うーん、一回読んだだけでは3割くらいしか理解できない。
キーワード:消費社会、イメージ、ブランド、記号論。
<メモ>
【1.No Space 奪われた公共空間】
文化と教育がマーケティングに取り込まれた経緯
・24 企業にとって本当の仕事は製造ではなくマーケティング(ブランド・イメージ)をつくること。今日有名メーカーの多くは製品を作っておらず、よそから買ってそれを「ブランド化」している。
・28 広告の氾濫により、ますます多量に強力な広告を打たなければいけなくなる。消費者はゴキブリと同じ。殺虫剤をかけ続けると、そのうち免疫ができてしまう。
・40 企業は製造・製品といった物質的な世界から自由になろうとする。そんなつまらない仕事は、期限通り低予算で製品を作っていればいいだけの下請けに任せればいい。本国では一番大事なビジネス、ロゴをつけるだけでごく普通の商品に意味を吹き込めるほどの、強大な「ブランド神話」を作り出すことに専念する。
・103 学校進出するブランド
強制的に見せられるブランドCM(ブランドが寄付したテレビだから)
ショッピングモール化する大学。学生はお客様→日本と一緒だな!!
【2.No Choice 奪われた選択肢】
【3.No Jobs 奪われた仕事】
マクドナルド式雇用システム・外部委託・パートを含む雇用形態の変化
・231 サービス業と小売労働者の増加。低賃金で不安定な職。労働者を子供扱いする企業。ブティックやデパートで服を売るアメリカ人の数は、それを作る人の4.5倍。
・247 マイクロソフトのハイテクフリーランサーを例に、「自分ブランド」の確立の必要性。ニューエコノミーで成功しようとするなら、雇われ人ではなく、個人事業主になり自分自身のブランドを持たねばならない。→つまり嫌でもみんなノマドになる時代が来る、ってことなのか。。
・テレビ局等人気の就職先での無給インターン。若者をただ働きさせる。インターンできるのは裕福な家庭だけ。就職するのもお金がいる。
・低賃金のサービス業ではパート労働者が商品を盗むことも珍しくない。
・不安定である一方、自由を感じている若者もいる。
・工場での搾取
【4.No Logo そして反撃は始まった】
企業支配に代わる新しい社会を求める人々の運動
・270 カルチャー・ジャムという、広告をパロディ化してメッセージを変え、広告を乗っ取る手法。マーケティングは金の力で公共空間を乗っ取る。自分たちは公共空間で強制的に見せられるものに抵抗する権利があると主張する。
・326 労働者と消費者の分離
自由貿易地域の下請け工場はミッキーマウスのトレーナーを自国民には売らない。労働者にはその商品を買う人について一切知らせず、消費者には購入するブランド商品の作り手について絶対に教えないことが重要だ。大企業は、途上国の労働者と先進国の消費者が連携することはないと考えるが、活動家は、ブランドがいかに金を持っているかを製造者に伝え、製造者の苦難を先進国の消費者に伝える。
・341 マイケル・ムーアのドキュメンタリー「ザ・ビッグ・ワン」
・347 ブランドに洗脳された先進国の子供たち(親は下請けに仕事を奪われているのに・・・)
この靴のイメージにあやかりたいという気持ち。
彼らには、ロゴの力を借りずにどうしたら自分に自信が持てるのかわからなかった。
・400 企業と活動家の攻防
「見せかけの環境重視(グリーンウォッシュ)」に対する反感
・408 搾取されている労働者自身が立ち上がる必要性
支援とは、魚を与えるのではなく魚の釣り方を教えること
・422 開かれかけた第三の道の例
1973年チリ 9.11事件についての前大統領リカルド・ラゴスの講演
全体主義的な共産主義でも極端な資本主義でもない道
アジェンデ政権
1989年ポーランド 自主管理労組「連帯」の選挙での勝利
真の社会主義を求めた。
1981年に採択された経済政策
「中央集権を排除し、労働者にそれぞれの職場を運営させるシステム」→莫大な負債によって実現しなかった。
1989年中国 天安門事件 鄧小平政権による経済改革による経済格差に対する反抗、人民の意見を聞け
1994年南アフリカ アフリカ民族会議(ANC)政権誕生
鉱山・銀行・独占産業の国営化。南アフリカの遺産ともいえる鉱物資源などの国家的財産は、国民の手に返されねばならない。
★出てきた企業(ブランド)
カルバン・クライン、トミー・フィルヒルガー、ギャップ、ベネトン、アディダス、ナイキ、イケア、ボディショップ、ペプシコーラ、スタバ、マクドナルド、ディズニー、アップル。