生の少年、西村朝日を主人公にした短編連作小説。
    朝日が生まれてすぐに亡くなった母。
    動物飼いたがりの父。
    そして、しっかり者で、いつも朝日を叱る姉の夕日。
    昭和40年代頃の小樽を舞台にした懐かしさも覗かせる連作。

  • 中学入試によく使われる作品として読んだ2冊目は小説です。
    歳の離れた姉と父とくらす小学生の朝日。
    可愛がられてはいるものの、姉はすでに社会人ですし、大人たちのなかで「大人の会話」が始まると仲間はずれにされたような気持ちになったりする様子や、自分の気持ちをうまく言葉に出せずにもやもやした思いを抱えたりする様子などの心情描写が多く、たしかに「このときの主人公の気持ちとして適切なものを選びなさい」みたいな問いを立てやすいように感じました。

    自分の周囲の状況を客観的に捉えることができ、また自分の気持ち(思い)を悩みながら言葉にしてゆく力がある主人公の姿を通して、こういった能力や素質のある生徒を入学させたい、と思う学校の狙いもわかる気がします。
    間違えたことをする場面もありますがきちんと反省して謝れるところや、強がっている姉が実は傷ついていることをうっすらと察してなんとか慰めようと悩むところには思いやりを感じます。

    一方で、特別な冒険をするわけでもありませんし、いわゆるYA文学のような「ヤマ場」があるわけではないので、子どもたちからすると、朝日の心情を理解する(=共感する)ことは少し難しいかもしれません。

  • カラーテレビが家にくる!
    そんな昭和ただよう時代の
    小学4年生の朝日と
    そのまわりで起こることを
    つづった短編集です。

    舞台を想像し、
    おもしろそうだなと手に取りましたが
    文章のリズムがわたしのリズムと合わず、
    テンポが乱れて読み進められませんでした。

    「○○が△△した。○○が××した。」
    というような
    脚本のように短い文章が続く語り口のため、
    もともと脚本を読むのが苦手なわたしと
    組み合わせが良くなかったのだと思います。

    朝日くんのにくめないキャラクターは
    とても愛らしかっただけに残念ですが、
    こめんなさいと
    本を閉じました。

    積読文庫に入れさせていただきます。

  • 10歳離れた姉夕日と父と僕朝日。母のいない3人の家族の何ということのない生活を朝日の目を通して語られている。よく見て考え本当にまっとうに成長している姿は微笑ましく正しい。いじめ問題に走りがちな小学生主人公の物語も、こんな風であればもっと楽しいのではないだろうか?(今の時代では無理なのかもしれないけれど)

  • 男の子って、鈍感だから、朝日くんの視点だけで読んでいると、え?ここで終わり??という感じで読了。
    いろいろと、朝日くんの気づいていないことが、周囲では起きているらしい。・・・。
    朝倉かすみさん、小樽出身。北海道弁もゆるくていい感じです。続編が読みたい。どこまでも読めそうです。

    「ともしびマーケット」「夏目家順路」など、ずいぶん前に読んだきりで、ごぶさたでした。「静かにしなさい、でないと」のタイトルの凄さ。エッセイ「ぜんぜんたいへんじゃないです」がすごく面白かった記憶が蘇ってきた。

  • 朝倉かすみさん、初読みです。「ぼくは朝日」(2018.11)を読みました。西村朝日、小樽市に住む小学校4年生を主人公に、そのお父さん、お姉さんの夕日の3人家族の物語。とても素直で純朴な人たちの暮らしがほのぼのと描かれています。この著者の作品、もう少し読んでみたくなりました。

  • 腕白を地で行く小学四年生朝日の日常を綴る連作の短編集。
    時代は昭和の40年半ばあたりでその頃の風景や小道具も満載、ほのぼのとした北海道弁もあいまって懐かしい気分が盛り上がる…のだがただそれだけの感も無きにしも非ずで悪く言えば子供の日記帳に過ぎない。
    しかし最終章まで読んでお姉ちゃんの秘密が明らかになったあたりで気付くのは読み方を間違ったということ、「田村はまだか」もそうだったように朝倉小説は群像劇が持ち味であって朝日だけの一人称目線で読んでしまっては面白くないのは当たり前なのである。
    そんな作法に則るならばほっこりとしたいいお点前の家族小説です

  • 昭和も昭和。超昭和の北海道のある家族のお話。
    アポロ11号月面着陸の翌年、とのことなので、昭和45年(であってる?)のお話。

    誕生日プレゼントに磁石をもらう。(え? 磁石?)
    その磁石をカラーテレビにちかづけたら虹がでちゃった。
    電源を入れ直しても消えない。

    小4男子〜〜〜〜。なにやってんの。
    趣味たて笛。すぐに吹きたがる。歩きながらも吹く。
    学校から帰ったら、ランドセルを階段の下から投げる。
    階段は途中で曲がっているタイプだから、2階までは到達しない。
    いつか2階に届くといいなって思いながら毎日投げる。
    傷んでるランドセルがかっこいいと思っている。

    などなど、小4エピソードがかわいすぎる主人公の朝日。
    やんちゃでかわいくて、心優しいところもあって、
    10歳年上のお姉ちゃん(夕日って名前もいいね)が
    元気がないから励まそうとしたり、
    なにがあったかわからないなりに、
    家族の空気が重いと盛り上げようとしてみたり。

    ごめんなさい。
    読み始めは、わたしの知らないくらい古い昭和で、この古臭い感じがしんどいって思ったけれど、最後まで読んでじーんってなりました。
    著者の朝倉かすみさんの作品、初めて読みましたが、やさしくて最高でした。

  • カラーテレビが珍しかった時代。子供たちがこどもらしかった時代。
    そんな昭和の北海道が舞台。
    小学生の朝日は年の離れた姉と父との三人暮らし。
    小さなことで悩みまくる小学生の脳内はいつもてんやわんやだ。
    母子家庭でお母さんから過干渉されている同級生や、能天気な近所のヤンキー、そして最近元気のない姉。
    すべてのエピソードは朝日の中に降り積もっていって、やがて彼も大人になるのだろう。

  • お父さんの友達って言葉で勝手に40代くらいを想像していたけれど、選手ならもっと若い人なのかもしれないな。

    歳をとるほど、過去に感じたことをその時には
    知らなかった言葉や枠組みで説明できるようになってしまうし、そのように捉えてしまうから、その時の上手く言えないまま、なんとなくそうであることが朝日の視点で描かれていて、そこが良かった。

  • 昭和をそんなに知らないわたしなのでちょっと同意する視点ではいることができなかった。けど、純真無垢な小学4年生の朝日。マイペースな父と母代わりのしっかりものの姉の夕日。ずっと、ちょっとだけさみしさがのぞいている作品だった。

  • 昭和の北海道の子供の日常

  • 昭和の、まだ私の生まれるまえの、小樽の優しい時間が心地よい。小4の朝日が、やんちゃでお姉ちゃん想いで、友達想いで、読んでいて気持ちがあったまる。
    10歳から見た「大人の時間」。言葉はなく、その場の空気が自分を寄せ付けない感じ、凄くわかるよ。
    私も朝日の目線で読み進めていったので、束の間の「子ども目線」楽しめました。

  • 【おはよう】
    小学4年生・朝日を中心に個性豊かな人々が
    絆を強めていくアットホームな物語。
    予想外の結末で朝から元気になれます。

    【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

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著者プロフィール

1960年北海道生まれ。2003年「コマドリさんのこと」で第37回北海道新聞文学賞を、04年「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞を受賞し作家デビュー。09年『田村はまだか』で吉川英治文学新人賞、19年『平場の月』で第32回山本周五郎賞を受賞。他の著書に、『ロコモーション』『静かにしなさい、でないと』『満潮』『にぎやかな落日』など多数。最新刊『よむよむかたる』が第172回直木賞の候補作に。

「2025年 『棺桶も花もいらない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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