定量的品質予測のススメ ITシステム開発における品質予測の実践的アプローチ (SEC BOOKS)

  • オーム社 (2008年10月1日発売)
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本 ・本 (108ページ) / ISBN・EAN: 9784274502064

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  • 仕事で品質管理をするために。
    IPAのサイトに行くと、PDF版が無料で読める。

    ■背景
    ・最終的なソフトウェアプロダクトの品質は、プロダクト適用後の障害の発生件数や影響度で評価されることが多いが、開発途中の品質は、その組織において経験的に測り得た何種類かの品質関連指標を測定して評価されることが常であり、標準化された評価には至ってない。
    →本書が作成された

    ■品質予測に臨む前に
    ・プロジェクトの実績データを収集し、分析し、品質予測のモデルを作成していること
    ・品質に関するプロジェクトの状態を定量的に測定し、客観的な判断が下せる状態にしていること

    ■品質予測の分類
    ・要求分析、設計における品質予測


    ・プロダクトの品質予測
    ・プロジェクトの品質予測

    ■品質管理単位
    ・通常はソフトウェアの構成単位と対応する
    ・V字モデルで隣り合う工程間で、同一の品質管理単位を含むように選択することが重要である
    例: 基本設計と統合テスト、詳細設定と結合テスト

    ■品質予測モデルと分析手法
    ・閾値モデル
    →管理図分析:閾値モデルを使用して、データの分布がUCLとLCLに対してどの位置にプロットされるかを見て、データが正常値であるか外れ値であるかを判断する分析方法

    ・ゾーンモデル
    →ゾーン分析:与えられた分析のテーマをある特徴に着目した視点によってゾーンに分割し、ゾーンごとに分析を行うするもの。ゾーンに分割することにより、全体では見えにくなったテーマの特徴が見やすくなり、全体に行う施策と比較してゾーンごとに行う施策はきめ細かく対応できるようになる。

    ・関数モデル
    →回帰分析:関数モデルを使用して、2つのデータ列の関係を回帰式と呼ぶ近似曲線で代替することで予測を行う分析である。

    ・トレンドモデル
    →トレンド分析:過去のプロジェクトの実績データの時間的なパターンと、現在のプロジェクトの実績データのトレンドを比較し、過去のプロジェクトの最終品質と同等な結果となるかを予測する分析である。

    ・チェックリスト
    →チェックリスト分析:与えられたテーマに対してチェックする項目をリストにしたもの。プロジェクトやプロダクトが異常になっていないかを判断するリスク対策の手法の一つである。

  • 仕事で品質チームをしていたときに。品質管理における定量化の重要性と実施方法を学んだ本

  • まぁこういう考え方できてるベンダーは少ない

  • 品質管理について学びたいと思い、手に取りました。
    定量分析の方法・アウトプットの説明と、
    そのインプットを集める方法が書いています。

    品質結果を正しく出すためには、インプットが重要。
    ・いかに正確な情報を入れてもらうか?
    ・どんな分析をしたいか?
    の2つをしっかり考えたうえで情報収集しないと、
    誤った分析になってしまって、
    プロジェクトを間違った方向に導きかねません。

    また、開発規模、開発形式(新規、拡充改善)、
    開発予算、リスク費、メンバー構成(有識者の有無)
    といった事前情報も大切。

    とはいうものの、こういった情報は開示されないことが多い。
    だから品質管理そのものがブレてしまうのかもしれません。
    マネジメント領域では難易度の高い領域だと改めて感じました。

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