これからの男の子たちへ 「男らしさ」から自由になるためのレッスン

  • 大月書店 (2020年8月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784272350476

作品紹介・あらすじ

「男らしさ」の呪縛は何歳から始まる?わが子をセクハラ加害者にしないためには?性差別に怒りを燃やしつつ男子2人を育てる弁護士ママが悩みながら考えた、ジェンダー平等時代の子育て論。対談=小島慶子(タレント・エッセイスト)、清田隆之(桃山商事代表)、星野俊樹(小学校教員)

みんなの感想まとめ

「男らしさ」の呪縛とその影響について深く考察する本書は、現代の子育てにおける重要なテーマを扱っています。特に、男性が無意識に抱える特権や、社会が求める「有害な男らしさ」に対する認識を促す内容が印象的で...

感想・レビュー・書評

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  • 『有害な男らしさ』
    印象に残ったのは、このフレーズです。
    本書に くりかえし出てきます(ФωФ)
    高校生の息子にも、この本を読んでもらったところ感想は、『腹立つけど、言ってることは合ってる』
    息子に本書を読んでもらえただけで嬉しかった。少数派の考え方を受けとめてくれた気がした。
    まずは、『知る』『多数派と少数派』『上から下へのパワハラ』を意識する。『なんか変じゃないか?』という『モヤモヤ感』を大切にする…。理解してくれそうな人に『モヤモヤ』を聞いてもらう、共感してくれる仲間を増やす、そういうところから始めてみよう。
    太田啓子さん、ありがとうございますm(。-ω-。)m

  • めちゃくちゃ大事な本に出合えてよかった。素直にそう思う。男の子の親だけでなくて、女の子の親も、男の子自身も、女の子も、いろんな人に読んでもらいたい気持ちを込めて、星5つ。

    「ホント、それ!」と思うことばかりだわぁー、と思って読み始めたけど、男の子が妊娠させないために大事なことや、性被害の加害者にならないことなども載っていて、多くの学びがあった。

    私は男の子を持つ親として手に取った。子どもはまだ小さいけど、私自身が繰り返し意識したい内容だったし、いずれ息子自身にも読んで欲しい。中学生が読むにはちょっと難しいかもしれないけど、高校生じゃ遅い気もする…。
    うちには娘もいて、娘にも手にとってもらいたい。

    著者はこの本が出版された時点で小学生の男の子2人の母。シングルマザー。離婚調停を多く扱う弁護士。弁護士として、社会で生きる全ての苦しんでいる人に目を向けている感じがした。
    女子にとっては、お仕事図鑑としてもおもしろいと思う。
    なにより、性的同意に関することは、女の子自身の身を守るためにもぜひ知っておいたらいい。

    夫が息子に対して「オトコのくせに情けない」と言っている。自分のことは棚に上げてよくそんなことを…と思いつつ「いやいや、今のご時世その子育てはマズイやろ…」と指摘し続けているけど、全然改善しない。
    息子は2歳。「子どもだから泣くんちゃうの!?」「性別関係あるか!?」と言い続けているけど、先が思いやられる。
    これは早いうちになんとかせな…と思っていたところ、フォローしてくれている方の本棚でこの本を見つけた。

    小島慶子との対談内容で、
    「夫を改善する努力をするより、次世代の息子たちに注力」「私たちの世代は、上の世代が囚われていた呪縛をアンインストールして、次世代を自由にしてあげることが宿題」というのが印象に残った。

    男の子でも女の子でも、泣きたいときはあるし、意見を言いたいときもある。
    男の子でも女の子でも、人を傷つけたり、乱暴な振る舞いや危険な行為など、許されない行為は許されない。

    保育園でも「まぁ、男の子は活発だからしょーがないよねー」と言う保護者によく遭遇するけど、それで廊下を走っていいわけじゃない。万一自分の子どもが怪我でもさせられたらたまったもんじゃない、と常々モヤっとしている。

    答えは見えないけど、まずは色々考えて、自分の気持ちを言語化していきたい。
    ひるまず、しなやかに、夫や子どもの行動や発言でモヤッとしたことに向き合っていきたい。

    家庭でどう性教育したらいいかな…って考えるきっかけにもなった。私自身、こういうことを親からも学校でも教えてもらってこなかった。だけど、めちゃくちゃ大事なことだと思う。

    多くの人に、この本の内容が届きますように。
    私の子どもたちがこの本を手にする年齢になったとき、「え、ムカシはこうだったの?」とかさらっと言える世の中になっていますように。

    • zukkynyaさん
      率直なご感想、とてもよいレビューだと思いました。色々大賛成です。それにしても、このご時世でパートナーの発言にはちょっと引きますね。伝え続ける...
      率直なご感想、とてもよいレビューだと思いました。色々大賛成です。それにしても、このご時世でパートナーの発言にはちょっと引きますね。伝え続けるしかないですね。。。我が家も、スポーツ選手の年収の話になった時、ふと夫が娘に、 そういう人と結婚すればいいと言っていたのにはびっくりしました。私は自分で稼げるようになれと教えましたが笑。
      2024/08/07
    • みみりさん
      zukkynyaさん、コメントありがとうございます!
      色々大賛成、と言っていただけて、ホントうれしいです。zukkynyaさんの、自分で稼げ...
      zukkynyaさん、コメントありがとうございます!
      色々大賛成、と言っていただけて、ホントうれしいです。zukkynyaさんの、自分で稼げるようになるというの、とても大事な教えだと思います!

      夫はハラスメント気質なのでツッコミどころ満載です(笑)

      zukkynyaさんの本棚チラ見させていただきました。私も読みたいと思っていたものが多かったです!
      2024/08/07
    • zukkynyaさん
      ありがとうございます。みみりさんの自己紹介見てクスっとなりました。この著者が一章担当して書いてる『50歳からの性教育』の本も面白かったですよ...
      ありがとうございます。みみりさんの自己紹介見てクスっとなりました。この著者が一章担当して書いてる『50歳からの性教育』の本も面白かったですよ。
      2024/08/07
  • 発売当初に途中まで読んで
    積読していた(T ^ T)

    今なら読める!
    引っ張り出して読み進めたが
    読みやすくわかりやすい!

    やはり首がもげるほど頷いた(≧∀≦)

    2人の男の子を育てている
    (今は高校生と中学生?)
    シングルマザー&弁護士の著者、
    「子育てをする中で、
    人間というのは本当に、
    ごく幼いうちから社会の中で
    生きる社会的存在なのだと
    つくづく感じます」

    それは
    男の子も女の子も
    幼いうちから、
    親や家庭以外からも
    いろいろな影響を受けながら 
    育っていき
    修正ができないまま
    性差別的な考えを
    身につけてしまい
    身体は成長しても
    未成熟な大人になってしまう

    この本でも何度も出てくる
    「自分の感情の解像度」
    言語化することの重要性は
    女性にも言えるが、男性は感情を
    言葉にできない
    自分の弱さを言葉にして認められない

    そして日々の相談では
    未成熟な夫または男性が多いことに
    驚愕してしまう
    (やはり性教育がなされていない日本の教育に大きな問題がある)

    弁護士として
    DV離婚事案や
    ハラスメント事案の対応を
    している著者だから尚更
    男の子を育てる親が考えなくてはいけないと問題意識をもつようになったと感じた

    いま読んでも全く問題ないし
    全人類、子育て終わった方も
    子育て中の方も
    読んでほしい一冊

  • 妻子持ちの男性として読ませてもらった感想を書きます。

    薬局薬剤師という職業柄、普段から女性に囲まれて仕事をしています。上司も女性ですし、同僚も女性ばかり。基本、自分だけが男性って状況が多いような職場です。
    そんな環境で15年以上働いていて実感としてあるのは、「めっちゃ女子って優秀やん」って事です。

    この感想自体がステレオタイプ的だとは思うんですが、本当にそう感じる事が多くって「男性の方が仕事に関しては優秀」なんてイメージは、とうの昔になくなりました。女性ばかりの中で働くと男性としては勉強になることも多く、自分が履いてたジェンダーバイアスの下駄も、少しは低くなった気がします。

    職場には子持ちの主婦の方も少なくないです。その方たちの話を聞いてて思うのは、「今って実はここ数年のうちで、1番女性が割りを食ってんじゃね?」ってことです。
    国としては労働人口減少の問題もあるせいで、女性の社会進出を図るように促してますよね。
    そのくせ、女性の家事負担を減らすような政策はしてません。
    仕事もして、家事もやって、じゃねーと国が回んなくなりそうだから、by.日本政府って。

    「ナニコレ、おかしくね?」って思いませんか。

    ボクとしては、企業での女性の地位向上を!なんてワードで誤魔化して、女性になんでもかんでも押し付けてるようにしか思えないんですよね。
    これ、めちゃめちゃカッコ悪いっす。
    もちろん男として、じゃなく同じ人間としてですよ。

    ちなみにボクは、別にフェミニストってわけじゃありません。世によく居るような共感性に乏しい一般的ないち男子に過ぎません。そんなボクですらそう思うわけですから、いかに現状がおかしいか、多くの男性方にも気づいてもらいたいと思うんです。

    3人の息子の子育てに奮闘し、時には涙しながらも、決して弱音を吐かず仕事まで頑張っちゃう。そんな最高の奥さんを持つ一人の父親として、今回は書かせてもらいました。

    なんだかこの本の感想というよりは、単なる自身の主張になっちゃいましたけど、笑って許してくれる人しかこんなの読まないと僕は信じてます。

    本書の内容のようなデリケートかつ、どこで話し合えばいいかわからない話題は、読書から学ぶのがオススメです。
    誰にも気を遣わずに自分の思うままに考えを巡らせることができるので、それはそれは貴重な時間になると思います。

    • たんたんだよさん
      とても素敵な感想で、思わずコメントしたくなってしまいました!
      この本私もとても勉強になり、男性にもぜひ読んで欲しいなと思うものの内容的に男性...
      とても素敵な感想で、思わずコメントしたくなってしまいました!
      この本私もとても勉強になり、男性にもぜひ読んで欲しいなと思うものの内容的に男性には毛嫌いされそうだな…と思っていたので…
      夫とジェンダー格差の話をしたくてもなかなか分かってもらえず、私だけが自意識過剰なのかな…と自問自答するばかりでした…w
      同じ考えの、特に男性の方がいらっしゃるということに少し勇気がでました!
      2020/11/17
    • ゆる薬剤師カシオペイアさん
      たんたんさん、コメントありがとうございます!
      日本はどうもジェンダーバイアスに関してとても理解がない国らしいので、ボクらの世代で変えていきた...
      たんたんさん、コメントありがとうございます!
      日本はどうもジェンダーバイアスに関してとても理解がない国らしいので、ボクらの世代で変えていきたいですよね。コメントで、こっちこそ勇気もらいましたよー。
      2020/11/20
  • 男の子の母になるとわかったときから、読もうと決めていた一冊。
    私たちの生きている社会において、女性の生きづらさや不平等について感じることがあるが、男性視点ではどういう社会構造に見えているのか。そういう点も丁寧に説明してあり、その上で男性がどうすべきなのかがわかりやすく書かれていた。

    一歳に満たない息子の周りにも、男の子らしさにまつわる発言はある。男の子だから〜という言葉がついていなくても、強いことを讃えるような言葉を聞くと、嬉しい反面モヤっとする。

    「有害な男らしさ」「男性である特権」
    このふたつのワードが印象的だった。社会が男性に無意識に求める男性像。そして、男であるというだけで女性が被る不利益を感じずに生きられるという特権。このふたつがはびこる日本社会において、男の子をどう育てていくべきか。

    社会構造を今すぐガラッと変えることは、一個人の力ではできないが、息子としっかり対話をすることを心がけたい。本書に何度も出てきたように、不安や恐怖といった不快な感情を言葉にできるかどうかが、ひとつの鍵であることは間違いない。感情の言語化は難しいことだが、息子としっかり対話することで少しでも感情の整理ができればと思う。

    そして息子には有害じゃない男らしさを身につけた、優しく公正でたくましい大人になってほしいと思う。子育てスタート期に読むことができてよかった。

  • 何気なく読書ブログで紹介されていて、何の気なしに手に取ってみたのだが、これは自分も含めて男性へのジェンダーに対する啓もうが盛りだくさんなのではないだろうか。

    有体な子育て奮闘記やらメソッド紹介といったテイストではなく、論理的に学術的な証拠や事例を交えながら、「有害な男性性」への警句と現代社会人男性軍へのいらだちと諦観、未来の子供たちへの責任といったところを示唆してくれています。恥ずかしい話、自分はジェンダーに平均以上に関心や理解を持っているなどどうぬぼれていましたが、この本から強いカウンターパンチを受け、目が開けた思いです。
    特に、男性は生まれながらに特権を否応なしに持っていることへの無自覚、女性への性的被害に対する無理解、無関心は加担していることと同義なのだという憤り。これは、無意識に傷つけている可能性、女性の尊厳を軽視している可能性を日々意識づけしていないと陥っているのではと思わざるを得ない。

    P85:
    「男性は自分の感情に対する解像度が低い」
    自分の身体的反応と感情が上手く整理・言語化できず、不快感や恐れを弱い立場の女性への抑圧的な態度で一蹴してしまう。これは、感覚的にあるあるかもしれない。
    女性の率直な感情の発露に対して、対等な言語表現ができてないこと多い。ボキャブラリーが単純に少ない感はある。

    P141
    感情ンボキャブラリーが乏しい子どもに対しては、親から「痛くない!」、「~だよね」など決めつけずに寄り添うことが肝要。SST的な方法で、「感情のポスター」で絵文字で自分の感情に近いものを示してもらうなども良い。

    P186:
    エロいは帰属する文化からの「記号化」。どういったものにセクシャルな刺激を感じるかは、人間の本能や先天的な感情ではなくて、環境・文化によって影響受けている。これは、コテンラジオ「性の歴史」シリーズでも再三強調されていたので、ここで思わぬリンクです。
    レイプものや痴漢もののAVに性的興奮を感受してしまうのは、AVなどの外的刺激が役割の一端を担っている。あくまで、ファンタジーという観点を忘れてはいけないし、子どもにも理解してもらうよう働きかけは大切だろう。自分の年少時代はモロに影響受けてたし、だいぶバイアスかかった状態で過ごしていたので社会として是正できれば良いですね。

    小島慶子さんとの対談。これが本書の中で特に痛烈なインパクトを与えてくれました。現代の大人たちにはもう期待してもコスパが悪いと。もう見捨てられている私たちってどうなの、と忸怩たる思いでございます。でも、パパの発言例って自分もあるあるかも。
    ここまで神経張りつめて日々の子育てに挑んでくれているであろう、妻に本当に感謝、だけでなく自分もできる限りバージョンアップした価値観で寄り添っていければと切に感じたところでござい。

    P247:
    男性の特権はジェンダー的差別は声を上げるための責務があるのだ、これも価値観をぶち壊してくれた概念ですね。そうか、当事者で加害者でなくても(もしかしたら無意識でそうなってしまってるかもだし)、声を上げる責任はあるし、そうすべきなのだな。
    後は、女性のマジョリティーの身近な例として、キャリアアップと育児家庭の両立による葛藤、性的搾取に対するストレス(夜道を一人で歩く際の恐怖)、仕事上での扱いの差等々。何か大きな目立つものとしてあるのでなく、日々の中断続的に感じているというところ。

    まだまだ知らないことが沢山あるという予感。その無知は、責任放棄だと言われているように感じます。日々アップデートして、日常の行動や思考を正しく修正していきたいと、強く自分へ叱咤していきます。

  • しばらく前に日経で紹介されていて、面白そうと思って読んでみた。

    離婚や性被害を扱う弁護士の筆者(太田さん)は、もともと性暴力に関わる仕事をしたいと思われていたそう。そんな筆者が男の子二人を育てることになり、では性暴力のない社会にするためには、また自分の子供たちが加害者にならないためにはどうしたらいいのかと、実際の子育ての経験を通して感じられたことが書かれており、男の子はもちろん次世代を育てる者として非常に勉強になった。

    ジェンダーバイアスのかかった言動をしないで子供を育てられるかというのは私も課題だが、さらに外部(周囲の人の言動、学校教育、メディア)からバイアスのかかった情報がもたらされるときに、どう適切に対応できるか。

    また男子については、そこで押しつけられる「有害な男性性」を排除し、感情を言語化できるかが課題だという。性差別のある社会では、子供一人一人の個性ということで片付けず(腕白だから仕方ないといったような)、そこにすでにジェンダーバイアスがかかっていることを意識して「学び落とす」ことも必要だとの記述に大きくうなづいた。

    また特権マジョリティである異性愛者の男性が性差別のある社会の現状に気付き、声を上げることこそが重要になるとも。田嶋陽子さんも、「せめて女性に下駄を履かせてくれ」(同じスタート地点に立たせてくれ)と言ってもなかなか男性に理解されないというようなことを書かれていたが、いや男だって苦労してるよという男性には、夜道や満員電車で女性が味わう気持ちや家事育児だ仕事だと悩む気持ちはわからないのだろうなあ。

    一番共感しながら読んだのは、小島慶子さんとの対談。旧世代を教育し直そうとするのは正直疲れるしもう諦めが入っているというお二人。図らずも、某森元総理の女性蔑視発言があり、悪気なく女性差別を繰り返す(学べない)旧世代の典型を見たばかり。子供を育てる世代として、せめて次の世代への負の連鎖を断ち切るよう責任もって立ち向かおうという姿勢に、私も一緒に頑張りますと誓いました。

  • フェミニスト・フェミニズムをバカにする人がいるけど(実際に会ったことはない。ネットではよく見る)、そういう人は本当は、ホモソーシャルにとらわれた不自由な人なんだ。
    そういう人たちが国の実権を握っているのが日本という国の大きな欠陥。
    「男のつきあい」「男どうしの友情」を大切にすることは悪くないかもしれないが、そういう集団は往々にしてホモフォビアやミソジニーになりやすい。(会食してる政治家のおじさん、おじいさんも、そんな感じ。)
    そして何より、実はその人たちを追い詰めているのもホモソーシャルだ、というところが、心に刺さる。
    男だから女より強くなければ、勉強できなければ、立身出世しなければ、妻子を養わねば、弱いところは隠さねば、と頑張ったあげく鬱になったりアルコール依存症になったり、過労死したりしたのではなんのために生まれたのか分からない。
    男も女も、どちらか分からない人も、お互い、弱いところダメな所を助け合って、生きやすい世の中にするためには、相手を尊重して、語り合わなければ。しかし、(日本にいるなら)日本国籍でシスジェンダー(生まれた時に割り当てられた性別と性自認に違和感がない人)でヘテロセクシャルで健康で‥‥という男性は、自分の属性を言語化する必要がないため、感情の言語化が苦手だというあたり(P82~)は、本当にそうだなと思う。
    男は黙ってて、察してやるのが女、上手くおだててその気にさせるのが気の利いた女、みたいなのは、もう終わりにしてほしい。
    読む前は、息子のいるお母さんが読むための本だと思っていたが、「男ってそういうものでしょ」と思い込んでいる大人の女性や、これから男性と仕事をし、男性をパートナーにする女の子にも是非読んでほしい。どんな男性が女性の人生をダメにするか分かる。もちろん大人の男性にも読んでほしいけど、これを手に取る人はかなりさばけているから心配ないわけで、こんなフェミ臭いもの読めるか!という男性に本当は読んでほしい。そういう人は、こういう本を読んでも、頭固いからダメかもしれないけど。

  • ママ友の間で大好評のこの本をやっと読み終わりました。なるほど。読んでよかったと心から思っています。

    「有害な男らしさ」「男性であることの特権」
    ジェンダーにもやった時にはこのキーワードを思い出します。
    太田さん、ありがとうございます。

  • 性差別をなくすため、性差別や性暴力の加害者とならないために、どのように考えるべきか、筆者の「男の子の子育て」の経験を踏まえて書かれています。
    男子校出身、男子校勤務、男子の父と、意図せずにジェンダーバイアスを強めてしまっている(生徒や息子に悪影響を与えている)のでは、と自戒の念を込めて読みました。

    性表現を全て批判、規制せよというのではなく、TPOを弁えることが何よりも大切だと感じます。
    個々人の性的嗜好や性行為の在り方などを一律に規制・制限すべきだとは決して思いませんが、それらの行為・表現を目にして傷ついたり不快に思ったりする人もいる以上、その発露の方法には配慮する必要があると思います。

    特にこの本で描かれた「有害な男らしさ」については、自分にも(相手に強制したり、逆に居心地の悪さを感じさせられたり)思い当たる節がありますし、読んでいてしんどくなることもありました。
    この「しんどさ=弱さ」を自覚することが、まずは第一歩なのかと思います。

  • 「らしさ」について新しい着画点をもらえた
    知らず知らずのうちに、刷り込まれ自分もそのように生きてた
    相手にもそのように無意識に接していたり、仕向けていた思う。
    本の中に、刷り込まれが特にひどい年齢を重ねた人より、これからの若い子達、子供たちに向けて発信していかないといけないとあり、確かになと感じた。
    一度自分の中に染み込んだらなかなか価値観、固定観念を変えることができない。
    だからこそ、色々これから学ぶ小さい人には、きちんとした教育が必要だと思った。
    年齢が上の人でも、自分の間違いを素直に受け入れ
    改めることができる社会が望ましいが、そこに労力をかけるよりという点は納得せざるを得なかった。
    男性、女性関係なく日本人が特に読んで、脳のアップデートをしてほしいと読んで感じた。
    子どもができて、知らずに下手なことを教えたく無いと
    思えさせてくれる良本でした。

  • 半世紀生きてきて幼い頃から「有害な男らしさ」による性差の押し付けや性別による差別に悩まされてきた。ここ数年のジェンダー認識の変化は好ましい流れだが、自分の若い頃にどうしてこうならなかったのか、と思うことはある。とはいえ、自分の周囲にも「有害な男らしさ」に囚われた男子たちはたくさんいるし、それを理解せずに思考が停止したかつての男の子たちもたくさんいる。未来を決めるのはお偉方ではない。偉くもなれず、多くのことに悩まされてきた世代として、この本で「男らしさ」を見直し、これからへの提言としてまとめてもらえたのは本当にありがたく思っている。この本が男子たちにも定番として長く読んでもらえるように。

  • 弁護士で二人の男児の母である著者がどうすれば「有害な(有毒な)男性性」を身につけさせずに男の子を育てられるか考えて綴った内容。とても勉強になった。
    特に、性に関する話題(セックス、性暴力、性差別的な表現)にページ数の多くが割かれており、ここら辺は疎い領域だったので大変勉強になった。また、包括的性教育の大切さについても目の覚める思いだった。

    ただ、著者が弁護士としてDV離婚事案やハラスメント事案を扱っているためか、やや著者の中の平均的な男性像が「有害な男性性」を纏いすぎている気もする。個人的には、以上の気になる点を補うために
    ①男性学の知見が体系的に書かれた書籍、
    ②「男を性暴力の加害者にさせない」という女性の被害の予防的な目線だけではなく、男の子を「有害な男性性」から解放するというエンパワメントの視点を持った男の子の育て方に関する本、
    を補足的に読みたいと思った。

    例えば、「かつてある程度「普通」の男性ならば望めた仕事をして幸せな家庭を持つという理想像が、低成長時代に実現しにくくなり、「非モテ」や「弱者男性」といわれる人たちの鬱憤の矛先が女性に向かうとしたらそれは明らかに有害だ」というようなことを言ったとき、「では当事者の男性はどうしたらいいのか?」と考えさせられた。

    この記述を読んだ親たちが「まずい、子どもが弱者男性にならないように高学歴で高身長で高収入になるように育てないと!!」と追い詰められては元も子もない(正直に言うと私は一瞬そう思った。)

    おそらく、「人生には辛いし自分の思い描いた通りにならないこともある」という現実を直視し、それを子どもにも知らしめた上で、それを乗り越える力を身につけさせることが重要なんだろう。
    個人的には、それは、色んな人と繋がって色んな考え方を教わるという人間関係力とコミュニケーション力、さらにそこから自分なりの幸せとは何かを定義し、それに向けて前向きに行動していくという自己肯定感・自己決定力・行動力、なのではないかと思う。

    ここまで考えると、「人生を健全に幸せに生き抜くスキル」自体は男女で変わらない気がする。けれども、そこへの逆風として男性はどんな生きづらさを抱えているのか理解しておけると、より息子に寄り添えるのではないかと思った。

    本作は「こういう点は気をつけましょう」を多く提示してくれている点でありがたいが、「じゃあどうしたらいいのか」「男の子たちはどうなればいいのか」というビジョンの提示は弱い。ここは社会的にも議論が必要な領域なのだと思う。

  • とても大切なことだけど、話に出しにくいことが、丁寧にわかりやすく書かれた一冊。

    要は、男も女も関係ない。たとえ言いにくい、「雰囲気を壊すかな…」と思う場面でも、自分の気持ちをちゃんと伝えて、同意することが大切。

    次世代の男の子たちは特に、感情表現を練習して、女の子の身体について、妊娠に至る仕組みについて、もっと科学的に知る必要があるなと思った。ネットの都合のいいファンタジーではなく。

    全世代読んでタメになる。

  • ゲストの人たちもとても良かった。
    言われてみれば確かにそうだと気づいたこともあった。男性は自分の頑張りの結果と異性の関係性を紐づけるトロフィーワイフの話も女性にはない価値観だったし男性特有の生きづらさを少しは知ることができた。
    話もわかりやすくすらすら読める。

  • お盆と正月に祖父母の家に行くたびに、従兄弟はファミコン、私を含む従姉妹は食事の準備ということの不満を口に出したことを思い出した。親戚一同、私を奇異な目で見ていた。そのことを昭和の古き良き思い出…なんて絶対に思えない!
    昭和の男尊女卑がまかり通っていた時代に生きた私は、自分自身、特に言動に気をつけなければ…と襟を正す思いだ。

  • 無意識に、男だから、女だからという凝り固まった観念の中で日々生きていることを認識した。また、それを考えずして日常を過ごすことは、差別に加担していると言える。男女それぞれの特権を利用して、差別を解消する言動をとり、新たな社会を構築していくことを勇気としたい。
    2021.3/6-3/9

  • 「サウナ飽きたから出るわ」このセリフが一番染みました。男性あるある。なんでも勝負して負けたくない。確かに同世代を変革していくのは、コスパ悪いから、子ども世代に期待ってのは分かる。でも、なかなか難しいんだよね。漫画にもラノベにも意味なくお風呂やおっぱいや生足出てくるし。
    言語化を訓練するのは良いことですね。改めて感じました。

  • 本音を言うと、
    男性に対する憤りや諦めを感じることが多く
    我が子に男子を授かった時、実は恐怖心もありました。

    本書は
    「じゃあどうしたらいいの??」
    という疑問にバッチリと
    的確に向き合ってくれる内容でした。

    男子にはこうあってほしいな...という理想が
    きちんと言語化されていることにも感謝であるし、
    こちらがしっかり時間を割いて毅然と向き合えば
    子育てを通してきっと社会は変わっていくだろうと
    希望や活路が見出せる内容で、
    これから待ち構える男子の子育てがとても楽しみになりました。

  • う~ん、とても引っかかる。

    ・現在の日本の性教育は、子どもの身を守るという意味でも、将来的な意味でも遅れている。
    WHO等に乗っ取り、幼稚園から開始することが望ましい。

    ここは同意かつ納得。

    ・性は個人的なものである。お互いが尊重される、安全で真剣な場で討議されるべきであり、子どもが一番最初に触れるものはそういうメッセージを含むべきである。

    ここも同意。

    ・現代社会の生きづらさは、過度な男女の役割分担による。男性の生きづらさも変えていくのがフェミニズムのあり方である。

    ここも、まあ、同意。

    ただどうにも納得できないのが、TV、アニメ、コミック等を含む子ども向けの「男らしさ」「女らしさ」の表現と、萌え絵についての苦言。
    宮崎勤から秋葉原まで、オタク=社会的危険人物というレッテルがあった。そのレッテル張りを率先して行ったのは、PTAであり、女性団体だった。
    おそらく、アニメやコミックに親しむ一定世代以上の人間は、あの侮辱を忘れることはできない。
    (そもそも漫画が侮蔑表現だったのでコミックと呼んでいたし)

    そもそも、すべてのTV、アニメ、コミックはフィクションであり、エンターテイメントである。
    作り手の「相手が楽しむことができるか」の相手にマジョリティ以外の対象が入っていれば、当然そこは配慮される。
    作者が何を持ってR-18としているかは不明だが、そもそもR-18の細分化とゾーニングはかなりしっかりしていると思っている。

    AVの内容を真実と思い込む大人に対する性教育の責任がどこにあるか。
    確実にAVの制作陣ではない。これはコミックやアニメも同様だろう。

    実在の物をエンターティメントに落とし込む際、主要な題材以外はある程度の記号化が行われる。
    例えば年配者は白髪と和装、働いていればスーツ、若者は洋装、学生は制服。
    記号化も時代につれて変化するだろうが、まだ現在はその過渡期だ。

    強固にできあがった大人の異性愛者のファンタジーを突き崩すのは、確かに並大抵の事ではない。
    フィクションから変えていこうというのは確かに考えやすいしやりやすい。

    しかし、男性に痴漢に対する毅然とした抗議を求めるならば、女性も男性の性的なからかいに大して毅然として抗議していくべきだろう。
    とても難しいし、不理解もされるし、孤立もするだろうが、男性にそれを求めるならば、女性も行っていく心構えは必要だと思う。

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著者プロフィール

太田啓子(おおた・けいこ)弁護士。著書『100年先の憲法へ――『虎に翼』が教えてくれたこと』(太郎次郎社エディタス)、『これからの男の子たちへ――「男らしさ」から自由になるためのレッスン』(大月書店)ほか。

「2026年 『Colabo攻撃』 で使われていた紹介文から引用しています。」

太田啓子の作品

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