- 潮出版社 (2025年1月4日発売)
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感想 : 18件
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784267024498
作品紹介・あらすじ
江戸出版界の黎明期に、浮世絵師、ベストセラー作家、経営者、商品デザイナーと、今でいうマルチクリエイターとして活躍した山東京伝には、ふたりの妻がいた。前妻とは死別。後妻とは十七歳差。ふたりとも吉原の出身だった。後妻のゆりは、少々浮世離れした夫との暮らしに戸惑い、「出来た前妻」の影に嫉妬を覚えながらも、完璧な妻を目指して奮闘していく。京伝とふたりの妻にまつわる感動的な場面や、スカッとして笑える悪者退治の騒動など、読み応え満載の物語。大河ドラマの視聴と併せて、是非お楽しみください!!
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みんなの感想まとめ
物語は、江戸時代の出版界で活躍した山東京伝と彼の二人の妻、特に後妻のゆりの視点を中心に展開します。ゆりは、前妻の影に苦しみながらも、自身の居場所を見つけるため奮闘し、京伝との関係を深めていく様子が描か...
感想・レビュー・書評
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浮世絵師・戯作者など、マルチな才能を持つ、江戸のベストセラー作家。
更に、経営者・商品デザイナーとして活躍した「山東京伝」には、二人の妻があった。
と言っても、先妻が病没した後に、後妻をもらったと言う事だけど、二人共に吉原の出であった。
後妻のゆりは、「出来た前妻」の影に嫉妬を覚えながらも、良き妻を目指し、奮闘し、自分の居場所を掴んでいく。
蔦屋重三郎
曲亭馬琴
恋川春町
歌麿
写楽
十返舎一九
江戸出版界を賑わせた重鎮達、勢揃いながらも、
軽く読めた。
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山東京伝が吉原の女性を二人も妻に迎えたという話は知っていたが、京伝の詳しい人物像などは知らなかったので興味深かった。
二人目の妻・ゆり視点と京伝視点で描かれる物語。
現在放送中の大河ドラマでもすこし登場している京伝だが、本作の京伝もしなやかで、つかみどころがなさそうで、でも情が深い。
ドラマの方では今後どのように描かれるだろうか。
一人目の妻・菊との出会いから短い結婚生活の話
二人目の妻・ゆりの、今はいない菊に対する苦悩と京伝への想い、そして自身の生い立ちに関する物語
ゆりとの出会いのきっかけとなった若き侍の仇討ちエピソード、蔦重や歌麿、鶴屋などとの交流と享保の改革山東京伝が吉原の女性を二人も妻に迎えたという話は知っていたが、京伝の詳しい人物像などは知らなかったので興味深かった。
二人目の妻・ゆり視点と京伝視点で描かれる物語。
現在放送中の大河ドラマでもすこし登場している京伝だが、本作の京伝もしなやかで、つかみどころがなさそうで、でも場が深い。
一人目の妻・菊との出会いから短い結婚生活の話
二人目の妻・ゆりの、今はいない菊に対する苦悩と京伝への想い、そして自身の生い立ちに関する物語
ゆりとの出会いのきっかけとなった若き侍の仇討ちエピソード、蔦重や歌麿、鶴屋、滝沢馬琴などとの交流と松平老中との闘いなどが描かれる。
戯作はあくまでも趣味だと言っていた京伝が、やがて人気作家となり戯作だけでも暮らしていけそうなのだが、彼の本業はあくまでも煙草入れ屋。だが本業が絶好調なのも京伝人気があってのこと。
一方の馬琴は戯作だけで生きているのは自分だけと大口を叩いて憚らない。
馬琴はどの作品を読んでも図々しく皮肉屋に描かれるところを見ると、本当にそういう人だったのだろうか。
だがゆりも菊も元吉原の女。馬琴の皮肉に頭に血を昇らせるようなへまはしない。
ゆりも菊も相当の苦労をしたはずなのに、スレたり陰気だったりというところがないのが良い。
きっと京伝も二人がそういう人だから妻に迎えたのだろう。
最後はちょっと出来すぎの感もあるが、史実なのだろうか。だが苦界の女性たちにこんな明るい希望もあったという話があっても良い。 -
大河ドラマ《べらぼう》ロスだったので、ドラマでは古川雄大さん演じる山東京伝と2人の妻をモチーフにした本作を手に取りました。
後妻(先妻とは死別)のゆり視線でのスタート。
京伝先生は妻を2回とも吉原から迎えています。
中盤までは最初の妻、吉原の遊女・菊園との日々と結婚から死別までが描かれています。
菊園は、ざっくりいうと遊女たちの教育係とマネージャーの兼務といったところ。
置屋(組織)では重要なポジション(女性管理職?)ではあるが吉原の遊女であるゆえ身を引こうと、ある重要な仕事を終えた後、
「湯屋にいってきますね、伝蔵(京伝)さま。」と言い残し忽然と姿を消してしまいます。
京伝先生の必死の捜索が身を結び、再び彼の前に現れた菊園は
「なぜおれの元から消えたのだ」と問われ
「ちょっと長風呂だっただけでござんす。」
くーっ。粋だねえ。
蔦重、歌麿、馬琴等、べらぼうでお馴染みの人々もバイプレイヤーで華を添えています。
『まことの切れ者はね、相手を警戒させないし、緊張させないんだよ。能力がない者のほうが、虚勢を張り、己が居る立場をひけらかして偉ぶるものさ』
京伝先生は《能ある鷹は爪を隠す》というか、売れっ子作家だったのに心優しくえらぶるところが全くなかったらしい。しかと覚えておきます。
本編ではチラッと出てくるだけだが現代でいう
『割り勘』システム。
これは京伝先生が、奢り奢られで仲間同士に上下関係ができるのを避けるため、常に平等・対等を心がけて人数割を行っていたのが始まりだそうで《京伝勘定》と呼ばれることも。当時は収入の多い者が、気前よく全員分一括支払いをするものだったらしいです。ゆえに、京伝はケチだとも言われたとか。
なんやかやで黄表紙が読みたくなる作品。
でも、滝沢馬琴や十返舎一九と違って、山東京伝って彼の作品そのものを見つけるのが案外難しい。
学校でも(少なくとも高校日本史レベルまででは)
今でいう、コミックみたいなものだからなのか、山東京伝を教科書で習ったという記憶はないかな?(黄表紙の物語と挿し絵はそれぞれ戯作者と絵師に分かれていたが、京伝先生は画と内容を1人で創作していました。)
解説書とか論文とかを読みたい訳じゃないんだよねー。
同人誌とかKindleにはあったけど要修正らしいし。
本作は、その他、出版に関するエピソードもたくさんあって楽しい物語でした。
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25.3.8の日経新聞の縄田一男さんの書評で興味を持った。江戸時代、戯作者山東京伝とその後妻ゆりの話。吉原界隈の話だけど読後爽やか。著名な戯作者、浮世絵師が多く出てきて楽しい。ゆりが前妻お菊への嫉妬から解放されていく姿が心地よい。
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もう最高!いまちょうど大河ドラマの「べらぼう」にハマっているので、なんともタイミングよく読めました。これを読むと山東京伝役が古川雄大さんというのがもうぴったりで、頭の中では少し老けた古川さんを妄想しながら読んでいました。
京伝の吉原出身の前妻と後妻がなんともよくできた奥さんで、読んでいてスカッとする瞬間が何回もあった。
とにかく話に引き込まれて一気読み。
最後まで驚きの展開で飽きさせない筆致が素晴らしい。 -
最後は少し出来すぎ感はあるが、ハッピーエンドで読後が気持ちいい。
人に嫌なことを言われて、凹んでいては駄目だと思った。巧くかわすことが幸せに繋がる。それにしても、馬琴とその妻は最低過ぎる。 -
面白かった!!夜中まで読むのをやめられなかった。お菊さん、ゆりさん、京伝、相四郎、京屋の奉公人、みんな大好き!
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なるほど、大河ドラマと一緒に楽しめる本だ。次々に戯作者、絵描きの人物描写がとても活き活きしていて豊か。中弛み感もあったけれど、後半の展開に驚いた。
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山東京伝の前妻菊と後妻ゆりの物語。ゆり視点で書かれているが京伝のお人好しで人情に厚い才人ぶりと妻への愛で満たされている。こんな男と相思相愛、羨ましい限りです。
それにしても滝沢馬琴の厚かましさいやらしさは腹立たしい。 -
終盤なんとか盛り返した
著者プロフィール
梶よう子の作品
