ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)

  • ランダムハウス講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784270000700

作品紹介・あらすじ

差別化、低コスト、コア・コンピタンス、ブランディング…。これまで数々の「戦略」がもてはやされてきたが、ライバルと同じ市場で戦うかぎり、どれほど巧妙に戦略を練ったところでいずれ消耗戦を強いられることになる。血みどろの戦いが繰り広げられるこの既存の市場を「レッド・オーシャン(赤い海)」と呼ぶのなら、いま企業がめざすべきは、競争自体を無意味なものにする未開拓の市場、「ブルー・オーシャン(青い海)」の創造だろう。本書は、T型フォードからCNN、セメックス、ニューヨーク市警察、シルク・ドゥ・ソレイユまで、過去120年間30以上の業界で生み出されてきたブルー・オーシャンの調査結果をもとに、未知の市場空間を創造し、差別化と低コストを同時に実現するための戦略を説き明かした画期的な書である。

感想・レビュー・書評

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  • 経営学でも必ずと言っていいほど出てくる「ブルーオーシャン•レッドオーシャン」のワード。
    最初は表層的に、ライバル企業が存在しない市場を指すだけかと思いましたが、そうではない。
    ドコモの過去の英語とも言えるiモードなど、国内の事例も踏まえつつその定義やプロセスが明確化されています。
    また、理解すればするほどそんな簡単に実践できるものではないということにも気付かされます。

  • 新しい視点で物事を見る視点が得られました

  • 最近、ブルー・オーシャンの論文を読み、たまたま行ったブックオフの格安コーナーで見かけたため、これも何かの縁かと思って読んでみました。

    論文との違いは、色々とツールを紹介している点と事例が増えている点、差別化要素をもう少し分解して増やしている点です。論文ではセオリー、一般向け本ではツールを紹介、と王道のパターンです。

    書いてある内容は明晰で素晴らしいです。ただ、イノベーションとは後で振り返ると「なぜいままで誰も気が付かなかったのか?」と呼ばれるものだそうです。ブルー・オーシャンの事例を後付けて鮮やかに説明するこの本を読み、掲載されているツールを使えばブルー・オーシャンが簡単に見つかるかと言えばそうではなりません。レッド・オーシャンにはない新しい軸を発見する方法は謎のままです。

    やはりここは閃きなのか?いまだ謎でした。ただ、もしここをAIに置き換えることができるなら、ホントに人間は不要になりますね。誰でもできるようになるなら、AIが一番コスパが良いですから。

  • 本書は「ブルーオーシャン戦略」というコンセプトだけでなく実践書としても大変有益な本ですし、純粋に読み物としても面白い。本書が優れている点を具体的にまとめると以下のようになります。
    ①翻訳の日本語がとてもわかりやすい
     昨今のビジネス本は翻訳のプロではない人が訳していることも多く、読みづらいものが多数見受けられますが、本書の翻訳はとても優れているので原書の良さは損なわれていません。
    ②ブルー・オーシャン戦略を実施に移すまでのプロセスが非常に実践的であること。
     単なるステップ論だけでなく、実際にどんな図表を使って進めればいいかなども述べられているため実践的です。
    ③経験に基づいているため、読者が気づく疑問点などにも網羅的に答えていること。
     私は本書の冒頭付近で「ブルー・オーシャン戦略を模倣されるリスクはどの程度あるのか?」「実際に導入する際に現場の反発はどうマネージするのか?」などいくつかの疑問が浮かんでいたのですが、読みすすめるうちにそれらの疑問点にはちゃんと答えていることが判明して感銘を受けました。まさに経験に基づく実践的理論書です。特に現場をインボルブしていく方法についてはうなずくことが多かったです。
     血の海(レッド・オーシャン)でいかに勝ち抜くかを考えるより、いかにブルー・オーシャンを創造するか考えるほうが100倍楽しいですし、実際そちらのほうが企業収益にもプラスに働きそうですね。想像力豊かな企業人なら本書を読んで、自社ビジネスのブルー・オーシャンについて何らかのヒントを得られるのではないでしょうか。本書お勧めです。

  • 「戦略キャンバス」、「アクション・マトリクス」、「メリハリ、高い独自性、訴求力のあるキャッチフレーズ」、「内向き/外向き」、「6つのパス」、「PMSマップ」、「買い手の効用マップ」、「4つのハードル」、「公正なプロセスを支える3つのE」

  • 競合がいない場所を探すというのは、理解できた。

  • 戦略キャンパスを作る
    同業他社の戦略キャンパスと見比べ、似通ったものねら赤信号→新たな価値を作るための見直しを

    代替産業、補完財に目を向け新たな需要を

  • ・4つのアクション
    業界常識の要素うち取り除くべきものは何か
    業界標準と比べて思い切り減らすべき要素は何か
    業界標準と比べて大胆に増やすべき要素は何か
    業界で提供されていない今後付け加えるべき要素は何か

    ・アクションマトリクス
    増やす、付け加える、取り除く、減らすの4つのマトリクスに書き出す。

    ・人々の望むものを提供しようとの考え方は救いがたいほど誤っている。人々は自分たちが何を欲しているのかを知らない。より優れたものを提供するのが重要なのだ。
    →顧客が気づいていない潜在的ニーズを提供することこそ、価値のあること。
    顧客以上に顧客のニーズに気づき、探ること。

  • 読みづらかった。

    グラフや表がたくさんあったのは良かった。
    斜め読みになってしまったので後でもう一度読む必要あり。

  • ブルーオーシャン戦略、という言葉だけは知っていたが、中身は知らなかったので読んでみた。
    読んだはいいが、企業戦略をよく分析していて、この本を読まずして、ブルーオーシャンとは何か?を語ることはできないと感じた。読んでおいて良かった。

    が!1つ難点だったのは、読みにくい訳だったと思います。自分のことは棚に上げますが…。

  • シルクドゥソレイユ、イエロー・テイル、QBハウス、NTTドコモといったブルーオーシャン戦略で成功した企業の実例を出しながらの解説書。
    言われてみれば確かにそのとおりという事ばかりであるが、実践はやさしいものではない。

  • ブルーオーシャン戦略の原書

  • 一時期流行った言葉であるブルーオーシャン戦略の元になった本
    書いてある内容や戦略キャンパスの数値の妥当性などは、あまり定量感がない
    ポーター氏のポジショニングの数値指標化しているだけな感が否めない
    ブルーオーシャンを目指すのは企業だとどこも同じではあるし
    戦略を取る上での軸の決め方が有効だと理解しているので
    この本を読まなくても良いかと今は思う

  • 戦略キャンバスを描くことで他社との差別化、捨てるところ、尖らせるところが見えてくる。
    キャンバスの項目設定も大事。6つのパス
    代替産業から学ぶ
    業界内の他の戦略グループから学ぶ
    買い手に着目する
    補完サービスを見渡す
    機能と感性を分けて考える
    外部環境の将来を見通す

    結局、やるのは人なので従業員の知性や感性を認める。そのためには対話が必要で話をよく聞いて、参加を促し、情報をオープンに伝えること。

  • 読了

  • 役に立ちそうなフレームワーク
     戦略キャンバス、アクションマトリクス(4つのアクション)
    優れた戦略に共通する3つの特徴
     ?メリハリ?高い独自性?訴求力のあるキャッチフレーズ

  • 基本中の基本ながら今まで読んだことがなかったが勉強になった。
    停滞気味のビジネスを行っている企業に勤める身としては考えさせられる一冊。

  • 非常にわかりやすく書かれていて参考になりました。
    (実際に自分で新たな分野を開拓するのは難しそうですが)

    ビジネス戦略初心者としては、ほかの人が何を考えて新たな戦略を練りだしたのか、また練り出すためのプロセスを踏んだのかが分かったいうメリットもありました。

    時間がなくて取り上げられていたフレームワークのメモを取れなかったのが残念。

  • 有名なマーケティング戦略本。

    本書の成功の秘訣は、内容の斬新さもさることながら、レッド・オーシャンとブルーオーシャンというネーミングによるところも大きいだろう。

    だってカッコいいもんね。

    でもねえ、一番難しいのは、戦略を実行する部分。
    「組織面のハードルを乗り越える」ところではないだろうか。

    もちろんそれは、乗り越えようとする人が、どれぐらいの地位にいるかによるだろうが。

  • 20180915
    競争が発生しているレッドオーシャンを避け、バリューイノベーションを起こしブルーオーシャンに向かうことが企業にとって大事であると説いた名著。
    構成としては、ブルーオーシャンを定義する戦略キャンバスの考え方、戦略キャンバスの境界線の引き方、戦略の策定、戦略の実行という章立てである。
    戦略を立てるとは競争をせずに価値を生み出すことである、と思考の転換が必要である。同じオーシャンでエクセレントカンパニーであり続けることは不可能であり、常にマーケットを分析し、イノベーション=変わり続けることが大事である。
    個人にとっても、常に自分を見直することで、自分にとっての価値とは何か、それを発揮・取得するための手段は何かを考え続けることが大事である。

    _____以下詳細______

    ブルーオーシャン戦略
    →組み合わせによる新規マーケットの創出
    ビジネスを生み出すに当たっての思考様式を身に付けたい

    バリューイノベーション
    =戦略
    ・コスト低下
    ・価値の上昇

    戦略キャンバス
    ・横軸=競争要因
    ・縦軸=高低
    ①メリハリ
    ②高い独自性
    ③訴求力のあるキャッチフレーズ

    4つのアクション
    ・増やす
    ・付け加える
    ・減らす
    ・取り除く

    アクションマトリックス

    どのように戦略キャンバスの境界線を引くか
    6つのパス
    ①代替産業に学ぶ
    ②業界内の他の戦略グループから学ぶ
    ③買い手グループに目を向ける
    ④補完財や補完サービスを見渡す
    ⑤機能志向と感性志向を切り替える
    ⑥将来を見通す

    戦略をビジュアル化する
    ①目を覚ます
    ②自分の目で現実を知る
    ③ビジュアルストラジーの見本市を開く
    ④新戦略をビジュアル化する

    正しい順序で戦略を考える
    ①買い手にとっての効用
    ②価格
    ③コスト
    ④実現への手立て

    組織面の4つのハードル
    ①意識のハードル
    ・現場を見せる
    ②経営資源のハードル
    ・資源の高低を分析
    ・資源のコンバート
    ③士気のハードル
    ・中心人物
    ・金魚鉢のマネジメント
    ・細分化
    ④政治的なハードル

    実行するための公正なプロセス
    ①関与 Engagement
    ②説明 Explanation
    ③明快な期待内容 Clarity of Expectation

  • ブルーオーシャンとはよく聞くが、この本がその用語を生み出した原因。
    ブルーオーシャンにたどり着くまでが大変なのだが、同時期にマイケルジャクソンの伝記を読んで、まさにスリラーのMVがブルーオーシャンを開拓した瞬間だったんだなと納得。
    そんな突飛なアイディアじゃなくても、ブルーオーシャンはある。
    自分のビジネスにも活かしたい。

  • 少々説教くさい翻訳の論調が気になりますが、豊富な実例紹介とブルーオーシャン戦略(競争のない市場への参入)を立案するための手法がふんだんに盛り込まれています。

    いくつかポイントを私なりの言葉で。
    1. ブルーオーシャンを切り開くには、同業他社や直接の競合製品ばかりをベンチマークしていてはいけない。一見競合していない業界や製品にも視野を広げながら、自社製品がどういう価値を提供しようとしているのかということを考える必要がある。
    2. ブルーオーシャンはあくまでも規模の最大化を目指すのがルール。市場のパイを広げることのできない既存顧客への固執は、他社のイノベーションによって既存顧客すら逃してしまうという可能性があるということを肝に命じなければならない。
    3. 例え素晴らしいブルーオーシャン戦略が描けたとしても、戦略家だけで自己満足・自己完結してしまってはいけない。トップから最前線の現場、もちろん顧客まで、皆がWin-Winの関係を共有する必要がある。
    4. ブルーオーシャンに革新的な技術は必ずしも必要ではない。潜在的なニーズ、根本的なニーズを見極めることが重要。(そのため、一度成功してしまうとイノベーションのジレンマに陥りやすい)
    5. 永遠のエクセレント・カンパニーは存在しない。戦略は常に見直す必要がある。

    ただ、個人的に期待していた事例紹介の記述が結構アッサリしていて、事例の件数自体は豊富なものの、どれも上辺だけを掴まされているようで消化不良でした。

  • 企業が生き残るために、現状の厳しい市場いわゆる「レッドオーシャン」の中で戦っていくのではなく
    競争者のいない新しい市場を作り出し、新しい価値市場を創り出していく。この市場を著者は「ブルーオ
    ーシャン」といい、ブルーオーシャンを生み出す為のノウハウが書かれている。
    当社の場合を見てみてもレッドオーシャンの中で価格競争をはじめ競合他社と血みどろの戦いを行ってい
    る。これでは企業はいずれ疲弊してしまい、勝つか負けるかが第一優先となってしまう。
    ブルーオーシャン戦略では、競争のない市場空間を切り開き、競争を無意味なものにして、新しい需要を
    掘り起こす。さらに価値を高めながらコストを押し下げる為に「差別化と低コスト」を追求していく。
    まさしくこの「ブルーオーシャン戦略」は今後のキーワードになりそうであり、フレームワークやノウハ
    ウを部内で共有していきたい。さらに熟読したい本である。

  • ①メリハリ ②高い独自性 ③キャッチフレーズのある「Value curve 価値曲線」を作るための4つのアクション:(+)増やす・付け加える(-)取り除く・減らす

  • これから起業を考えている方におすすめです。
    すでに会社を起こし、詰んでる方(私)
    も是非読まれるといいと思います。

  • 戦略分析ツールを用い具体的に成功している例示、分析している箇所はさんこうになった。ブルーオーシャンを阻む要因を意識し続ければブルーのままでいられるが、その後何十年とブルーのままでいられるかは時代の流れや環境を意識する必要がある。


    企業分析時のツールとして戦略分析ツールと、市場のルールを引き直すなどの観点を使うべき。

  • 2章 分析のためのツールとフレームワーク
    戦略キャンパス
    4つのアクション
    アクションマトリクス


    4章 細かい数字は忘れ、森を見る

    7章 組織面のハードルを乗り越える
    p199
    戦略実行にともなう組織面の4つのハードル
    ・意識のハードル(現状に浸りきった組織)
    ・経営資源のハードル(限られた経営資源)
    ・士気のハードル(やる気を失った従業員)
    ・政治的なハードル(強大な利害関係者からの抵抗)
    →ニューヨーク市交通局の事例を参考に

    8章 実行を見据えて戦略をたてる
    公正なプロセス
    →従業員の知性や感性を重んじる
    →信頼と熱心な関与
    →戦略の実行に進んで協力

    公正なプロセスの不在
    →従業員の知性や感性を軽視する
    →不信と憤り
    →戦略の実行を拒否

    2つの工場の事例をもとに説明

    9章 ブルーオーシャンの持続と刷新
    p245
    ブルーオーシャン戦略の模倣をはばむ障壁
    ・従来の理屈をもとに考えたのでは、バリューイノベーションは理解できない
    ・ブルーオーシャン戦略は、他者のブランドイメージとは相容れない可能性がある
    ・自然独占によって、2社目の参入が成り立たない場合が少なくない
    ・特許や法規制が模倣を防ぐ例がある
    ・バリューイノベーションを実現した企業は、規模の拡大を通してコスト優位性を築き、模倣者の参入意欲をくじく
    ・ネットワークの外部性が模倣をはばむ
    ・模倣を実践するには往々にして、業務オペレーション、社風、社内政治のあり方などを大幅に改める必要がある
    ・バリューイノベーションを成り遂げた企業は、ブランド人気が沸騰して顧客から高いロイヤルティを得るため、他者は模倣しづらくなる
    巻末資料A ブルーオーシャン創造の歴史的形態(具体的でわかりやすい)
    自動車産業
     フォード、GM、日本自動車
    コンピュータ産業
     IBM、DEL
    映画館産業
     単館、メガプレックス

  • ブルーオーシャンに行く為の戦略。

  • 3

  • 【選書者コメント】ブルー・オーシャン戦略という新しい用語に興味があり選びました。

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著者プロフィール

W・チャン・キム(W. Chan Kim)
韓国出身。INSEADブルー・オーシャン戦略研究所(IBOSI)の共同ディレクター。主な著作に『ブルー・オーシャン戦略』、『ブルー・オーシャン・シフト』。
米ミシガン大教授などを経て現職。欧米、欧州連合(EU)諮問委員、世界経済フォーラムのフェローなどを務めており、“Thinkers 50”(世界で最も影響力のある経営思想家)の第2位に選ばれている。

W・チャン・キムの作品

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