顧客ロイヤルティを知る「究極の質問」 (HARVARD BUSINESS SCHOOL PRESS)

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感想 : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784270001479

作品紹介・あらすじ

CS調査に革命を起こす新指標「NPS」の全貌を始めて明かした顧客ロイヤルティ論の新機軸。

感想・レビュー・書評

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  •  企業の真の成長とは、顧客がその企業との取引をとても気に入り、他の人にも推奨していくことによって生まれる、という考え方が、本書の根底にある。
     従って企業は、顧客が何に喜び、企業のリソースを何に集中すればいいかを常に顧客に問い続けなければいけない。そのための有効な質問が、本書の言う「究極の質問」である。

     究極の質問とは、「この会社を友人や同僚に薦める可能性はどのくらいありますか」という、たった一つの質問であり、回答のうち推奨者の数から批判者の数を引いた数値を、単一の指標にすることをすすめている。
     ややもすると企業側は調査にあたり、多くの質問項目を盛り込んだり、高度な分析でデータをこねくり回したりする欲求にかられるが、そうした結果はコストの割にほとんど役に立たないという(「顧客満足度調査が役に立たない理由1位〜10位」として紹介されている)。

     この「たった一つの質問」「単一の指標」にこだわる、という考え方がとても単純明快で、斬新だった。
     この手法をそのまま適用しても日本の企業にはそぐわない面もあるかもしれないが、マーケティング部門やCSを担当している部門の人は、一読する価値ありだと思った。

     ちなみに、BtoB企業の場合は、「この会社の製品やサービスを継続購入する可能性はどのくらいありますか」という質問の方が優れているかもしれない、とも書かれていた。

  • 勉強用ー
    「悪しき利益」と「良き利益」
    欠陥のある商品・サービス、顧客の利害に反する行為、認識なく販売すること、顧客の弱みや無知につけこむこと。
    delighted(喜び組)→promoter(推奨者)もっと強い意味。net promoter正味の。

    日本は本来優等生。変化。NPSが欧米と比較して低い特異性。日本人の特質。冷めた目。まんなかを標準とする学校教育。推奨することによる責任。一方で、10点と0点両方に高い山ー強い不満や満足を感じる消費者の存在。
    事業の経済的なトレードオフ。
    NPSの向上ー投資と得られる収益の関係

    インテュイットの事例、財務ソフト部門ーセグメントごとの調査から改善へ。
    よいコミュニティ。幸福な顧客と株主。

    顧客満足度調査の弊害。
    標準的体型の欠如
    しつこいうるさい(ジャガー)
    よくある「よろしくお願いします」
    no call list

    測定の原則ー究極の質問以外極力減。バイアス排除
    0~10、0をつけての「11段階」の意味。
    バイアスとの戦い、
    営業マンへのボーナスなどへのフィードバック

    よき組織。ES、コストコ、アメックスー社員を辞めさせない。宣伝とコスト。批判を消すためのコスト、いい評判から得られる収益。

  • ・究極の質問

     「この会社を友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか?」

     この質問を元に得られる指標が
     「NPS:Net Promoter Score 推奨者の正味比率」

     推薦者(9~10点)‐批判者(0~6)=NPS  中立者(7~8点)

     非常に可能性が高い 10点 非常に可能性が低い  0点

    ・批判者は、平均的顧客と比べて、顧客サービスに電話する回数が
     3倍近く、年間購入額が少ない。

    ・究極の質問の後に「第一問でつけた点数の主な理由は何ですか?」

    ・顧客は2つの条件が満たされないかぎり、個人的な推奨を行わない。
     「その会社が、傑出した価値を提供していると、顧客が確信」
     「顧客が、その会社とのリレーションシップを、心地よく感じている」

    ・「薦めますか?」という質問で、理性と感情の両方を測れる。

    ・顧客の声に耳を傾ける。顧客が答えを教えてくれるはず。

    ・成長するための最善の方法は、推奨者を増やし、批判者を減らすこと。
     推奨者こそが、企業の真の資産。

    ===
    ○2回目

    ・究極の質問
     「X社を友人や同僚に薦める可能性は、どのくらいありますか?」
     この質問を元に得られる指標が
     「NPS:Net Promoter Score 推奨者の正味比率」
     推薦者(9~10点)‐批判者(0~6)=NPS  中立者(7~8点)
     非常に可能性が高い 10点
     非常に可能性が低い  0点
    ・批判者は、平均的顧客と比べて、顧客サービスに電話する回数が
     3倍近く、年間購入額が少ない。
    ○手間はかかるが、お金を使ってくれない顧客。
    ・悪しき利益が生み出す批判者。
    ・究極の質問の後に「第一問でつけた点数の主な理由は何ですか?」
    ・成長エンジンの回転を速める最善の方法は、推奨者を増やし、
     批判者を減らすこと。推奨者こそが、企業の真の資産。

  • NPSに関する本。
    NPSは日本にはなかなか合わないと思う。

  • マーケティング手法の紹介ではなく、経営理念として「善き利益」を求めよ、という話。
    その"究極の質問"が、現実的な手段となれるかギモンが残るが、サービスの倫理として曇りはない。

  • 今現在自分の会社で導入されているNPSの背景がよく理解できた。NPSを導入する上で、社内での社員の意識の問題を前から不安に思っていたが、その部分のケアーが必要であることを本書は明確に指摘し、対応策を示しているところに好感が持てた。
    「悪しき利益」と「良き利益」を改めて意識し、推奨者・収益性性高>批判者・収益性高=批判者・集積性低>推薦者・収益性低の優先順位で対応が必要であることは非常に勉強になった。

  • 勝間和代が勧めていたので。
    参考になるところも。
    ベインアンドカンパニーの名誉ディレクターが著者。

  • いざ自分のケースに落とし込もうとすると、意外と難しい。

    以下、メモ
    ┌良き利益と悪しき利益
    │ ├悪:顧客とのリレーションシップを犠牲にして得られる利益(AOL)
    │ └良:顧客の熱心な協力により得られる利益
    ├NET PROMOTER SCORE
    │ ├顧客をPromotor, Passive, Detracterに3分割し、推薦者-批判者の差比率を指標とする
    │ └推薦者と批判者の差
    │ └顧客維持率、マージン、年間購入額、費用対効果(顧客維持コスト)、クチコミ
    ├顧客満足度調査が役に立たない理由
    │ ├多すぎる質問数、頻繁すぎる調査
    │ ├回答者の偏り
    │ ├社員に過ちを改める術がない
    │ ├調査がマーケティングキャンペーン化している
    │ ├調査結果(CS)と株価・収益が非相関
    │ ├企業固有要素に対応していない
    │ ├社内で標準化されていない
    │ ├特定取引とリレーションシップを混同している
    │ ├顧客の不満の種となる(顧客の時間を使わせる)
    │ └ごまかしと操作
    ├測定の原則
    │ ├測定質問は最低限。究極は1つ「当社を友人や同僚に薦める可能性はどのくらいありますか」
    │ ├評価尺度(10推奨)
    │ ├的確な顧客(最も推奨者にしたい顧客)からの回答率を高める
    │ ├財務データと同じ頻度を保つ(1つか2つの質問で)
    │ ├調査単位が細かいほど、社員に責任を持たせられる(具体的なフィードバック)
    │ ├バイアスの排除…報復の恐怖・賄賂・点数インフレ、対面と後日メール
    │ └顧客の採点と顧客行動との相関
    └ベインの3つのD
    ├設計-Design
    │ └STP-正しい顧客に的を絞る ふさわしいセグメント。
    │ ├6セグメント 3顧客(Promoter…)×利益(高低)
    │ └重点顧客に投資する・悪しき利益を減らす・新たな推奨者を見つける
    ├提供-Deliver
    │ └訴求価値を実際に「提供する」
    └開発-Develop
    └繰り返し実施できる「能力の開発」

  • 会社の価値を図る指標としてのNPS(Net Promotor Score)について知るために購入した本。
    内容としては、NPSをいかに測定するかではなく、NPSをツールとして使いつつ、いかに顧客の満足度(現状維持ではなく、非常に満足していて他の人にも勧めたい=Promotor)を高めることが重要か、及びその実践例として様々な企業を事例に、製品・サービスの開発・提供やマーケティング、組織論などについて解説しています。
    今までの顧客満足度に対するアンチテーゼとしてベイン・アンド・コンサルティングの研究成果という位置付けであり、個人的には非常示唆に富む内容でしたが、商業的な意図がやや感じられたこと、及び監修者がコラムで触れているように日本でどのように適応させるかについてはまだ課題が残っているなど、実践するには結構工夫が必要かな、と思います。
    ただ、個人的にはカスタマー・エクイティと合わせて社内で具体的に研究してみたいと思うテーマになりました。(本書としては、NPSはトップダウンで取り組むべきであり、マーケティング部門や調査部門が携わるのはむしろ悪、とのことですが…)
    性善説に則り、全社で統一した指標を設けて経営改善に取り組みたい、などの課題を感じている方には面白い1冊だと思います。

  • 面白かったけどNPSは導入するにしてもしばらく先になりそう。やらなくちゃいけないのにやれてないことが多すぎて…

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