サーカス象に水を

  • ランダムハウス講談社 (2008年7月11日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784270003664

作品紹介・あらすじ

大テントの中に鳴り響く、大歓声と拍手。いよいよ目玉の演目、象の曲芸がはじまった。と、異常事態を知らせるマーチが場内に鳴り響く!逃げ惑う客、脱走する動物たち-そのとき、ぼくは見てしまった。「彼女」があいつを殺すところを…。それから70年。93歳の老人は、移動サーカスで過ごした四ヶ月間を語り始める。芸なしの象、列車から捨てられる団員、命がけで愛した女性、そしてサーカス史上に残る大惨事のさなかに起こった、あの静かな「殺人」のことを。

感想・レビュー・書評

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  • 映画を見て、原作があると知り読んだ。
    映画の中でも、象のロージーがとても魅力的で、主人公のジェイコブは動物をとても可愛がっているのが伝わったが、本では映画に出てくるよりもたくさんの動物が出てきており、チンパンジーのボボはジェイコブの子どものように、抱っこをせがんだり、手を繋いで散歩をしたり、とにかく動物の描写が可愛い。

    逆にサーカス団の団長などは、人間らしからぬおぞましさで、人数が増えると、平気で列車の中から突き落としたりと、フィクションながらも恐ろしかった。

    映画もとても良かったが、原作でもっと深い話を味わえて、面白かった。

  • 映画とブロードウェイミュージカルの原作。
    映画は未見。
    基本的にはサーカスのバックステージもの。主人公は獣医(みたいなもの)でどろどろしたサーカス運営と恋愛が書き込まれている。
    ミュージカルはドロドロを省いてさわやかに処理、でもその分アクがないというか、インパクトが減っていた気がした。

  • 1930年頃、アメリカの移動サーカスで働く青年/
    現在、老人ホームで癇癪をすぐにおこすお爺さん

    入れ替わりながら進む話は、興味深くて面白かった。過酷なサーカスでの日常風景が一番楽しい。

    人物もストーリーもエンタメ映画な感じで、サクサク読めるが、私の好みではなかった。

  • サーカスってのは…いつの時代もどこか薄暗くて…だけどそこにある命は本物で…
    それは人も動物も同じで…ううん…

  • 獣医を目指す青年が事故で両親を突然になくしてしまい、退学後にはじまる、冒険譚。サーカス団でやとわれるが、美しいボスの妻にひかれるも、彼女との恋は?サーカス団で飼われる象が2人にとっての大切な役割を果たす。。トワイライトでヴァンパイアを演じたロバートパティソンが主人公の青年を演じて映画化された。

  • 本作の一座のような動物に芸をさせたり、人間を見世物にしたりするのと正反対の理念で作られたのが、シルク・ドゥ・ソレイユなのかな。鍛えられた人間の肉体の美と技術を見せるという。93才からのジェイコブの再出発、楽しみじゃない?ロージー、可愛い。

  • Water for Elephants

    老人ホームで暮らす主人公の老人の現在と、彼が回想する人生、1930年代大恐慌時代のアメリカのサーカス団での経験を、巧妙に交錯させつつ描いたロングセラー小説。

    ジェイコブ、マーリーナー、ウォルター、キャメル、ロージー

    うぁ~読んでよかった、おもしろかった。
    映画も続けて観てみる、楽しみ。

    武田ランダムハウスって倒産してるので
    この大ベストセラー本が絶版って
    もったいないなぁ

  • タイトルに惹かれて手に取った
    やっぱり2度目・・・
    でもでも、この感じ、いいじゃん
    読み応えも十分です

  • おもしろかった。とくに終わりが気に入った。
    主人公たちのその後を想像させて終わりなのかな〜と思ってたら、すごく爽やかな終わりかた。いくつになっても、やりたいことをやればいいんだって気持ちになります。

  • 93歳の老人の回顧録。
    歳を取ることがちょっと切ない。

    プロローグと、最後のくだりがリンクするところが鳥肌もの!!
    私はすっかりだまされました。
    それよりなにより、現実にはあり得ないと思っても、最後のしめにほんのり幸せを感じる。
    一生現役でいたいよね。

    個人的な話をすれば、サーカスをテーマにした本は鬼門かもしれない…。

  • 不思議で、ちょっと怖くて、でも夢中にならずにはいられない、そんなサーカスの魅力がつまった一冊。

  • 移動サーカスの公演中に、動物たちが檻から逃げ出して大混乱に!
    若い頃の僕が経験した運命の瞬間から、老人ホームで暮らす偏屈な老人に。
    コーネル大で獣医を目指す優秀な学生だったジェイコブ、ところが両親が事故死、借金のために財産は没収されてしまう。
    最終試験を放棄して列車に飛び乗り、巡業中のサーカスに紛れ込む。
    坊ちゃん育ちの一文無しがとんでもない世界の裏表を知ることに。
    馬と心の通じ合う美しいマーリーナに惹かれるが…
    その夫オーガストは妄想型の異常性格で、機嫌のいいときと悪いときの差が激しい。
    サーカス団長の憧れは象で、やっとロージーという象を手に入れたが何もしようとしない。動物好きな青年は何かと心を痛めつつも居場所を見いだしていく。
    交互に描かれる70年後!老いてからの状況もやけにリアルで、救いがなさそうに思えるが、そうではなくて~
    あっと驚く展開をお楽しみに。
    作者はカナダ生まれでアメリカ移住。3作目の本書が口コミでベストセラーに。

  • 映画化決定

  • 映画化決定

  • 有名大学の獣医学部卒業間近の主人公が、ひょんなことから三流サーカスに勤めることになる。貨車で暮らし、食うや食わずの生活をしながら、流れていく日々。華やかなサーカスの過酷な裏側。最低の生活の中での、人の暖かさと初恋と生き生きとした動物を描いている。じわじわと来るものがある。

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