家康の養女 満天姫の戦い (潮文庫)

  • 潮出版社 (2022年9月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784267023644

作品紹介・あらすじ

「おなごはいくさの役には立たぬかもしれぬ。
だが、もっと大きな働きで陰の役割を担うこともできるのじゃ」(徳川家康)

関ケ原後、いまだ不穏な動きを見せる奥州。
家康の画策で津軽藩主・信枚に嫁いだ満天姫。

慣れない最果ての地での正室としての暮らし。
前夫である福島家の息子の存在。
襲い来る飢饉。
信枚への想い――
そして大切な人たちの死。

すべては江戸と津軽のために。
これは――女の関ヶ原!
「争うよりも、相手の真心を引き出し、いかようにして味方につけていくか。そこに思いをいたさねばならぬ。相手ではない。自らの生き方にかかわることじゃ」(満天姫)

波乱に満ちた家康の養女の生涯!
巻末には、直木賞候補でいま大注目の作家・永井紗耶子氏による特別解説を掲載!

感想・レビュー・書評

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  • 波乱万丈な人生でありながら、最期まで立派な生涯を過ごした津軽二代目藩主の正室の話
    普通の人らしさもありながら、とてもかっこよかった人だと思う。

  • 最近ほっこりとした小説ばかり読んでいたので久々の女の闘いを読んで奮い立つ。のは大げさだけど人との争いは避けて通れないけど、真実が分かるまで事を荒立てない、取り乱すことなく時機を待つことや粘り強く相手を説き伏せることを満天姫から学ぶ。青森は全然馴染みがない武将ばかりだったが満天姫を焦点に動いていたので難しくなく読み終える。
    人生の中で合わない人や嫌がらせをする人もいるが満天姫は天下の大御所の養女であったのでプライドも高いだろいにぐっと抑えて堪えていた、そんな満天姫を見習いたい。

  • 家康の養女の一人・満天(まて)姫が、津軽に再嫁してからの半生を描いた歴史小説だ。

    旧作だが、来年の大河が家康ものであることから復刊となった。歴史小説に“賞味期限”はなく、こうした形で蘇ることもあるのが羨ましい。

    満天姫を主人公にした歴史小説はこれが嚆矢である。本作が出てから、高橋銀次郎の『満天姫伝』や葉室麟の『津軽双花』が出たのだ。

    つまり、小説のヒロインになり得る存在としての満天姫を“発見”したのは、著者の古川智映子さんの手柄といってよい。

    古川さんは、実質的デビュー作であり代表作でもある『土佐堀川 広岡浅子の生涯』によって、広岡浅子を主人公にした小説を初めて書いた人でもある。

    歴史の中からヒロインになり得る女性を探し当てる、独自の優れた嗅覚の持ち主なのだ。

    満天姫についても、本作を読めばものすごく波乱万丈な生涯を送った人であることかわかるが、それ以前にはあまり光の当たらない存在だったのである。

  • 徳川家康の養女、満天姫は前夫福島正之の死により一度徳川家に戻るが再び津軽の二代藩主信枚と婚姻する。家康の仕組んだ天下安泰のための政略結婚であった。この結婚にも様々な困難が待ち受けていた。信枚の正妻を死に追いやったこと、家康が倒した石田三成の娘を信枚が側室としていたこと、信枚が小姓とも関係を持っていたことなど。それでも満天姫は津軽のため、信枚のためにと気丈に振る舞いやがて信枚も満天姫を愛するようになる。信枚も満天姫も50代という若さで病で亡くなる。100までも生きる現代の私達に比べてなんという寿命の短さであろうか。また生きていく上でも女は政略に使われ、夫を立てて生きていた。そして我慢強く、芯も強かった。厳しい環境の中でそうしなければならなかった。比べても仕方がないがなんと現代の私達は幸せなことだろう。男は優しく、女は強くなった。

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著者プロフィール

東京女子短期大学大学部卒。著書に「赤き心を」「風花の城」「一輪咲いても花は花」「性転換」「炎の河」など。日本文芸家協会会員。ヴィクトル・ユゴー文化賞受賞。潮出版社文化賞受賞。著書「小説土佐堀川」がNHK朝ドラ「あさが来た」の原案となる。

「2017年 『きっと幸せの朝がくる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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