フェルメールになれなかった男 20世紀最大の贋作事件

  • 武田ランダムハウスジャパン
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本棚登録 : 54
感想 : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784270006924

作品紹介・あらすじ

「(フェルメールの、)ボイマンス美術館にある『エマオの食事』、ファン・ビューニンゲン・コレクションの『最後の晩餐』、…、アムステルダム国立美術館にある『キリストの足を洗う』は、みな、私が描いたんだ」なぜ、美術の専門家も、ナチスも、私たちも、まんまと騙されたのか?天才的贋作者ファン・メーヘレンの「栄光」と挫折の人生を克明に描く。

感想・レビュー・書評

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  • 2007年9月刊行『私はフェルメール』の改題書籍
    カバー絵が明るい「手紙を読む青衣の女」に差し替えられたので、売れるんじゃないですか?

  • 後に天才的贋作者と称されるファン・メーレヘン。彼は、フェルメールの手法を真似て、自らの手で新しい「フェルメール」の数々を作り上げました。高い才能を持ちながら、なぜ贋作作りに手を染めてしまったのか。その真実が、彼の歩んだ人生と、当時の美術界、時代背景とともに語られます。

  • ハン・ファン・メーヘレンのこと知らなかった!
    戦争の時代、メーヘレンが生まれた時代、鑑定家が生まれた時代、科学の進歩、すべてが重なって起きた事件だと思う。

  • 夢中になって読みました。ノンフィクションですが、問題の人物ファン•メーへレンの生い立ちから物語として描かれ、贋作を造った経緯も心情も理解しやすくなっています。複雑怪奇な美術ビジネスの世界。
    もし評論家の妻と何もなかったら、もし「エマオの食事」後に真実を打ち明けていたら、もしナチスが絵を買っていなかったら。本当の出来事だからか、小さなきっかけに異なる未来を探してしまいました。色んな偶然が重なっていれば、「真珠の耳飾りの少女」ではなく「エマオの食事」が来日していたりして…。
    面白くわかりやすくする為に、当然著者の捜索部分があるとおもいますが、息子ジャックに問いかけるシーンは、本当のことだと良いな。
    「じゃ、誰が描いたと思うんだね?」

  • 贋作画家のありきたりな話と思ったら、さにあらず。映画化できそうなくらいのドラマが!ちょうどインディージョーンズ3と同時代にあたるので、もりあがりそう

  • 贋作という世界の奥深さを知らされました。
    いままで贋作とは有名画家の模写だと思っていたんですけど、確かに同じ絵というものはこの世に2つとして存在しえないわけだから、模写したところですぐにバレてしまうわけです。
    つまり贋作とは、いかにその人らしいテーマ、表現、技法を用いて似た雰囲気の絵を作りあげるものなのですね。
    それはもう一種の芸術とまで言えるのではないでしょうか?
    ただそっくりに描くだけでなく、当時使われていた原料で同年代のキャンパスの上に、さらに年季を表現するために様々な加工を加えて初めて贋作は贋作たり得るのです。

    たとえ年代測定で当時の物だと判明したとしても、そこに署名がされてあっても、それが本当にフェルメールやレンブラントが描いたものかどうかの証明には全くならない。結局のところ芸術とは、専門家の意見によって真筆と贋作の間を揺れ動くものなのだという話は、確かに言われてみればそうなのですが、とても驚きだった。だからこそ芸術家の作品数は増えたり減ったりするのです。
    大手の美術館に展示されていたものでもそういう贋作であるかもしれないという危惧は常に潜んでいるわけですね。
    同じ絵であっても、それがフェルメールが描いたものなのかファン・メーヘレンが描いたものなのかで全く価値が違う一種のブランドみたいなものですね。それも超高額な。
    芸術の世界というのは何とも不思議な世界ですね。
    モダンアートしかり、芸術というものはなんだか迷走しているような気がしてなりませんw

  • ハン・ファン・メーヘレン、この名前を今まで聞いたことがなかったが、この本を読んで、とてつもない人物だということがわかった。
    自分の美術が認められず、美術界への復讐を企て、贋作を思いつき、実際に美術評論家を騙して、自分の描いた贋作を美術館に飾らせるという一連の流れは賞賛にも値する。
    贋作作りへの、かなりの苦労が詳細にわかったのもよかった。
    ※絵の具はチューブに入っているものだと思っていた。鉱物を混ぜ合わせてできるらしい。

    最後のナチスとの流れは正直どうでもよかったが、あれがなければ、今も美術館にハンの贋作が飾られていたかと思うと何とも言えない気分になる。
    教訓としては、メディアに騙されるなってことかな。

  • フェルメールはどうしてこんなになぞに満ちているんだろう。時代背景、
    美術評論家のフェルメールへの作品の期待、すべてがうまくお膳たてされての贋作だったのだろう。改めて美術の贋作の世界を知らされた一冊。
    贋作と真作のちがいとはなんだろう。

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