南京大虐殺を記録した皇軍兵士たち 第十三師団山田支隊兵士の陣中日記

  • 大月書店 (1996年3月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784272520428

作品紹介・あらすじ

兵士たちの日記には、南京攻防戦や捕虜の「処理」について何が書かれていたか。もと兵士とその遺族を訪ね歩く長年の探索によって発掘された資料が現代史の争点に最終決着をつける。

大きな反響を呼んだNNNドキュメント「南京事件 兵士たちの遺言」(2015年)の下敷きとなった重要な一次資料。

感想・レビュー・書評

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  • 4/17
    内容(「BOOK」データベースより)
    『南京で何があったのか。1万数千にのぼる捕虜の「処理」に直接かかわった兵士たちが書きつづった日記には、どんな事実が記されていたか―1軒、また1軒と旧日本兵とその遺族を訪ね歩く粘り強い探索によって発掘された資料から、歴史の実像がここによみがえる。』


    『南京大虐殺を記録した皇軍兵士たち』
    編集:小野 賢二, 藤原 彰, 本多 勝一
    出版社 ‏: ‎大月書店
    ハードカバー ‏: ‎416ページ
    発売日 ‏: ‎1996/3/14

  •  
    〔book〕
     
    ── 小野 賢二・藤原 彰・本多 勝一《南京大虐殺を記録した皇軍兵士たち
    ~ 第十三師団山田支隊兵士の陣中日記 19960314 大月書店》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4272520423
     
    (20220702)
     

  • 北海道大学の資料室で一気に読んだ本。長いし、重いし、読み終わった後、暗くなって、なんだか吐き気がした。

    denialistの人(存在自体否定する人たち)が日本に多い南京大虐殺。

    これは、そんな否定派に証拠をつきつけるべく、日本軍の実際、そこにいて、死体処理、または殺人に関わった人たちの陣中記を集めてある本。

    研究者でない筆者が、仕事の合間を縫いながら、軍にいた人、またその遺族を訪ね歩いて手に入れた記録。

    戦場に入り、それが長引く。その中で中国の人を哀れむ兵士、人を殺すことの感覚が麻痺していくもの、その過程がさまざま綴られている。

    インターネットですぐにアクセスできる情報も大事だけど、とにかく、こういう草の根の、お金とか名声、流行のためじゃなくて、一つの強い信念によって長年の苦しみと、色んな人の声でつくられた本がもっと読まれたらいいなと思う。

    そして、やっぱり誰かが論じたり語ったりするものとあわせて、原本、オリジナルのソースにあたり、自分で正誤を確かめ、考えることが、歴史が政治の道具として使われ、煽られる人が多いからこそ大事。日々の鬱憤を偏狭なナショナリズムと役に立たないエスノセントリズムで片付けようとする人が多いからこそ大事。

    最後に引用。

    「最後にもう一つ言わせてもらえれば、南京攻略戦に参加した連隊(あるいは海軍)は日本全国各地に散らばる。ぜひとも地元の一市民、一労働者の立場として調査をやっていただきたいのである。当事者の高齢化は進み、亡くなれば俺の調査経験からいっても資料の消滅は防ぎようがない。そのなかで、一番解明が遅れているのはこの部分なのだ。祖父や父、隣のおじいちゃんの行ってきたことすら解明できないとしたら、戦後世代にも責任が残らないだろうか。」

    小野賢二
    「南京大虐殺を記録した皇軍兵士たち」
    (ページ数メモ忘れ)

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