見えないものをさぐる―それがベイズ: ツールによる実践ベイズ統計

著者 :
  • オーム社
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本棚登録 : 83
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784274218194

作品紹介・あらすじ

「ベイズ統計学」の敷居を低くする「理論より実践」の本!!
 本書は、いわゆる「ネイマン‐ピアソン理論」の統計学とベイズ統計学の比較や、ベイズ統計理論の数式的な裏付けを示す等、学術的・専門的な解説を行うことを目的とはせず、ベイズ統計が現代社会の中でどのように生かされているのかを親しみやすい実例を挙げて記載し、実務への橋渡しを行うものです。解説する上で最小限必要とする数式は掲載しますが、ベイズ法で大きな障害となる「計算が難しい」という問題点をツール「Weka」や「Excel」を積極的に使用して簡略化し、データ分析の敷居を低くすることで、「理論より実践」を目指します。

感想・レビュー・書評

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  • 楽しく読了。
    数学の統計学の中の、ベイズの定理についての入門的解説書。
    豊富な例えや挿絵、数式の変形過程、表などを掲載しているので、読みやすくかつ理解しやすかったです。

    身近なところにあるベイズの定理について易しく解説されています。

    また、本書のタイトルにあるように、ツールを使ってベイズの定理を実感することもできます。

    データマイニングツール「Weka」を使って、手計算ですると大変なベイズの定理定理の計算を簡単にシミュレート出来ます。

    インストール方法も書いてありますので、扱いやすいです。
    ※Wekaの公式サイトが少し変更されていますが、すぐにダウンロード場所はわかります。

    Wekaのベイズネットワークエディターを使えば、数の多いベイズの定理の計算も簡単にできました。

    また、本書の中では5章以降で出てくる確率分布に対するベイズの定理の応用が、とても分かり易かったです。

    二項分布や尤度関数、確率密度関数、ベータ分布など、大学数学の範囲の話がすんなりわかりました。

    選挙で当選確実がすぐに出る原理も少し書いてあって、自分でエクセルをつかって計算したりして理解が深まりました。

    ベータ分布の平均値や分散から、逆にベータ分布のα、βを求める形で、ベイズ推定を行えば、人口の少ない市区町村の死亡率をうまく出せたりして、便利なこともわかりました。

    最後の、カルマンフィルターでロケットの高度を推定する問題は、観測方程式と状態方程式をうまく解いていけて理解ができました。

    式は煩雑でしたが、カルマン利得とイノベーションの部分に分けたりして、式の意味を理解しやすくなっていました。

    最後の付録では、OpenBUGSを使ったシミュレーションや、カルマンフィルターの多変数への適用などがありましたが、多変数への適用は大学で勉強した線形代数が必要で、なかなか大変でした。

    式は一度整理してまとめておいてみたいと思います。

    世の中ベイズの定理がたくさん使われていることがわかりました。

  • なかなかおもしろかった。ベイズ推定の雰囲気に触れることが出来るって程度だけど、十分に楽しめる。これを読んでから勉強するとよいと思う。

  • 請求記号 417/F 67

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