ジモトを歩く 身近な世界のエスノグラフィ

  • 御茶の水書房 (2013年8月1日発売)
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本 ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784275010421

作品紹介・あらすじ

ジモトはどこに消えたのか。アメリカ、オーストラリアで生活してきた著者が長らく離れていた故郷を歩く。身近な世界で生きる「他者」との出会い/再会から、見慣れたはずの岡山の風景が異なったイメージをともない立ち上がっていく。

感想・レビュー・書評

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  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:361.9175//Ka91

  • 川端浩平『ジモトを歩く』御茶の水書房、読了。高校卒業後、その半生を海外で過ごした著者が生まれ故郷岡山に戻り、その世界各地を「越境」する視座から「ジモト」の多様性とローカルな日常を分析する「身近な世界のエスノグラフィ」。他者は身近な世界に存在する。「見慣れた」意義をふるい直していく。

    身近な故に見えないのが「ジモト」。筆者の歩きはそのドクサを痛罵するが、本書の白眉は日常世界に埋め込まれた「差別」の様態に踏み込んでいくところ。在特会に代表されるわかりやすさより「根」は深い。社会学フィールドワークだが「哲学は驚きからはじまる」。

    「不可視かされた領域や他者性をコスメティックに可視化することが重要なのではなく、それらを想像する力こそが何よりも求められている。そのような他者と共に生きる喜びへの渇望に改めて気づくことが、夢をみることのできる地域社会を生成するための第一歩」。

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著者プロフィール

津田塾大学学芸学部准教授。専門:社会学、カルチュラル・スタディーズ、日本研究(Japan Studies)。主な著作:『ジモトを歩く――身近な世界のエスノグラフィ』(御茶の水書房、2013年)、『排外主義と在日コリアン――互いを「バカ」と呼び合うまえに』(晃洋書房、2020年)。

「2022年 『オルター・ポリティクス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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