「セックスワーカー」とは誰か 移住・性労働・人身取引の構造と経験

  • 大月書店 (2007年12月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784272350261

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  • 所謂性風俗産業に従事する女性の置かれた立場について論じた本。

  •  タイから日本へ移住した・タイ国内で日本人の客を取っていた、タイ人セックスワーカーを分析した物語である。単なる統計ではなく、経済や政治のマクロな視点と個々の人物のミクロな視点を接続した、質的研究。第一章、第二章で理論が語られ、熱い! 特に、第二章は興奮の連続であった。そしてその理論を実際に適用したその見事な筆さばきは神々しさを放っている。セックスワークは「性奴隷制」か「自由な選択」という2項対立な見方を乗り越える力がある。一方的な対象化や高慢な呑気さの分析によくある負荷を、全く感じさせなかった心地よい書。関心がなかった経済学を勉強しようと思った。2008.5.16-20(5d).

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著者プロフィール

神戸大学神戸大学大学院国際文化学研究科
社会学、ジェンダー/セクシュアリティ研究
博士(社会学)
『「セックスワーカー」とは誰か──移住・性労働・人身取引の構造と経験』大月書店、2007年。
Thai Migrant Sex Workers from Modernisation to Globalisation, Palgrave/Macmillan, 2009.
“Researchers, Gatekeepers and Participatory Action Research in Japan’s Sex Industry,” in International Handbook of Sex Industry Research: New Directions and Perspectives, Dewey, S., Crowhurst, I. and Izugbara, C. eds., Routledge, 2018.
「それほど新しくない『新しい家族』――同性婚の保守性・革新性」、落合恵美子編『どうする日本の家族政策』ミネルヴァ書房、2021年(近刊)。

「2021年 『東南アジアと「LGBT」の政治』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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