“法”と“法外なもの” ベンヤミン、アーレント、デリダをつなぐポスト・モダンの正義論へ

  • 御茶の水書房 (2001年5月10日発売)
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  • 本 ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784275018588

感想・レビュー・書評

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  • 副題に惹かれて購入した。<br>
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    ただ、寄せ集めの論文集といった感はぬぐいきれない。 <br>
    各章ごとの統一性はあまりない。 <br>
    最初と最後にまとめのような、書下ろしがあるために、各論文の相対的位置がわかってくる。
    しかし、ハーバーマスとルーマンに関する文章の相対的位置はつかめずじまい。 <br>
    <br>
    アーレントに関する文章は、よくまとまっているなという印象を受けた。整理されている。参考になるだろう。 <br>
    <br>
    デリダについては、僕が門外漢であるために、ベンヤミンとのつながりでしか理解できないが、へえ、そういうこと言っていたのかと思う箇所がいくつかあった。あとで参照して確かめてみよう。 <br>
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    ベンヤミンとアーレントの比較はまっとうなものだと感じた。ベンヤミンの神的暴力とアーレントの創設にまつわる暴力(ロムルス・レムス、カインとアベル)は、確かに同じものを感じさせたのだから。 <br>
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    おそらくこの論文集は、これから彼らを呼んでみようという人に向けられたのだろう。…ハードカバーだけど。 <br>
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    そうなると、ハーバーマスやルーマンを読むことになったら、参考にさせてもらおう。

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著者プロフィール

哲学者、金沢大学法学類教授。
1963年、広島県呉市に生まれる。東京大学大学院総合文化研究科地域文化専攻研究博士課程修了(学術博士)。専門は、法哲学、政治思想史、ドイツ文学。難解な哲学害を分かりやすく読み解くことに定評がある。
著書に、『危機の詩学─へルダリン、存在と言語』(作品社)、『歴史と正義』(御 茶の水書房)、『今こそア ーレントを読み直す』(講談社現代新書)、『集中講義! 日本の現代思想』(N‌H‌K出版)、『ヘーゲルを越えるヘーゲル』(講談社現代新書)など多数。
訳書に、ハンナ・アーレント『完訳 カント政治哲学講義録』(明月堂書店)など多数。

「2021年 『哲学JAM[白版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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