星に名前をつけるなら

  • オーム社 (2024年9月27日発売)
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本 ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784274232374

作品紹介・あらすじ

星座に名前があるように、夜空に輝く1つひとつの星にも名前があります。それらの名前はどこで誰が付けたもので、どんな意味が込められているのでしょう。
本書では、恒星名の誕生から固有名の成立、世界各国での呼び名、惑星の名前の語源や由来、衛星の名前の特徴などをわかりやすく説明しています。また、星座や星たちの背後にあるさまざまなエピソードも紹介しています。

感想・レビュー・書評

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  • みのりんさんのレビューで出会った本です。
    優しいブルーの素敵な表紙の本です。

    私の場合は、星座の名前もあやふやだったので、何度も断捨離対象となった星座盤を片手に本書を読み進めました。星座盤大活躍です。

    星には名前があります。
    北極星は「ポラリス」

    北斗七星は柄杓の先から「ドゥーベ」「メラク」「フェクダ」「メグレズ」「アリオト」「ミザール」「アルカイド」
    7つのすべての星に名前があったなんて知らなかったので感動しました。

    私は「柄杓」とおそわりましたが、ヨーロッパでは「熊」でもあり「荷車」でもあるようです。 


    小学生の頃、山頂で星を観察したことやギリシャ神話にはまっていたことを思い出しました。星の世界の入口には立っていたはずなんですが、すっかり遠ざかっていたようです。

    最近夜空を見あげて気になっていた星は、おうし座のアルデバランだとわかりました。これからは夜空を見あげることが多くなりそうです。

    読書好きのみなさん、目が疲れた時に、空を見あげてみませんか。
    名前のついたたくさんの星たちが、いつでもあなたを迎えてくれますよ。
    星名だけではなく、世界各地の星の伝説、星図の話、歴史の話なども掲載されているお勧めの一冊です。

    • きたごやたろうさん
      そうですね。
      冬は空気が澄んでいますから。
      でもその代わり、ウチの天文台は極寒です。
      お電話では「南極に行くつもりでお越し下さい」とご...
      そうですね。
      冬は空気が澄んでいますから。
      でもその代わり、ウチの天文台は極寒です。
      お電話では「南極に行くつもりでお越し下さい」とご案内しています笑!
      2024/12/15
    • ミユキさん
      そ、そうなんですね。
      南極、想像つかないけど、鼻水が凍るとかのレベルですかね笑
      そ、そうなんですね。
      南極、想像つかないけど、鼻水が凍るとかのレベルですかね笑
      2024/12/15
    • きたごやたろうさん
      それはね、長野県では平地でもフツーに起こる現象なんだよ笑。
      それはね、長野県では平地でもフツーに起こる現象なんだよ笑。
      2024/12/15
  •  幸か不幸か街中で生まれ育ったわたしには、真の闇夜は無縁でした。
     夕方になると家々には電灯がつき、道には街灯がともり、真っ暗闇の中を帰宅することはありませんでした。なので、プラネタリウムで見た天の川は、ある意味架空の存在でした。

     そんなわたしが、天の川を実際に目で見たのは、部活動の夏合宿でした。宿舎以外は何もない山の中で、仲間と一緒に星空を見上げて感動しました。以来、満天の星空は、わたしの憧れのひとつになりました。

     社会人になり、残業後の帰り道、家に入る前に一つため息をついて夜空を見上げます。冬の空なら最高です。乾燥して澄んだ空に星が瞬いています。キレイだなあ、っと緊張感と疲れがとれる気がします。

     テレビもゲームも電灯すらない昔むかしから、星空だけはあったのですね。そんなことを思いながら、この本を読みました。いろんな時代のいろんな国の人々が毎夜眺めていた星々には、いろんな名前がついています。面白いです。

     この本の説明を(わたしなりに)端折って言うと、私たちが今使っている西洋星座は、古代メソポタミアのシュメール人によって紀元前2~3千年頃に原型が作られ、紀元前7~4世紀頃にギリシャに伝わったそうです。そこにギリシャ神話が付け足されて今の西洋星座になっていきました。
     星の名前も、メソポタミア、ギリシャ、アラビア、そして再びヨーロッパへと伝わっていったそうです。また各国独自の名前もあり、日本独自の名前は「和名」というそうです。(くわしくは本書でご確認を☆)

     例えば、わたしの好きな冬の星座「オリオン座」の「ベテルギウス」は、岐阜県では、同じオリオン座の「リゲル」とともに「平家星」・「源氏星」と呼ばれているそうです。オリオンは、海神ポセイドンの息子で、地上で自分に敵うものはいないと自慢話をしたため、大地の女神ガイアが放ったサソリに刺殺され星座になりました。
     初冬の南の空高く見えるおうし座のプレアデス星団は、日本では「すばる」と呼ばれ、清少納言も『枕草子』第236段に「ほしは すばる...」と書いています。

     本書では、ちゃんと星のデータも書かれています。「ベテルギウス(オリオン座α星)」は、スペクトル型M1-2Ⅰ、距離498光年、絶対等級-5.4、実視等級0.5です。(くわしくは本書でご確認を☆)

     冬の夜空を楽しむために、本書をぜひ一度ごらんください。

    最後に、好きな詩を(途中まで)。
      
        星とたんぽぽ   金子みすゞ

       青いお空の底ふかく、
       海の小石のそのように、
       夜がくるまで沈んでる、
       昼のお星は眼にみえぬ。
       見えぬけれどもあるんだよ、
       見えぬものでもあるんだよ。
     
     星は、わたしたちが見ていなくても あるんですね。
     あなたのお気に入りの星は 何というか名前ですか?

    • きたごやたろうさん
      私の本棚に「いいね」をありがとうございます。
      「きたごやたろう」と申します。
      よろしくお願いします。
      私は天文台に勤務しているので、この本は...
      私の本棚に「いいね」をありがとうございます。
      「きたごやたろう」と申します。
      よろしくお願いします。
      私は天文台に勤務しているので、この本はとても気になります。
      読んでみたいです!
      2024/11/28
    • みのりんさん
      きたごやたろうさま♪
       はい。存じ上げております。天文台にお勤めで。
      コメント、お待ちしておりました♪
       ぜひ、お読みいただいて、レビューと...
      きたごやたろうさま♪
       はい。存じ上げております。天文台にお勤めで。
      コメント、お待ちしておりました♪
       ぜひ、お読みいただいて、レビューとレクチャーをしてくださると嬉しいです♡
       ゆっくりとお待ちしております。
      2024/11/28
    • きたごやたろうさん
      私はまだまだひよっこですが、本の次に星空が好きです!
      この本、図書館で検索かけますね♩
      私はまだまだひよっこですが、本の次に星空が好きです!
      この本、図書館で検索かけますね♩
      2024/11/28
  • 私たち「星空案内人」にとっては、かっこうのネタ帳です!

    ただ少しマニアックなところがあるので、「星4」にさせていただきました。

    私的にはウチの天文台にいらしたお客様が、夜空を見上げて「うわーっ!!」っと感嘆の声をあげていただけたら、それだけでガッツポーズなんです。

    それだけウチの天文台から見る星空は最高です!

    私のつたない解説など必要ありません。

    あっ。
    この本を否定しているわけではないですよ。

    この本を読んでから、夜空を見上げる方。
    逆に、夜空を見上げた後に、この本に出会った方。
    どちらも実体験があっていきるのが、この本だなぁっと思いました。

    なんとなくでいいので、夜空を見上げたくなった方には、一読をお勧めします。

    • おびのりさん
      天文台にものすごく興味が湧きました
      一度経験してみようと思います
      天文台にものすごく興味が湧きました
      一度経験してみようと思います
      2024/12/17
    • きたごやたろうさん
      ありがとうございます。

      ウチのような天文台を「公開天文台」と言います。
      結構全国にいっぱいあるんですよ。

      あっ。
      天文台は基...
      ありがとうございます。

      ウチのような天文台を「公開天文台」と言います。
      結構全国にいっぱいあるんですよ。

      あっ。
      天文台は基本的に生の星を見る施設です。
      プラネタリウムとお間違いなく。

      プラネタリウムは、昼でも星が見えますが、天文台は夜にお越し下さいね!
      2024/12/17
  • 最初は、小説なのかと思っていましたが、普通に星の本でした。しかも、結構マニアックでした。メソポタミアやギリシャ、ローマだけでなく、インドや中国での呼び名や物語など、知らないことも多かったです。昔、星検受けていた頃だったら、重宝したと思いますが、なんとなく星知りたいくらいの人には、ちょっと難しく、飽きてしまうかもしれません。

  • 書評: あの星はなにに見える? | AstriArts金井三男のこだわり天文書評(第三十五回2008年7月30日掲載)
    https://www.astroarts.co.jp/hoshinavi/magazine/books/individual/4560031819-j.shtml

    出雲 晶子 - Webcat Plus
    https://webcatplus.jp/creator/340130

    Akiko Izumo(@lv1uni)さん / X
    https://x.com/lv1uni

    イラストレーター | Futatsuki、フタツキ、someblue
    https://www.futa-tsuki.com/

    星に名前をつけるなら | Ohmsha
    https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274232374/

  • 小説のような表紙とタイトルにひかれて手に取った。
    星の名前がどんなふうにつけられているのか、どんな意味があるのかとても詳しくけれどわかりやすく書かれていた。北極星が時代によって違う星になっていることにとても驚いた。もちろんひとりの人が生きているうちには変わりそうにないが。
    イラストもかわいいときれいのまんなかぐらいで添えられていて全体的に落ち着いた空気の本になっていたように思う。今回はざっと読んだが、また一部分ゆっくり読んだりしてみたい。

  • ・装丁が可愛らしく美しく、文章も平易でさらさら読めます…が、入門書ではない気がします。なぜなら、内容が結構マニアックなので。
    ・固有名やバイエル符号などは何となくしか知らなかったのですが、クリアに説明されていて長年のモヤモヤが晴れました。
    ・固有名が成立するまでの歴史も簡単に説明されていて、これは軽く驚きの内容でした。
    ・それぞれの星名の説明は、一気に読むのではなく、傍らに星と星座の他の本を置いて、気になったときに互いに参照しながら読むのが良いように思いました。知見が広がります。
    ・コラムは初心者が読んでも面白いと思います。内容もしっかりしていて、信頼がおけそうです。
    ・惑星だけでなく、太陽や地球などの名前の由来もほしかったです。そこは残念。
    ・人工天体の名前の説明もありましたが、流石にマニアックすぎる気も?
    ・参考文献リストが充実していて良い(内容が信頼できそう)です。主要外国語文献が面白そうなので、ぜひ邦訳してほしいなぁ…。


  • 星の名前についての本。
    ひとつの星について、名前の由来や色々な地域での呼び方がまとめられているのが面白かった。
    いろんな場所からいろんな願いや由来をもって名付けられているということが分かり、非常にロマンが感じられる内容。

  • 星に興味がある人は楽しめると思う。

  • よくまとめられた本。イラストも良い。

    ただ筆者自身も言っているのだが、従来この手の本はたくさんあり、新鮮さがほぼない。新たな衛星、彗星などの事項も含まれているとは言え…

    読了35分

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著者プロフィール

1962年生まれ。横浜こども科学館勤務を経て、現在はフリーで活動。著書は『小学館の図鑑NEO 星・星座』『あの星はなにに見える?』ほか。

「2019年 『星の文化史事典[増補新版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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