- Amazon.co.jp ・本 (466ページ)
- / ISBN・EAN: 9784274210112
作品紹介・あらすじ
超高密度化する現代都市に対向しうる都市計画論。70年代、日本から世界に輸出した初めての都市計画論と評される『メタボリズム』を社会との関係性から新たに捉え直し、都市や経済、政治的な文脈の中に位置づける。価値観の転換に迫られている今こそ、再発見すべき都市計画論。
感想・レビュー・書評
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メタボリズム・グループの直接のメンバーだけではなく、戦前からの丹下健三氏等の動きを含めた日本の建築、都市、デザイン(と政治)の潮流を、幅広く記述している。
特に、丹下、そしてメタボリストたちの都市に対する関わり方に、感銘を受けた。
メタボリズムは、テクノロジーを背景とした未来志向的な提案という形でとらえられがちだが、実際はテクノロジーはあくまで1つの要素であり、日本の経済、人口などの将来動態に対する分析を背景に、都市構造から建築、そして今でいうところのインダストリアルデザインまでを含む多層的な領域にまたがったビジョンであったことが、詳しく語られている。
昨今、盛んに行われている環境、IT技術を背景とした「スマートシティ」の提案も、これほどの奥行きを持った提言になっているかということまで、見直すきっかけを与えてくれた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
二十世紀の戦後の日本の建築史を知るために読んでおきたい一冊
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請求記号: 523.1||Y
資料ID: 11102191
配架場所: 工大選書フェア -
メタボリズムに関して全く無知だったが,なんとか読み終えることができた。さらっと読んだ感想だが,メタボリズムというものがおぼろげながら理解できたということがやっとであった。未来の建築に対する思考,試行というものを歴史的背景や関係する人物,人物史とともに客観的に整理されている。建築的な知識をかなり要する本なので,また再度知識・経験を蓄えた後に読み返してみると違った発見があるのではないかなと思う。要再読本