高卒女性の12年 不安定な労働、ゆるやかなつながり

  • 大月書店 (2015年7月21日発売)
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本 ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784272350414

作品紹介・あらすじ

高校3年から30歳まで、ノンエリート女性たちは、どのような関係と環境のなかで働き、暮らしてきたのか。わずかなつながりを支えに、東京で生きぬく女性たちの歩みを、インタビュー調査から描く。

感想・レビュー・書評

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  • 高卒女性の雇用の変遷について、同じ人を12年間も(しかも4人も!)調査できたことがまず貴重なデータだと思います。その時々のセリフが記録されているため、年を経るごとの心理変化もリアルです。
    そのうちの1人は同級生と結婚したため、高卒男性のキャリア形成と比較できる点も興味深かったです。
    高卒女性のキャリア形成から、行政、学校、対人支援職などが取るべき対策について考察する企画を与えてくれる素晴らしい一冊。

  • 思っていた内容と大きく異なる・・・。小さなコミュニティ、しかも繋がりのある4人のケースだけで分析、類型化するのは、無理があるのではないか?というのが率直な感想。

  • 高卒女性の高卒後について、彼女たちはどのようなその後を送っているのか、いろいろな例を知りたいとこの本を手に取った。
    四人のエピソードが書かれているが、正直言ってどの四人も似たりよったり、といったところで参考になったり興味が沸いたりするものではまったくなかった。
    取材を許可した対象者がみな低偏差値の同じ高校を卒業した、繋がりのある四人だったため狭いコミュニティで、パターンが似通ってしまっているので、まぁそういう世界もあるよね、くらいの感覚になってしまう。
    (それを意図していわゆる狭い世界の、地元コミュニティのあり方について本書では書かれているのだとは思うけれども。)
    少し自分の望んでいた内容とは異なってしまっていたため、途中から読むのが苦痛になってしまった。

    しかし最近は女性でもキャリアを積む人たちが増える一方、こういったキャリアのない女性も増えていることには、確かにあまりメディアでもフォーカスされていないと思うので、今後もっと注目され少しでも生きやすい世の中になって欲しいと思う。

  • 読み応えがあった。

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著者プロフィール

東京都立大学人文社会学部准教授。専門は教育学。主な著作に『高卒女性の12年――不安定な労働、ゆるやかなつながり』(大月書店、2015年)、『「子どもの貧困」を問いなおす――家族・ジェンダーの視点から』(共著、法律文化社、2017年)、『二十一世紀の若者論――あいまいな不安を生きる』(世界思想社、2017年)、『境界線上の法/主体――屈託のある正義へ』(共著、ナカニシヤ出版、2018年)など。

「2020年 『大人になる・社会をつくる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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