- Amazon.co.jp ・本 (150ページ)
- / ISBN・EAN: 9784272210756
作品紹介・あらすじ
9・11事件以後のアメリカによるアフガン攻撃、イラクにたいする戦争瀬戸際政策を理解するための最良の書。ゆたかな歴史知識に裏打ちされた説得力をもって、アメリカ政府とアメリカ国民の政治的ビヘイビアの力学を読み解く。
感想・レビュー・書評
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テロリズムと戦争
(和書)2013年09月18日 01:09
2003 大月書店 ハワード ジン, Howard Zinn, 田中 利幸
支配とは人間の間に格差を付けることである。
ハワード・ジンはアメリカという国が植民地支配から独立しアメリカ革命を起こした。それはすぐに反革命の支配する国になったという。その中でも反戦運動は試みられ続けているという。
そういった運動は究極的に支配としての格付・格差を解消することである。理論的に格差の解消を目指すには遊動性や偶然性の導入など考えられる。ハワード・ジンは労働者階級につくことによって格差の解消を目指すことが大きいと言っている。それは経済的な支配を解消しようという試みでもある。
アメリカの軍事費を医療や社会保障、弱者へつくことに使えば多くの人が救われるだろう。アメリカの僅かな富豪のためになぜ多くのアメリカ人が戦争に行かなければならないのか僕も疑問に思う。それを問うことはアメリカの表現の自由では禁止されているらしい。どうでもいい些細な事に表現の自由があり、生死に関わるような大事なことに表現の自由のないのがアメリカらしい。それは日本も同じだ。
昔、民主の蓮舫議員がTBSの昼のワイドショーの司会をやっていて東スポの見出しを日本の表現の自由の象徴であるといっていたのがずっと気になっている。なんだか嫌な感じがしたのだ。どうでもいいようなことに表現の自由があり、生死に関わるような大事なことにないのだと蓮舫は言うべきなのだ。
アメリカ人が正義の戦争をいう。それに反対することができない状況がある。しかしアメリカでは反戦運動は継続されている。主要メディアは追従とレトリックで戦争をそしてそれが支える格差を擁護し反戦運動を無視しアメリカのつく嘘に追従する。そういったことがアメリカという国ができてから繰り返し行なわれているという。
そして石油について問うこともアメリカ人は禁止されているという。
僕はそういったものを支えるのは格差だと思う。人類が格差の解消としての哲学を考えていけばそれは社会主義の理想であるがそれに近づくことは不可能ではないとハワード・ジンは言っているし僕もそう思う。
シンプルで読みやすい本だったが中身を吟味していくと非常に重要なことが凝縮されていた。当たり前のようにも思えるがそれを変革していこうという実践の重要性が書かれている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
意見相違の必要性。私を形成する骨格。
アメリカンタブロイドから手にとる。学生はすぐに図書館へ。社会人も…たまには許してください。
我々は知らなければいけない。伝達者にはなれないかもしれないけど、真実は知っておきたい。 -
正義の戦争などというものはない。
ブッシュはアメリカは平和国家だと述べたが、歴史を勉強していない証拠。戦争ばっかりしている。
自分のために本を読み、自分のためにいろいろと研究調査しなさい。
政府が巨大な暴力を行使しているときに紙が持ちだされるということは、大変興味深い現象である。
キッシンジャーは常に威信と軍事力を結びつけて考えていた。