- Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
- / ISBN・EAN: 9784274200427
感想・レビュー・書評
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自動要約は、大きく、抜粋とアブストラクトに分けられる。
抜粋は、もとのテキストから抜き出すことで作成した要約であり、一方、アブストラクトは、そうでない場合、として区別する。
抜粋は、単語の重要度や文の位置情報、タイトル、手がかり表現、文間・単語間のつながりを利用した重要文抽出、重要箇所・不要箇所抽出、統計的手法を利用した文短縮、によって要約を作成する。また、アブストラクトは、抽象化、言い替え、ユーザに適応した動的手法、によって要約を作成する。
これらの技法を確立していくためには、専門家がどのように要約しているのか、という観点で、そのプロセスを研究し、抽象化、モデル化していく。ひとつの文書の要約ができたら、複数の文書にまたがる要約、電子メールや、音声・対話などに発展していく。
これらの要約を評価するために、内容、読みやすさ、人間の被験者による主観評価や添削といった内的な評価、タスクに基づく評価といた外的な評価、複数テキストを対象とした自動評価を使い、更に要約技法の精度を高めていく。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
仕事の参考に購読。長文からテキストを抜き出して、圧縮するという基本的な考え方、アルゴリズムが示されている。サンプル・コードがないので、あくまで考え方の参考にしかならない。インターネットなどのネットワーク上にある情報の検索にも触れ、複雑ネットワークとからめたHITアルゴリズムなども示されている。要約文の評価方法などは参考になる。
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奥村東工大教授らによるテキスト自動要約の入門書。現時点で日本で読める文書要約の入門書としては最良のもので、文書要約を始めようとしている全ての学生、研究者に薦める。あくまで入門書であるため、本書を読了した後は同じ著者らの翻訳によるマニの「自動要約」を薦める。
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私の仕事である学術論文抄録(要約)作業をコンピュータにやらせるとどういうプロセスになるのか、また、そもそも自分はどういう思考回路で要約をつくっているのか、この自動化理論を通して振り返ってみたい。しかし、パラ読みしたところ、研究対象は欧文文献が中心のよう。日本語はとにかく言語処理がむずかしい。それを攻略するのが、エンジニア冥利に尽きるというものです。
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情報過多の時代の救世主?ユーザーの情報収集支援技術として、テキスト自動要約に関する基本的事項、応用、研究について書いてあります。まだまだ有効な手段とは言えないけど、精度が上がれば物凄いニーズがあるのでは。ただ、人が出来るトコロは人でやりたいのが私の本音。
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全体的にとてもよい。
テキストを要約する具体的な方法を紹介して、それぞれの方法をわかりやすく説明している。
私が今まで読んだ要約技術の本の中で一番よかった。