JavaScript (インターネットハンディリファレンス)

上田学

• オーム社 (1997年1月1日発売)

感想・レビュー・書評

[sa2knightさんの感想 · 2013年2月3日]

　当方C/C++,C#,Javaなどの言語を学習済みですが、スクリプト言語に関してはほぼ触れたこともなかったので触れるキッカケとしてJavaScriptを選択し、この本を手に取りました。

　まず、この本はJavaScriptの言語解説、サンプルプログラム集、関数リファレンスの大きく分けて３部構成となっていますが、特に言語解説の部分を集中的に読んだため、そこに関するレビューのみさせて頂きます。

　言語解説では、基本的な分岐構造や反復構造など、他の言語でも共通の考え方の解説も乗っていますが非情にざっくりしていてわかっている人間にもわからない人間にもどっちつかずな丁寧さになっています。そのため、プログラミングそのものの入門者にはこの本で学習するのは難しいため、最低でもひとつの言語は学習済みの人がステップアップとして読む本だと思います。

　また、HTMLに関しての解説はほぼなく、HTMLの知識を前提としています。ですがそこまで複雑なHTMLは書かれていないため、最低限わかっていればそこまでの知識がなくとも大丈夫だと思います。

　内容に関しては、短いページ数でよくまとめられていますが、これ一冊でJavaScriptの文法を理解するのは難しく、興味関心を持つための第一歩となる程度だと思います。事実、私自身JavaScriptに対する興味を持つことができ、他のさらに詳しい参考書を通じて勉強を続けていこうと思うことができました。

　以上のように、読むべき対象が曖昧であるため、そこまでオススメすることはできませんがスクリプト言語へのキッカケとして機会があったら読んでみても良いかもしれません。

著者プロフィール

神戸学院大学人文学部准教授　専攻＝映画史、日本思想史
『日本映画草創期の興行と観客──東京と京都を中心に』（早稲田大学出版部、2012年）、「明治期のヴァーチャル・リアリティ──非分節ショットへの回帰」（光岡寿郎・大久保遼編『スクリーン・スタディーズ──デジタル時代の映像／メディア経験』東京大学出版会、2019年）、“Screening Spaces: A History of Japanese Film Exhibition” (Hideaki Fujiki and Alastair Phillips eds., The Japanese Cinema Book, BFI, 2020)

「2023年 『新派映画の系譜学』 で使われていた紹介文から引用しています。」