明日香さんの霊異記 (潮文庫)

著者 :
  • 潮出版社
2.67
  • (0)
  • (3)
  • (3)
  • (0)
  • (3)
本棚登録 : 75
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784267022401

作品紹介・あらすじ

謎を解くカギは日本最古の説話集「日本霊異記」にある。
奈良のとある神社で働く22 歳の明日香さん。身の回りで起こる不可思議な現象や謎を『日本霊異記』や地名の歴史と絡めて、カラスのケイカイさんと共に解いていく。短編全6 本。
美しい奈良の原風景と歴史が織りなす摩訶不思議な世界観を、「えんとつ町のプペル」「蔦屋」などでおなじみの六七質氏の装丁画で表現!解説には池上冬樹氏。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 久しぶりに高樹さんの作品を読んだのだが、こんな元気なヒロインは初めて。高樹作品をそれほど読んでいるわけではないので実際のところは分からないが、解説にも新鮮な作品のようなことを書いてあったのでやはり珍しいタイプなのだろう。

    奈良の薬師寺で働く明日香は地名オタクで説話集の『霊異記』が愛読書、さらに懐いているカラスに編纂者の景戒の名を付けるほどハマっている。
    そんな明日香に次々奇妙な事件が起こる…。

    『母は殺された』という不穏な絵馬、『日本霊異記』に奇妙な書き込みを残して失踪した少女、落雷事故で父を亡くした少女の奇怪な言動などなど。
    まるで『霊異記』をなぞるような展開だったり、ヒントを与えるかのようなカラスの動きだったりにワクワクしたりドキドキしたり。
    読み進めるとオカルトテイストだったりファンタジーだったり、はたまた合理的なドラマだったりと様々な味わいがある。

    設定は面白いし、地名に関する雑学も楽しめた。テーマになっている『霊異記』にも興味が湧く。ただしこちらはかなりの長編らしいので読むには相当気合いが要りそうだが。
    ただ個人的にはどうもこのヒロイン明日香の騒々しさに付いていけなかった。
    彼氏はよく付き合えるなぁと感心する。
    ラノベっぽいキャラクターなのだが、内容は高樹さんらしい生々しさも挟まれ、やはりラノベではない。
    ヒロインがもう少し落ち着きのあるキャラクターなら良かった。

  • 思ってたよりもオカルト?寄りだった。ちょっとこじつけのようなところもあるけど、馴染みのある奈良が舞台でそこそこ楽しめた。

  • 『日本霊異記』が愛読書で地名オタクの明日香さん。奈良を舞台に、現代に起こった不思議な出来事を千二百年前に起こった出来事と重ねて、その謎を解く。『日本霊異記』のことも少し知れて、筋書きとしては面白かった。が、オカルト寄りになったり、恋愛も絡めてライトな感じ。主人公が同じ若い女性でも、北村薫の『空飛ぶ馬』シリーズの「私」とは全然違う。そこが私の好みと異なり、ちょっと残念。せっかく筋書きが面白いのにもったいない気がした。

  • ちょうど奈良に興味を持っていたので面白かった。
    話によって好きな話とそうでないものと少し差はあるけれど。


  • 着想、古都の雰囲気は面白い。

    22歳の主人公をみずみずしく描いた、という帯を想定していたのだろう。ミステリーながら結末やロジックは軽くし主人公ばかり語る作風からも、そこに重点が置かれていたのがわかる。ライトノベル的な読みもののようだ。
    しかし文章やカタカナ言葉の使い方、キャラクターの語彙や世界観も、(単行本が出版された2014年の時点でさえ)無理して若作りをしようとしている印象が強い。時代設定を20年ほど前倒すか、または主人公や相手役が40代~50代で同じ筋書きだったら違和感がなかったかもしれない。

  • なんだろう。
    とにかく文章がいらつく。主人公もイラつく

  • 30年前学生時代に過ごした奈良の町並みがよみがえってきました。
    弓削神社は娘の宮参りに訪れました。
    今も古き時代と同居している空間が心地よく感じられる物語ですね。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

作家
1946年山口県生まれ。80年「その細き道」で作家デビュー。84年「光抱く友よ」で芥川賞、94年『蔦燃』で島清恋愛文学賞、95年『水脈』で女流文学賞、99年『透光の樹』で谷崎潤一郎賞、2006年『HOKKAI』で芸術選奨、10年「トモスイ」で川端康成文学賞。著作は多数。芥川賞をはじめ数々の文学賞の選考委員を歴任。17年、日本芸術院会員、18年、文化功労者。

「2020年 『伊勢物語 在原業平 恋と誠』 で使われていた紹介文から引用しています。」

髙樹のぶ子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
砥上 裕將
森見登美彦
恩田 陸
辻村 深月
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする
×