危ない夏のコーヒー・カクテル ([コクと深みの名推理4])
- 武田ランダムハウスジャパン (2008年4月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784270101735
作品紹介・あらすじ
夏季限定で、高級リゾートの出張、バリスタをつとめることになったクレア。魅惑的な大人のコーヒー・カクテルで、豪華なパーティーを盛り上げる。うっとりするような花火も終わり、つぎに待ちうけているのは、山のような後片付け!なのに、姿をくらませてしまった頼れるスタッフをさがすうちに、とんでもないものを見つけてしまい!?ひと夏の恋にひと夏の事件。クレアの眠れぬ夜の行方は…。コーヒー尽くしのシリーズ第4弾。
感想・レビュー・書評
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[コクと深みの名推理]クレアのシリーズ、4作目。
舞台をセレブの集う避暑地に移し、開放的な夏の出来事を描きます。
クレア・コージーは、老舗コーヒーショップ<ビレッジブレンド>のマネージャー。
早く結婚したが10年で離婚した、小柄でいきいきしたアラフォー女性。
高級リゾート地、ハンプトンズ。
ニューヨークからは100マイルほどだが、プライベート・ビーチが続く別世界だ。
クレアは、常連のお客さんであるデイビッド・ミンツァーの舘に滞在している。
夏の間だけ、彼のレストラン<カップJ>の喫茶部の指導と、パーティーでのコーヒーの仕出しを引き受けたのだ。
娘のジョイも、バイトしているが、これも条件の一つだった。
親離れしかかっているジョイが危なっかしくて、心配でしょうがないクレア。
クレアの元夫の母親であるマダムも来ているが、こちらは本物のセレブだから。
花火の夜、一緒に働いていた若者が、デイビッドの部屋で狙撃された。
デイビッドと間違えられたのではと疑うクレア。
どこから狙撃されたのか?夜なのに独りで舘の外を見回り、薬莢を見つける。
友人であるデイビッドの身を守るためと、娘と元姑も守りたいのだ。
元夫のマテオも、仕事がらみで近所のパーティに来ていた。
地元ではないから旧知のクィン警部補に頼るわけにもいかない。
クレアはずばずば推理して、いつもより行動的な印象。近隣の人にしがらみが少ないせいか?
忍び込んだ先で出会ったカメラマンのジム・ランドが好みのタイプで、気をつけなくてはと思うのだが…?
娘のジョイは花開こうとしているのだが周りをハラハラさせ、高齢のマダムもひと夏の恋を楽しむと宣言して、ジョイを驚かせる。
まじめな性格のクレアは心配しすぎてジョイとぶつかっていたが、ここへ来て少し互いに歩み寄り、理解した様子。
ジョイのことを父親に似たのか冒険好きだと心配すると、マダムに「姐御肌で世話焼きであなたとそっくりじゃないの」と笑われる。
クレアもひと夏の恋を楽しむことに☆
夏向きのレシピも魅力的。
クレオ・コイルは夫婦合作のペンネーム。
男性の手が入っている印象はあまりありませんでしたが、この作品はぐいぐい進むので~なるほどそんな感じ。
2006年の作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
クレオ・コイルのコーヒーミステリの4作目!
今回はいつものNYの街を離れて、避暑地ハンプトンズが舞台。
全体的に今回はバリスタの仕事よりも、探偵シーンが多い印象。
コーヒーの豆知識についても出てはきますがやや影は薄いです。
このシリーズの魅力の一つであるクレアのお料理も出てこないので、ちょっと物足りなかったかも。
ミステリ部分は、アクションも多めで楽しかったですが、やや強引な印象も受けました。
「ひと夏の恋」というのが裏テーマとしてあったようで、クレア、娘のジョイ、マダムそれぞれの恋模様も描かれます。
普段とは一味違う物語を楽しめる巻です。
季節を合わせて夏に読むとより物語の世界に浸れそう。
◇おすすめポイント
・いつもとは違う舞台設定
・ハンプトンズの夏が味わえる
・いろんなひと夏の恋模様
◇こんな方におすすめ!
・コーヒーが好き
・バリスタの仕事に興味がある
・ハンプトンズにあこがれている -
コーヒー探偵の四作目。
舞台はNYのお金持ちの避暑地。
前回意味ありげに登場したファッション、雑誌、レストランの実業家に誘われて、
おしゃれなレストランでバリスタ兼指導役。
独立記念日のパーティーの花火に紛れて銃殺とは、いかにもアメリカ的。
しかも、親子三代で夏の恋に身を焦がすとは、これがNYってこと?
仲が良くなりかけていたクィン警部補が今回もあまり登場しないのは残念。 -
シリーズ第四弾。
マンハッタンのコーヒーバリスタであるクレアの素人探偵話。
今作は一夏の恋をテーマに、パーティーで起こった殺人事件についてクレアが解決していくミステリ。
だいたい読めてきたのだけど、クレアは後半で登場する容疑者候補と恋に落ちる傾向にあるのね。
しかし、娘が男を見る目がなさすぎるw
父親が微妙な人間だから仕方ないのか。
父親に似た人を好きになるものだし。
それにしても、アメリカの親子は普通にセックスをしたとかしないとかの話をするものなのか。
娘が彼氏とセックスしたことを知ってるってやだなあ。
文化の違いなのかしら。 -
初っ端っからやる気出しすぎのクレアさん…。
てーか、最初の事件は別に解決してないよね?
たまたまラストで犯人があちらから襲いに来てくれただけで(笑。
すっかり素人探偵気取りが板に付いた感。
ついでに娘さんが登場時から歳取って20も越えたというのに、だんだんお馬鹿さが目立ってきたような。都会に染まると駄目なタイプ。そこだけ父親そっくりか。
まさかの一夏のランデブー。 -
●章わけで掲載されるレシピがおいしそう。
●クィン警部が好きなので、彼の登場シーンが前作、今作とほとんどなくて残念。
●クレアは危険が大好きキケン中毒、そしてカフェイン中毒。地元警察が頼りないから、自分で解決してやるといきごむも、マテオやマダム、ひと夏の恋のお相手ジム、クィンなどいろんな人の手を借りて解決。結局一人では的外れな推理ばっか。
●娘にはさんざん過保護ぶりを発揮するが、最後には自分は恋の火遊び。娘のこともマテオのこともいえないと思う。クィンのことが気になるといったり、ジムのこと一目ぼれしたり(元ネイビーシールズのイケメン、そして不法侵入してきたクレアを気に入る、意味不明に気に入る)。推理と恋には一貫性はない。コーヒーだけ入れててほしい。
●入院したDavidを見に行くよう言われたマテオのその後は書かれていない。エピローグは回収しきれていない。
●マテオ、フランチャイズ化頑張ってるけど、豆の買い付け大丈夫なのかよ?1年飛びまわって、ヴィレッジ・ブレンドを補ってるはずじゃ?前作ではエチオピアの農園とかって言ってたけど、特殊な精製だから量はとれないんじゃ??
クィン警部好きで読んでいるんだけど、だんだんつらくなってきた。ほんとアメリカのドタバタコメディ好きな人ならいいかもしんない。同じ作者でもミステリ書店の方が推理ものとしても成立してるし、読んでて主人公に共感できた。私はクレアには全然感情移入できない。むしろマダムやクィンを中心に書いてほしいくらい。 -
夏の高級住宅地で事件ですよ!
セレブのパーティ会場と、彼ら御用達のカフェレストランでは怪しい人がいっぱい。スタッフのトレーニングに来ていたクレアが巻き込まれますよー。
娘のジョイは、相変わらず危なっかしいアメリカン・ティーンですよー。 -
コクと深みの名推理シリーズ4作目。
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舞台はいつもの店から高級別荘地ハンプトンズのレストランへ。
主人公クレアが事件解決にひた走って迷走するのはいつも通り、ただ地元を離れたためいつもとは違う人の活躍有り。
前作、娘の件はどうしたのか?と思ったけど今作に引き継ぎ。
事件を通して主人公クレアも娘のジョイも一歩前へ。 -
3月2日