アインシュタイン その生涯と宇宙 下

制作 : 二間瀬 敏史  関 宗蔵  松田 卓也  松浦 俊輔 
  • 武田ランダムハウスジャパン
3.75
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本棚登録 : 61
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (488ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784270006504

感想・レビュー・書評

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  • ぜひアマゾンのレビューを読んでいただきたい本。笑えます。ちょっと欲しい。

  • 下巻は量子力学への抵抗、そして相対論と量子力学両理論を矛盾なく整合させる大統一理論の構築が中心。しかし、思考実験によっての反論は難解で、どんな矛盾をついているのかを掴むのさえ難しかった。量子力学が世界が確率的にしか記述できないとしているのに対し、アインシュタインは実在論的立場、決定論的な立場を崩そうとはしなかったが、確率論的な世界観ががまだ知識として身についていながためだろう。結局彼の反論は量子力学をより強固な理論へと導いたことになり、彼の大統一理論は別のかたちで現代宇宙論、素粒子論などに引き継がれていくことになるが、当時の物理学者たちのやりとりを知ってからのほうが現代物理学の意義がより理解できただろうなと思う。

    また、後半生の世界平和への活動もかなり面白く読めた。ユダヤ人迫害を避けてのアメリカへの移住、ルーズヴェルトへの原爆開発の進言、ソ連スパイとの恋愛など、興味深い裏話エピソードが語られる。

    修正訳版、他のレビューにあるような稚拙なところはあったけれども、読みにくさはほとんど感じられなかった。訳者のお一人である松田先生がレビューで書かれていたが、図書館に常備しておくべき本になったのではないか。相対性理論、量子力学の入門書としては難解だが、20世紀物理学の歴史を追うには必読の一冊だと思う。

  • 初版の本だったので、12、13章などがが機械翻訳されたままで日本語になってい。
    その後修正されたと聞くが、それを読む気は失せた。

  • 原題:Einstein: His Life and Universe (2007)
    著者:Walter Isaacson(1952-、伝記作家)
    内容:アインシュタインの伝記

    (メモ)
    ・翻訳が酷いと話題になった。
    出版社側の事情と原因を知りたい方は、Amazonレビューで関係者が釈明しているのでそちらを参照。
    ・ウィキによると、「翻訳が酷く日本語になっていないので回収された珍本」として第1刷の古書が値上がりしているそうな。
    ・出版社の武田ランダムハウスジャパンは2012年に倒産した。

  • アインシュタインの障害を、一つの本に収めた本。とはいっても、難しい物理の話ではなく、どちらかというと、アインシュタインの人生観に重点が置かれている。

    長所:アインシュタインの思考が良く伝わった。
    短所:とにかく、訳が、、。ホントに翻訳家が訳したのだろうか?特に12章は酷い。三人のうち誰が訳したのだろうか?

    読後の変化:とにかく、型にハマらないこと、型にハメるよりも、より良い結果をだすことが一番大切と認識しました。

  •  前半生と対照的に,科学に対しては保守化して,有名になったこともあり政治的発言や活動が目立つが,反権威主義という点では生涯一貫。それが彼の思想のバックボーンだった。ナチス擡頭,亡命,原爆投下といった出来事が続くのは悲しい。
     本書はメチャメチャな翻訳のまま第一版が発行されてしまい話題になった。修正版が出たが,まだちょっと上巻より読みにくい感じがした。誤植も上巻より頻出する印象。腹部大動脈瘤の説明で,「欠陥のこぶ」とかしょうもない。p.367
     いきいきしていた上巻とくらべて,読んでいてワクワク感がなかったのはまあ仕方ないだろう。時間と空間に対する固定観念を打ち破った若きアインシュタインは,ついに量子の確率と不確定性を受け入れることができなかった…。

    以下読みながらとったメモ
     皆既日蝕のニュース以来,アインシュタインは大人気。科学者が大衆に受けるのはこの時代では異例。ボルンの出した相対論本にはアインシュタインの写真と短い伝記が挿入されたが,これにはラウエたちがびっくり。次の版から削除されたという。p.16
     光電効果のパイオニア実験家でアインシュタインも賞賛してたフィリップ・レナルト。彼はドイツ国家主義者で相対論に批判的に。受賞者としてアインシュタインへのノーベル賞阻止工作も。アインシュタインはこれに反撥,批判合戦に。結局,レナルトは反ユダヤ主義に傾きナチス党員に。pp.41-43
     ヴェルサイユ条約を受諾した外相ラーテナウの悲劇にアインシュタインも衝撃受ける。ドイツへの同化を模索してたユダヤ人のラーテナウ。車を国家主義者の機関銃と手榴弾が襲う。この暗殺をヒトラーは英雄視。pp.66-67 日露戦争後の日本もここまでは…。シオニスト運動に共感し,支援していたアインシュタイン。次の標的になるかも知れない…。嫌な世の中だ。
     アインシュタインがノーベル賞受賞を知ったのが,日本へ向かう船上だったというのは結構有名。でも実は出発前に選考委員長からの手紙で決定的なほのめかしがあったそう。結局彼は日本にいて,授賞式へは出られなかった。p.76
     量子の確率的振る舞いと不確定性にアインシュタインが示した嫌悪感は相当なもの。ボルンに「もし本当だとしたら,物理学者であるより靴屋か博打屋の雇い人になった方がましだ」とまで書いてる(1924.4.24)。p.95彼は終生決定論者で自由意志も否定してたそう。決定論から自由意志が出てこないのは必然なんだけど。
     主流の量子力学に背を向け統一場理論を探求するアインシュタイン。孤独といってもジャーナリズムには追いかけられ何か物悲しい。論文が発表されると「遂に解明?」とか盛り上がるが結局ものにならず。論文全文を載せる新聞まで!エディントンも疑問を表明,パウリも批判。イタいな…。
     アインシュタインの平和主義はナチス政権成立直前に最高潮に。兵役拒否に関する2%発言は歴史に残る。国際連盟の交戦規定・武器制限の策定には批判的で,全面的に戦争には反対。世界連邦に賛成。後半生には政治に関する発言が増えるが素朴過ぎるとの批判あり。
     フリッツ・ハーバーかわいそ。キリスト教に改宗してドイツへの同化に余念がなく,世界大戦では毒ガス開発でお国に貢献?したのに,ベルリン大学からあっさり追放(p.216)。ヒトラーのユダヤ人排除は徹底的だな…。プランクが頭脳流出を諫めても「数年科学がなくてもいいだろう」とは。
     全体主義を嫌悪するアインシュタインはソ連の共産主義に一貫して批判的だったけど,シンパと決めつけられ入国に難儀したことも。FBIも警戒して調査するがたいした情報を集められなかった。妻エルザの死後に付き合ってたことのある女性コネンコワがソ連のスパイだったことも見逃されてた。
     戦後のマッカーシー旋風。アインシュタインは原爆の機密を漏らしたローゼンバーグ夫妻の死刑減刑を嘆願するなどして目を付けられ批判を受ける。個人の自由を価値とする彼としては,共産主義者の工作活動よりそれを理由に市民を押さえつけるファシズムへの道を恐怖。彼の後半生は陰鬱なことばかり…。
     アインシュタインは死の当日火葬された。えっ?と思った。
    …検視を担当したプリンストン病院の病理学者ハーヴィーが,許可もとらずに脳を取り出してたんだって!息子の「パパはアインシュタインの脳を持ってるよ」で発覚。後に切り分けられて研究される。あんまりたいしたことは判らなかった模様。

  • 教員からの推薦図書。
    先生からのコメント:アインシュタインの伝記の決定版です。

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著者プロフィール

1952年生まれ。ハーヴァード大学を経て、オックスフォード大学にて学位を授与。英国『サンデータイムズ』紙、米国『TIME』誌編集長を経て、2001年にCNNのCEOに就任。ジャーナリストであり伝記作家。2003年よりアスペン研究所理事長。ベストセラー『ベンジャミン・フランクリン伝』『アインシュタイン伝』『キッシンジャー伝』などがある。

「2015年 『スティーブ・ジョブズ 2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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